・・万華鏡・・
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#220 [果樹]
革張りの椅子に座り、背を向けている人物はふぅーと長い溜め息を吐く。

「探し出せ」

低く厳しい声で言った革張りの椅子に座る人物に、「直ちに」と言ってまた一礼するとスーツ姿の男は部屋を出ていった。

「逃げても無駄だ。つかさ」

部屋の中には革張りの椅子に座った人物の低く唸る声だけが響いた。

⏰:08/06/06 03:10 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#221 [果樹]
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――――――――・・・・


「先生!どこに向かってるんですか!?」

「たのしいところ♪」

バイクで風を受けながら大声で叫ぶと、先生も叫んでいたが、声はギリギリで私の耳に届くくらいだった。

楽しいところ?
ってどこ?

⏰:08/06/07 01:34 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#222 [果樹]
私は走ってる最中、先生が楽しいと言った場所をずっと想像して過ごした。


――――――――・・・・


「着いたよ」

大きなビルの駐車場に入り、エンジンが止まり先生がヘルメットを取って、振り返る。

「何ですかここ?」

私はヘルメットを取って先生に聞く。

⏰:08/06/07 01:35 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#223 [果樹]
「んー・・・。アミューズメントパーク?」

「アミューズメントパーク・・・」

私は首を傾げ、周りを見る。

ビルの入口の方にボーリング、カラオケ、ビリヤードなどと赤い光が点灯している。

「まぁ入ろうぜ」

先生はバイクを降りて私に笑いかけて先生はビルの入口に向かって歩いていく。

⏰:08/06/07 01:36 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#224 [果樹]
「は、はぁ」

私もバイクを降り、先生の後についていく。


――――――――・・・・


「うっわぁ・・・」

中に入ると思わず口から感嘆の声が出る。

「こういう所は初めて?」

口が開きっぱなしで周りを見る私に、先生がにやっと笑いながら顔を覗き込む。

⏰:08/06/07 19:29 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#225 [果樹]
先生は嫌味で聞いてきたのかもしれないが、私はその言葉に腹立たしさを感じることもなく、こくこくと首を縦に振るだけしか出来なかった。

「そっかそっか♪じゃあまずは・・・行っとく?」

うんうんと嬉しそうに先生は頷くと、ある方向を指差して歯を見せて笑った。

先生が指差す方を見ると、“ボーリング”と書いてあった。

⏰:08/06/07 19:31 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#226 [果樹]
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「きゃー!!」

全て倒れたピンに感激した私は、つい大きな声で叫んでしまった。

「おお!うまいうまい」

先生は椅子に座って私の方を見ながら拍手をした。

「もう一回投げていい?」

私は先生の方に振り返って、興奮が冷めやらぬうちに言葉に出す。

⏰:08/06/07 19:32 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#227 [果樹]
「お好きにどうぞ」

「やったぁ」

先生は私を見てクスクス笑っていたが、私は万歳をして喜んだ。


ゴロゴロゴロ・・・ガコーン

「あーおしいっ」

8本しか倒れなかったピンを見て、私は眉尻を下げる。

しかも奥の両端が残ってしまったからどちらかに絞らないと倒せない。

⏰:08/06/07 19:32 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#228 [果樹]
「じゃあ俺がスペアとってやるよ」

「え?」

先生が椅子から立ち上がり、私の方に来て肩をポンっと叩いた。

「まぁ見てなって♪」

そう言って先生は自分のボウルをタオルで研くと位置について構えた。


ゴロゴロゴロ・・・ガコーン

「先生すごーい!」

⏰:08/06/07 19:34 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#229 [果樹]
私は感嘆の声と拍手を先生に向ける。

ピンは見事に二つ倒れた。
もちろんスペアだ。

「まぁな。てゆうかその先生っていうのやめない?」

椅子に座っていた私の方に向かって来ながら先生がいきなり口にする。

「え・・・じゃあ何て呼べば?」

「んー・・・」

⏰:08/06/07 19:34 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


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