ギンリョウソウ
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#461 [向日葵]
「なら……私と大久保さんの話も、要さまには関係がありません……」
要は眉間に寄せていたシワを更に深くし、目元を険しくさせる。
「なんだそれ……。僕は将来君の夫になるんだ!妻の事を全て知る権利があるっ!」
屁理屈にしか聞こえない。
これには椿もさすがに眉を寄せる。
「夫婦になるのでしたら、平等であるべきだと思います……っ」
「亭主関白と言う言葉が日本古来からあるのを知ってるだろ。それなら平等ではなく、妻は控えめであるべきだ」
:08/09/19 02:31
:SO906i
:☆☆☆
#462 [向日葵]
ますます気にいらなくて、椿は怒りながらも悲しそうな目をする。
「要さまは……なんで私と結婚するのですか……」
「え……?」
要は驚く。
椿は繋いでいる手をスルリと離すと、少しずつ後ずさる。
「要さまは私に我慢しなくていいといいました。なのに控えめでいろと……要さまがする事なす事何か気になっても我慢しろと、そういう妻になれとおっしゃるのですか……」
要は苦しげな目をすると、その目を瞑り、深呼吸をする。
「椿……僕はそういうつもりじゃない……。とりあえず冷静に……」
:08/09/19 02:35
:SO906i
:☆☆☆
#463 [向日葵]
「私はどうすればいいんですか……。我慢するなと言われたり我慢しろと言われたり……っ。要さまにとって私が何か、今は分かりません……」
その言葉に、要は表情を消す。
椿はハッとする。
言い過ぎだったと気づく。
「……分かった。勝手にしろ……」
要はそう言うと椿の横を通り過ぎて行った。
椿はどうしてか頭がくらくらする感覚に襲われる。
どうしてこうなるの……?
何を言ってるの私は……。
椿は自分を責める。
その場に座り込んで、長く、苦いため息を吐く。
:08/09/19 02:40
:SO906i
:☆☆☆
#464 [向日葵]
恥ずかしがってないで言えば良かった。
そうしたらこんな喧嘩にならずに済んだのに……。
椿は振り向く。
要の姿はもうない。
今帰るのは気まずいから、もう少し外にいようと椿は決める。
そういえばと思い出した事がある。
この道をもう少し進めば、確か公園がある。
そこで時間を潰せばいい。
椿は林を更に奥へ進んで行った。
――――――――…………
乱暴にドアが閉められる。
:08/09/19 02:43
:SO906i
:☆☆☆
#465 [向日葵]
それに気づいた大久保はリビングから出てくる。
そしてキョトンとした。
「随分お早いですね。それに椿さまは……」
「知らない。そこら辺歩いてるんじゃない?」
「そんな適当な……」
リビングのソファにドカリと座り、足を組んで目を瞑る。
苛立ちを早く抑えて、椿の元へ行ってやらないと。
じゃないと彼女はずっと自分を責めたままだ。
独占欲にかられるせいで彼女にひどい言葉を吐かさせてしまった。
[要さまにとって私が何か、分かりません……]
:08/09/19 02:48
:SO906i
:☆☆☆
#466 [向日葵]
>>456誤]お気に入りするだろ
正]お気に入りにするだろ
:08/09/19 02:50
:SO906i
:☆☆☆
#467 [向日葵]
:08/09/19 02:54
:SO906i
:☆☆☆
#468 [向日葵]
「要さま、あまり自分中心な物言いをしてはなりませんよ。椿さまが戸惑ってしまわれます」
「……っなら!椿と秘密なんて作るなっ!」
大久保は困った顔をすると、ため息をついた。
「喧嘩の原因はそれなのですね」
「…………」
「とは言え、私にも責任はあるようですので、要さまにその秘密をお教えします」
大久保は椿と話していた事を洗いざらい話す。
椿の返事を聞いた要は愛おしさでいっぱいになったが、同時に首を傾げた。
:08/09/21 01:53
:SO906i
:☆☆☆
#469 [向日葵]
「それを何故隠すんだ?」
「私が内緒と言ったのでそれを守って下さったのでは?」
それにしては様子がおかしかったような……。
考えていると外が騒がしいのに気づく。
見れば雨が降り始めていた。
空は暗い灰色になり、雨足は段々と強さが増す。
要は血の気がザッと引くのが分かった。
椿がまだ帰ってこないからだ。
要は立ち上がる。
大久保も立ち上がるが、要に制された。
「大久保は美嘉とここにいて。椿が帰ってきても僕を探しに来ないよう引き止めて」
:08/09/21 01:58
:SO906i
:☆☆☆
#470 [向日葵]
「かしこまりました」
「あれ要?椿はどこ?」
ひょいとリビングに顔を出しに来た美嘉が要に訊く。
余計な心配をかけたくないし、今は全てを説明してる暇がない。
「湖を少し眺めたいから1人にしてくれって言われたんだ。急いで迎えに行ってくる」
「えぇっ!?大丈夫なの椿……っ!」
まったくだ。
要は玄関へと駆ける。
―――――――――…………
ぽつりと鼻先に何かが当たったので、雨か?と疑問に感じる前に雨足が増してきた。
:08/09/21 02:03
:SO906i
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