・・万華鏡・・
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#262 [果樹]
総は起き上がって、両手を上に伸ばして軽く伸びをしてからベッドを降りた。
「コーヒーでも飲むか?」
「は、はい」
キッチンに向かいながら肩越しに聞いてきた総に、起き上がって私はこくこくと頷く。
――――――――・・・・
「つかさ。今日どっか行きたいとこあるか?」
:08/06/09 17:08
:P902iS
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#263 [果樹]
「行きたいところ?」
総が作ってくれた朝食を食べている際に、聞かれたので私は首を傾げる。
少し考えてから、私はパッと頭に電球が点いたように閃く。
「お買い物!お買い物に行きたい!!」
「買い物?別にいいけど」
私の言葉に総は不思議そうな顔をしたが、承諾してくれた。
:08/06/09 17:09
:P902iS
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#264 [果樹]
「ありがとう総!」
「ん?・・・ああ」
私が笑いかけると、総は軽い返事を返して黙々と朝食を平らげた。
総の顔が一瞬赤らんだのは気のせいだったのかな・・・?
――――――――・・・・
「うっわぁ・・・人がたくさんいる」
:08/06/09 17:09
:P902iS
:☆☆☆
#265 [果樹]
目の前を通り過ぎる大勢の人に思わず感嘆と驚愕の声が洩れる。
「当たり前だろ?つかさってこういうところにもこないのか?」
私の驚きようが不思議だったのだろう。
総は眉根を寄せて私の顔を覗き込んだ。
「お洋服は萩野が買ってくるから自分で行ったことはあまりなくて・・・」
:08/06/09 18:44
:P902iS
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#266 [果樹]
私はそれに少し俯き加減で答える。
「萩野?」
「私が生まれる前から家に仕えているものです」
萩野・・・。
きっと今頃血眼になって探しているのだろう。
お父様が許すはずないのだから・・・。
「・・・・・。総、買い物に行きましょう!私靴欲しいんです。お洋服も」
:08/06/09 22:07
:P902iS
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#267 [果樹]
また俯きそうになった顔を必死に上げ、私は総より一歩前に出て振り返る。
そして笑顔を作り、総の腕をグイグイ引っ張って総を急かす。
「俺は荷物持ちか」
私には聞こえなかったが、この時総はため息をついていた。
――――――――・・・・
「つかさ・・・お前買いすぎじゃねぇ?」
:08/06/09 22:08
:P902iS
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#268 [果樹]
どっさりと腕に下げた紙袋を持ちながら呆れ顔で総が聞いてくる。
「だって楽しいんですもの!」
私は満面の笑みで総に笑いかけた。
総はそんな私に仕方がないなぁというような笑みを返した。
「お嬢様!」
「は・・・萩野っ!!」
:08/06/09 22:09
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#269 [果樹]
聞き覚えのある声に振り向くと、50m先に厳しい顔をした萩野がいた。
私の身体がビクッと跳ねる。
「探しましたよ。ご自宅の方にお戻り下さい」
ツカツカと私の目の前まで来た萩野は、厳しい目つきをしながらも恭しく頭を下げた。
「い、嫌ですっ!!」
顔が強張る。
:08/06/09 22:10
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#270 [果樹]
「またそんな我儘をお言いになって。いい加減にして下さいお嬢様」
「っ!!」
顔を上げた萩野の目つきがさらに厳しいものになり、私を捕らえる。
その目に捕らえられた私は、つい身体が動けなくなる。
「さぁ帰りますよ」
グッと腕を掴まれ、そこに力が加えられる。
:08/06/09 22:11
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#271 [果樹]
「い、嫌・・・」
振り払いたいのに力じゃ適わない自分が悔しい。
「あのー俺抜きで話進めないで貰えますか?」
そんなピリピリした雰囲気の中で一つの声と共に、にゅっと手が挙がった。
「貴方は?」
萩野が私から総に視線を移す。
「時田総一郎。つかさの家庭教師」
:08/06/09 22:12
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