・・万華鏡・・
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#457 [果樹]
傷付けた。

その言葉だけが私の頭の中に響いた。

最後に見せたあの切なそうな今にも泣きそうな顔が頭から離れない。

好きだって言ってくれたのにそれを信じられなかった。

自分の中でブレーキかけて柴浦に惹かれている自分を無視し続けた。

⏰:08/09/08 16:40 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#458 [果樹]
恋シテハイケナイ相手。

自分の中でそう決めつけて自分の心と向き合おうともしなかった。

本当ハイツノ間ニカ好キニナッテイタ癖ニ。

臆病な私がそこにいた。

もう傷付きたくない。
これ以上苦しい思いはしたくない。

そんな風に思っていたから柴浦をあんな形で傷付けてしまった。

⏰:08/09/08 16:41 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#459 [果樹]
私は再び保健室に入り放課後がくるのを待った。

―――――――――・・・・・

キーンコーンカーンコーン

『校舎内に残っている生徒は速やかに下校して下さい』


「・・・・寝過ぎた」

起きたら空は茜色に染まっていてもう薄暗くなる手前だった。

⏰:08/09/08 16:42 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#460 [果樹]
私はベッドから降りて鞄を取りに教室に向かう。

渡り廊下を歩けば、校庭から部活動をする生徒の活気ある声と下校し始めた生徒が校門をくぐっていくのが見えた。

私はそれを横目で見ながら教室へと歩みを進めた。


―――――――――・・・・・

「やっと起きたか」

⏰:08/09/08 16:43 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#461 [果樹]
声がして振り向けば、教室のドアにもたれかかるようにして柴浦が立っていた。

「さっき起きたの」

私は柴浦と話ながら鞄に荷物を詰める。

「気を付けて帰れよ」

その言葉に振り向けば、柴浦はもうそこにはいなかった。

⏰:08/09/08 16:46 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#462 [果樹]
伝えなきゃ・・・っ!

私は鞄を机に投げ捨てて、走った。

柴浦の足跡を辿るように階段を降りて廊下を走って、やっと柴浦の背中が見えたのは昇降口の前。

「柴浦!!」

私の大声に肩を震わせて柴浦が振り返る。

「ビックリさせんなよ。ったく・・・」

⏰:08/09/08 16:47 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#463 [果樹]
頭をガシガシとかきながら苦笑いをする柴浦。

私はゆっくりと柴浦に近付く。

「さっきは・・・ごめんなさい」

少し震える声。
柴浦の顔が見れなくて、うつ向いていると頭に少し重みを感じる。

そろりと顔を上げると柴浦が笑って私の頭を撫でていた。

⏰:08/09/08 16:47 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#464 [果樹]
「しょーがねぇから許してやるよ」

はにかんだような照れたような柴浦のその笑いに、私はなんだか無償に泣きたくなった。

「柴・・・浦・・・」

「ん?」

小さな声で呼んだにも関わらず柴浦は気付いてくれて、小首を傾げる。

⏰:08/09/08 16:48 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#465 [果樹]
.


「あたし・・・柴浦のことが・・・す・・・き・・・みたい」


.

⏰:08/09/08 16:49 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#466 [果樹]
うつ向いた顔から火が出そうなほど自分の顔が熱いのがわかる。

「・・・みたいって何だよ」

ハハッと笑った声がして顔を上げれば眩しいくらいに柴浦が笑っていた。

「〜〜っ!」

⏰:08/09/08 16:53 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


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