ギンリョウソウ
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#126 [向日葵]
>>125

誤]よくるん
正]よくある

⏰:08/07/22 00:08 📱:SO906i 🆔:☆☆☆


#127 [向日葵]
あ、間違った

誤]よくるんですか
正]よくあるんですが

すいません

⏰:08/07/22 00:09 📱:SO906i 🆔:☆☆☆


#128 [向日葵]
「でも急に何故……」

「新人メイドの大久保さんと言う方の実家の近くで、土砂崩れがあったそうです」

「大久保?」

「なんですか要さま」

たまたま部屋の前を通りすぎた、要の運転手である大久保は足を止めた。

「お前兄弟いるのか?」

「いいえ」

「なぁんだ。いいよ、行って」

なんで呼ばれたのか分からない運転手大久保は首を傾げながらも素直にその場を去って行った。

⏰:08/07/22 00:14 📱:SO906i 🆔:☆☆☆


#129 [向日葵]
「つまり、今椿はあの屋敷に1人ってこと?」

「ハイ……」

「でも昔からよくある事なんだろ?じゃあ椿は慣れっこじゃないのか?」

佐々木はお腹の前辺りで指を組み合わせてうつ向くと、悲しそうに微笑んでゆっくりと首を横に振った。

「あの方は、決して寂しくても寂しいと言いません。辛くても辛いと言いません。誰よりも自分を呪っている方ですから……」

「呪い……?」

要の脳裏に、儚げに笑う椿の姿が一瞬浮かんだ。
佐々木は腕時計をちらりと見てから、口を開いた。

「自分のせいで、お母さま、つまり、奥さまが亡くなったと思っているからです」

⏰:08/07/22 00:20 📱:SO906i 🆔:☆☆☆


#130 [向日葵]
要は軽く目を見開いた。

「どうして……」

「これ以上は私から言えません。いえ、言いません……。続きは是非、椿さまの口からお聞きになって下さいませ……」

それから佐々木は「失礼します」と言って要の部屋を後にした。

1人部屋にとり残された要は、読みかけの本を手に取り、またすぐに机に置いた。
窓の外はまだ昼を過ぎたところだと言うのに暗く、電気をつけるほどだ。

こんな暗い中、あの広い屋敷に、しかもたった1人で椿がいるのかと思うと、さっきの脳裏に浮かんだ儚げな微笑みが、寂しげに思うのだった。

⏰:08/07/22 00:26 📱:SO906i 🆔:☆☆☆


#131 [向日葵]
*****************

突然ピカッっ光ったと思えば、しばらくして轟音が遠くの方で鳴り響く。

「光ってから何秒数えれば距離が分かるんでしたっけ……」

自室の窓辺に、雷を恐る事もせず椿は外を眺めていた。

先程から、使用人達から無事に家についたと連絡があり、椿はホッと胸を撫で下ろしていた。

そこで椿はてるてる坊主でも作ろうかと思いつき、ティッシュ箱とペンを用意した。

明日がカラリと晴れますようにと、願いを込めて。

すると広い屋敷に電話の音が響きだす。

⏰:08/07/22 00:33 📱:SO906i 🆔:☆☆☆


#132 [向日葵]
父だろうかと胸踊らせ、椿は急ぎ足で電話がある所へと向かった。

「ハイ、野々垣でございます」

{あのさ君、携帯の電源くらいいれといてくんない?}

「え……要さま……?」

椿は驚きに少し声を上げる。

{何度も電話したのに出ないんだから……}

「すいません……」

⏰:08/07/22 00:48 📱:SO906i 🆔:☆☆☆


#133 [向日葵]
戸惑う椿の耳に、要のため息が聞こえた。

{……別に謝って欲しい訳じゃないんだ……}

なんだか慎重な様子の要に、椿は首を少し傾げた。
どうかしたのだろうかと口を開きかけた時、要が口を開いた。

{今、君は1人なのか?}

「え……あ、ハイ……。皆さんおうちへ帰られましたんで……。あの、それが何か……?」

{……寂しくは、ないか……}

「え……」

どうしてそんな事を聞くかわからなかった。
椿がどうなろうと知らないと言いそうなのが要だ。

⏰:08/07/24 00:31 📱:SO906i 🆔:☆☆☆


#134 [向日葵]
なのにどうして自分の事を、しかも心の底から心配してる風に聞くのだろうか……。

……でも。

「寂しくなんてないです……。雨の音はわりと好きなので……」

{なんでっ……!}

と要が声を荒らげた時、ブツッと声が途切れ、さっきまでついていた電気までもがプツリと切れてしまった。

どうやら雷が落ちたらしい。

しばらく受話器を見つめて、椿は受話器を置いた。

要は、何を言いたかったのだろうと考える。

⏰:08/07/24 00:40 📱:SO906i 🆔:☆☆☆


#135 [向日葵]
何が、「なんで」だったのだろう。自分は何か間違えた事を言っただろうか。

自分の部屋に戻り、ドアを閉めた途端物凄い音で雷が鳴った。
これには椿も驚く。

「キャ……ッ」

耳元を手で塞いで、ドアによりかかるようにしてしゃがむ。

瞑っていた目をゆっくりと開ければ、薄暗い部屋が広がっていた。

急に心臓がドクリと跳ねるのが分かった。

今日の限って、こんなにも広い部屋が怖く感じてしまうのだろう……。

⏰:08/07/24 00:47 📱:SO906i 🆔:☆☆☆


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