・・万華鏡・・
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#261 [果樹]
「あ、つかさおはよ」

「お、おはようございます」

目を擦りながら私を見る総に、ずっと見ていたことが気づかれないように、私は急いで天井の方に向きを変えた。

顔が赤くなっていたのに気づかれてしまっただろうか。

「んあー・・・よく寝た」

⏰:08/06/09 17:07 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#262 [果樹]
総は起き上がって、両手を上に伸ばして軽く伸びをしてからベッドを降りた。

「コーヒーでも飲むか?」

「は、はい」

キッチンに向かいながら肩越しに聞いてきた総に、起き上がって私はこくこくと頷く。



――――――――・・・・


「つかさ。今日どっか行きたいとこあるか?」

⏰:08/06/09 17:08 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#263 [果樹]
「行きたいところ?」

総が作ってくれた朝食を食べている際に、聞かれたので私は首を傾げる。

少し考えてから、私はパッと頭に電球が点いたように閃く。

「お買い物!お買い物に行きたい!!」

「買い物?別にいいけど」

私の言葉に総は不思議そうな顔をしたが、承諾してくれた。

⏰:08/06/09 17:09 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#264 [果樹]
「ありがとう総!」

「ん?・・・ああ」

私が笑いかけると、総は軽い返事を返して黙々と朝食を平らげた。

総の顔が一瞬赤らんだのは気のせいだったのかな・・・?


――――――――・・・・


「うっわぁ・・・人がたくさんいる」

⏰:08/06/09 17:09 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#265 [果樹]
目の前を通り過ぎる大勢の人に思わず感嘆と驚愕の声が洩れる。

「当たり前だろ?つかさってこういうところにもこないのか?」

私の驚きようが不思議だったのだろう。

総は眉根を寄せて私の顔を覗き込んだ。

「お洋服は萩野が買ってくるから自分で行ったことはあまりなくて・・・」

⏰:08/06/09 18:44 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#266 [果樹]
私はそれに少し俯き加減で答える。

「萩野?」

「私が生まれる前から家に仕えているものです」

萩野・・・。
きっと今頃血眼になって探しているのだろう。
お父様が許すはずないのだから・・・。

「・・・・・。総、買い物に行きましょう!私靴欲しいんです。お洋服も」

⏰:08/06/09 22:07 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#267 [果樹]
また俯きそうになった顔を必死に上げ、私は総より一歩前に出て振り返る。

そして笑顔を作り、総の腕をグイグイ引っ張って総を急かす。

「俺は荷物持ちか」

私には聞こえなかったが、この時総はため息をついていた。


――――――――・・・・


「つかさ・・・お前買いすぎじゃねぇ?」

⏰:08/06/09 22:08 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#268 [果樹]
どっさりと腕に下げた紙袋を持ちながら呆れ顔で総が聞いてくる。

「だって楽しいんですもの!」

私は満面の笑みで総に笑いかけた。
総はそんな私に仕方がないなぁというような笑みを返した。

「お嬢様!」

「は・・・萩野っ!!」

⏰:08/06/09 22:09 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#269 [果樹]
聞き覚えのある声に振り向くと、50m先に厳しい顔をした萩野がいた。
私の身体がビクッと跳ねる。

「探しましたよ。ご自宅の方にお戻り下さい」

ツカツカと私の目の前まで来た萩野は、厳しい目つきをしながらも恭しく頭を下げた。

「い、嫌ですっ!!」

顔が強張る。

⏰:08/06/09 22:10 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#270 [果樹]
「またそんな我儘をお言いになって。いい加減にして下さいお嬢様」

「っ!!」

顔を上げた萩野の目つきがさらに厳しいものになり、私を捕らえる。
その目に捕らえられた私は、つい身体が動けなくなる。

「さぁ帰りますよ」

グッと腕を掴まれ、そこに力が加えられる。

⏰:08/06/09 22:11 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


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