・・万華鏡・・
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#560 [果樹]
楽しそうに話す麻衣と倉橋くんの会話がなんだか遠くに感じた。


“麻衣ちゃん”

そう麻衣のことを呼んだ倉橋くんの声が否に耳に残った。

あたしは今でも“小鶴さん”なのに

⏰:08/11/03 22:06 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#561 [果樹]
「ねーつる子」

「え?あっごめん・・・。聞いてなかった」

いきなり話しを振られて、私は戸惑うことしかできなかった。

「もーだからねぇ・・・」

私に話しかけてくれる麻衣がとても可愛くみえた。

⏰:08/11/03 22:07 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#562 [果樹]
いつだって明るくて私とは正反対の麻衣。


倉橋くんも麻衣と同じタイプだろう。


私には二人がずっとずっと遠くにいるように思えた。

⏰:08/11/03 22:08 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#563 [果樹]
「ずっと元気なかったけどどうしたのつる子?」

倉橋くんと別れて、教室に帰る途中の廊下で麻衣が心配そうに聞いてきた。

「なんでもないよ」

私はいつものポーカーフェイスで答える。

⏰:08/11/03 22:09 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#564 [果樹]
「そう?ならいいんだけど。それにしても倉橋くんて面白いね!話やすいし」

私は上の空で麻衣の言葉を聞いていた。


なんだろう。
胸のあたりがもやもやする。

⏰:08/11/03 22:11 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#565 [果樹]
――――・・・

「はぁぁぁー」

「なんかあったのか?」

「哲・・・」

深い溜め息をついて机に突っ伏した俺に哲が話しかけてきた。

⏰:08/11/03 22:12 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#566 [果樹]
「小鶴さんとのあまーいあまーい一時の後に溜め息ってどーなのよ」

苦笑いでいう哲に俺も苦笑いを返す。

「それがさ。今日は二人きりじゃなかったんだ」

「どういうことだ?」

哲の眉間に皺が寄る。

⏰:08/11/03 22:13 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#567 [果樹]
「小鶴さんの友達が今日はいてさ。結局小鶴さんとあんま話せなかった」

「あーそれで元気がねぇわけだ」

「まぁな」

俺はまた溜め息をつく。

⏰:08/11/03 22:14 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#568 [果樹]
「小鶴さんは誰にも落ちねぇよ?お前だってわかってんだろ?」

哲の厳しい言葉が心臓に突き刺さる。

「ん・・・」

更に沈んでしまった俺をみて哲が頭をぐしゃぐしゃかきむしり始めた。

⏰:08/11/03 22:14 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#569 [果樹]
よろしければ感想ください!!

果樹の感想板.゚
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3647/

⏰:08/11/03 22:25 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#570 [果樹]
「あ゙ーーったくしゃーねぇなぁ。明日俺も連れていけ!」

「は!?」

「いーから!明日は俺も連れていけ」

何だかわからない内に哲はついてくることになってしまった。

⏰:08/11/07 23:25 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#571 [果樹]
――――・・・

「「はじめまして!」」

麻衣と哲くんの声が被った。

私を含めて4人は中庭の芝生の上に丸くって座る。

なんだか日を増ごとに人数が増えている気がするのは私だけだろうか?

⏰:08/11/07 23:25 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#572 [果樹]
今日の昼休みも麻衣がついていくというので一緒に来た。

それまでは昨日と同じ。

でも中庭にくるとなぜか倉橋くんの隣にも知らない男の子が立っていた。

「はじめまして!倉のダチの哲です。いつも倉が世話になっちゃって」

⏰:08/11/07 23:26 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#573 [果樹]
私の顔を見るなり倉橋くんの友達だという哲くんは挨拶をしながら私の手をブンブンと握ってきた。

「ごめんね小鶴さん。哲がどーしてもいくってきかなくてさ・・・」

倉橋くんは哲くんの頭を叩いてから私に謝ってきた。

⏰:08/11/07 23:27 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#574 [果樹]
困った顔の倉橋くん
終始笑顔の哲くんと麻衣
若干呆れ気味な私

なんだかまとまりのない集団だ。

「大丈夫だよ。あたしも麻衣っていうお荷物つれてきちゃってるから」

冗談混じりに言うとすぐに麻衣がほっぺたを膨らませる。

⏰:08/11/08 22:44 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#575 [果樹]
「お荷物ってなによー!!」

