・・万華鏡・・
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#487 [果樹]
え・・・・?
ゴンッ

「―――っっ!」

頭部に鈍い痛みが走り目の前には星が飛ぶ。

ああ・・・またやってしまった。

「あ、あの・・・大丈夫?」
横からスッと手が延びてきて見上げると、オレンジ色に近い髪の色の可愛い男の子が心配そうな顔で手を差し出してくれていた。

⏰:08/09/14 22:56 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#488 [果樹]
「はい。なんとか・・・。すみません。いつものことなんで大丈夫です。」

あたしはその手を借りて立ち上がると、スカート裾をパッパッと手で払った。

「あの・・・本読みながら歩いたら危ないよ?」

「そうですね。気を付けます」

心配そうに見てくるオレンジ頭の男の子に無表情で返す。

「あ!」

いきなり大声を出したオレンジ頭の男の子にちょっとびっくりしてしまう。

「これあげる!」

「え・・・?」

「ほら手ぇ出して!」

「え?あ、はい」

とっさに出した右の手の平に、ちょんと可愛らしい赤い包みが乗せられた。

⏰:08/09/14 22:57 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#489 [果樹]
「うーんとどっか外国のお菓子だから美味しいと思うよ。じゃあね」

それだけ言ってオレンジ頭の男の子は走って行ってしまった。

残された私は、ぼんやりとその後ろ姿を見続けた。

――――――――――・・・・
「倉ー遅かったなぁ」

⏰:08/09/14 22:58 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#490 [果樹]
教室に入るなり哲が声をかけてきた。

「あー・・・母ちゃんの話が長くてさ」

苦笑い気味に言うと哲も苦笑いで「あーね」と返してきた。

哲は家が近いせいか何度か俺ん家に来ていて、母ちゃんのことも何度か見ている。

そのため母ちゃんが俺を溺愛してんのも知ってんだ。

⏰:08/09/20 09:39 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#491 [果樹]
「相変わらずなのな。お前の母ちゃん」

「ハハッまーな」

哲と話しながら俺は弁当を口の中にかきこんだ。

「あ、ほーだ!ふぁっきはぁひゃんからのみひゃげもはった」

「何言ってっかわかんねーから食ってから話せよ」

哲が呆れながら言うので俺は急いで口の中の物を飲み込む。

⏰:08/09/20 09:40 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#492 [果樹]
「だからぁさっき母ちゃんからの土産もらってきたつってんの!」

「おっマジで?!」

食い物の話に釣られて哲が前のめりで聞いてきた。

「ほら」

「やりぃ!サンキュー倉!ほれみんな食い物だぞー」

哲はニカッと笑ってから、俺が渡した土産を配りにみんなのとこへ行った。

⏰:08/09/26 03:33 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#493 [果樹]
あれ、そういえばさっきの子どっかで・・・。

えーっと・・・。

俺はふと、さっき土産をあげた子のことを思い出したが、結局誰かわからなかったので、諦めて弁当の残りをかきこんだ。

――――――――――・・・・

「あ、いたいた。おーいつる子ー」

⏰:08/09/26 03:33 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#494 [果樹]
後ろから麻衣の声が聞こえたと思い振り向けば、案の定麻衣がこちらへと走ってきていた。

「帰ってくるのが遅いと思って探しに来てみれば。やっぱりこんなところにいた」

ぷくーっと頬に膨らませて麻衣は、冗談めかしく怒る。

「あれ?何それ?」

麻衣が私の掌を指差しながら首を傾げる。

⏰:08/09/26 03:34 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#495 [果樹]
私の手にはさっきオレンジ頭の男の子からもらった赤い包み。

「どっかの国のお菓子だって」

「は?」

更に首を傾げる麻衣を横目に、私は赤い包み紙を開けて中のお菓子をポイッと口の中に放り込む。

口の中にはほのかな甘さが広がり、クッキーの様な歯応えがあってとてもおいしい。

⏰:08/09/26 03:35 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#496 [果樹]
「あ゙!ずるい!」

「あーはいはい。ごめんね」

私はすねる麻衣の口に残りのお菓子を放り込む。

「あ!おいしい」

頬に手を当てて、嬉しそうな顔をする麻衣に笑いかけ私は教室に足を進める。

「ねっねっ!あのお菓子誰に貰ったの?」

⏰:08/09/26 03:35 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


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