・・万華鏡・・
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#134 [果樹]
私はリカさんと一緒に写真を拾おうとしゃがむ。
そこで“ある事”に気付いてしまった。
「これ・・・」
私が手に撮った写真を見て、リカさんは苦い笑いを溢す。
「あ・・・。あーこれね、全部上條が撮ったものなの」
「上條先輩が・・・?」
:08/06/04 01:56
:P902iS
:☆☆☆
#135 [果樹]
私は写真から目を離さず聞く。
「あいつってさぁ好きなものをひたすら撮るクセがあって、涼ちゃんの写真も気付いたらこんなにいっぱい。すごいでしょ?」
リカさんはそう言ったが、これはすごいなんてものじゃない。
床に散らばるのは、数えきれないほどの私が写っている写真。
:08/06/04 01:58
:P902iS
:☆☆☆
#136 [果樹]
どれも朝、冴木先輩が登校してくるのを待っている横顔や後ろ姿のものばかり。
「ほーんと馬鹿なんだから」
ぼそっとリカさんがそんなことを言ったが、私の頭は今それどころじゃなかった。
なんで・・・?
だって上條先輩とはこの間会ったばかりなのに。
:08/06/04 01:58
:P902iS
:☆☆☆
#137 [果樹]
こんなたくさんの写真撮れるはずがない。
それにまだ今よりも顔が少し幼い私もいる。
いつから・・・?
上條先輩はいつから私を知っていたの?
頭の中にそんな疑問ばかりが浮かんでいた時、部室のドアがカチャと開いた。
「ちーぃす。お?涼ちゃん来てたんやぁ」
:08/06/04 01:59
:P902iS
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#138 [果樹]
上條先輩っ!!
部室に入ってきたのは上條先輩だった。
「あ、あのっ私帰ります!すみません!!」
私はすくっと立って、鞄とブレザーを持つと上條先輩と一度も目を合わせないで先輩の前を通りすぎ、部室を出る。
「え?涼ちゃん?!」
:08/06/04 02:00
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#139 [果樹]
後ろでは戸惑った感じで上條先輩の声が聞こえたが、それを振り切るように私は走った。
――――――――・・・・
あのまま走って家に帰ってきた私は、着替えもしないままベッドにうつ伏せに倒れこんだ。
「どうしよう・・・」
ベッドに伏せても考えるのは、上條先輩のことと写真のことばかり。
:08/06/04 02:01
:P902iS
:☆☆☆
#140 [果樹]
なんで?
どうして私の写真があんなにたくさんあったの?
ねぇ、あなたはいつから私を見ていたの?
何で私は今まで気付かなかったんだろう・・・?
「私はどうしたらいいの・・・?」
:08/06/04 02:02
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#141 [果樹]
結局一睡も出来ぬまま、枕を抱き締めながら私は朝を迎えた。
――――――――・・・・
「あ、涼子おはよ」
クラスに入ると一番に由香が手を上げて挨拶をしてくれた。
「おはよー・・・」
眠れなかったせいで目がショボショボする。
:08/06/04 02:03
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#142 [果樹]
私は由香に挨拶してから席につく。
「あれ?今日は渡り廊下行かないの?」
由香が私の近くに来て、机に手をつき顔を覗き込んできた。
「うん。ちょっとね・・・」
うつ向く私に由香は不思議そうだったが、それ以上は聞いてこなかったので、由香に感謝した。
:08/06/04 02:03
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#143 [果樹]
私はその日、一日中ぼーっとして過ごした。
もちろん授業なんか頭に入るわけもなく、頭は上條先輩のことで支配されていた。
――――――――・・・・
放課後
・・・帰ろう。
私は早々に帰る支度をして、鞄を持つ。
:08/06/04 02:06
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