麻衣に怒られる私を見ながら倉橋くんと哲くんは笑っている。

この空間は楽しいのになんでだろう・・・。

胸にぽっかり穴が開いたみたいで物足りない。

⏰:08/11/08 22:45 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#576 [果樹]
――――・・・

「あ、倉ーわりぃんだけどなんか飲み物買って来てくんねぇ?」

会話の途中哲がいきなりそんなことを口にした。

「は?!なんで俺が?」

「いーじゃーん。お願い倉くんっ」

⏰:08/11/08 22:45 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#577 [果樹]
「いーやーだ!」

甘えた声でお願いをする哲。
もちろん俺の答えはNOだ。

「うっわ冷たい!倉くんてそーゆう人だったのー?」

「うるさい」

⏰:08/11/08 22:47 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#578 [果樹]
気持悪いオカマ言葉を使う哲を一喝して俺はそっぽを向く。

「あ・・・あたし行こうか?」

そんな俺と哲の会話の間に小鶴さんの遠慮がちな声が入る。

「え?マジ?じゃあお願いしちゃおうかなー」

⏰:08/11/08 22:48 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#579 [果樹]
そう言いながらも俺の顔をちらりと見る哲。

合図を送ってるのがまるわかりだ。

「あーわかったよ!俺が行けばいーんだろ?」

「さっすが倉ーおっとこ前ー」

行かせるように仕向けておいてよく言うよ。

⏰:08/11/08 22:50 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#580 [果樹]
「ったく。何がいんだよ?」

「俺炭酸ー。あとうすしおポテチとガムとチョコもー」

「あっじゃああたしオレンジジュース」

呆れながらも注文を聞くと次々と品物の名前が飛んできた。

⏰:08/11/10 02:28 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#581 [果樹]
「はいはい。小鶴さんは?」

「え?えっとー・・・」

小鶴さんは考えていなかったのか上を見て考えている。

そんな時哲がいきなりとんでもない言葉を言う。

⏰:08/11/10 02:29 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#582 [果樹]
「悩んでるんなら小鶴さんも倉と一緒にいってきちゃえば?」

「え?」

驚く小鶴さん。

「その方が選びやすいし」

ニヒッと哲の口元が弧を描く。
あれは何か企んでる時の顔だ。

⏰:08/11/10 02:29 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#583 [果樹]
「じゃあ・・・行こうかな」

考えた末に小鶴さんと俺が買い出し班になった。

ったく哲のやつ
余計な気を回しやがって・・・。

――――・・・

学校の中にある購買で言われたものを倉橋くんが買っているので私は外で待機になった。

⏰:08/11/10 02:30 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#584 [果樹]
ピトッ

「冷たっ!」

突然頬にひやっと冷たい物が触れて思わず肩が跳ねる。

「はい。あげる」

隣にはアイスを持った倉橋くんが立っていた。

⏰:08/11/10 02:30 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#585 [果樹]
「え?」

首を傾げると倉橋くんの口元が弧を描いた。

「買い出し付き合ってくれたお礼。本当は食べたいものとかなかったんでしょ」

「バレてたんだ・・」

思わず苦笑い。

⏰:08/11/10 02:31 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#586 [果樹]
私は別に食べたいものもなかったし購買で買いたいものもなかったのだ。

「座って食べよっか?」

片手にアイスを持った倉橋くんがベンチを指して言う。

「戻らなくていいの?」

「んー大丈夫だと思う」

⏰:08/11/10 21:19 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#587 [果樹]
私の問いに少し考える素振りをした倉橋くん。

麻衣と哲くんには悪いけど結局私たちは近くのベンチに座ってアイスを食べることにした。

「なんか久しぶりな感じがするね」

「え?」

⏰:08/11/10 21:20 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#588 [果樹]
アイスを食べながらいきなりそんなことを口にした倉橋くんの言葉の意図がわからなくて私は首を傾げる。

「こうやって小鶴さんと二人だけで話すのって」

シャクッとアイスを一口噛みながら倉橋くんが言う。

⏰:08/11/10 21:20 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#589 [果樹]
「そーだね。昨日は麻衣で今日は哲くんがいたもんね」

私は笑いながら言う。

「まぁ楽しいんだけどね」

「でもちょっと寂しいかな・・・」

「え?」

⏰:08/11/10 21:21 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#590 [果樹]
・・・・・え?え!?
今言ったのあたし?!

私は無意識の内に言ってしまった言葉に戸惑う。

「ご、ごめんっ。今の忘れて!」

「あ、うん・・・」

そこからは何だかお互い気まずくてずっと無言だった。

⏰:08/11/10 21:21 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


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