ギンリョウソウ
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#49 [向日葵]
:08/06/10 23:58
:SO903i
:☆☆☆
#50 [向日葵]
[第2話]
今日は体育大会だった。
しかし椿は体の事もあり、1日見学。
友達である美嘉や越の華麗な活躍に感嘆し、一方で上昇する気温にぐったりとしたダルさを感じている。
「椿水分ちゃんと取りなよ」
リレーで一仕事終えた美嘉と越が心配そうに椿を覗き込む。
椿はなんとか微笑み、大丈夫だと意思表示する。
:08/06/11 00:01
:SO903i
:☆☆☆
#51 [向日葵]
>>44×椿がの事
○椿の事
間違いだらけですいません

:08/06/11 08:13
:SO903i
:☆☆☆
#52 [向日葵]
「次は応援合戦だから着替えなきゃね」
「その前に自販機行かない?美嘉喉かわいたー!」
「うん。椿は?」
越の問いに椿は待っていると答える。
2人が自販機がある場所へと向かって行くのを見てから、他学年の競技に目を向けた。
皆暑そうに、それでも楽しそうにはしゃいでいる。
自分の体さえ丈夫なら、お祭好きの美嘉と共に勝った事に喜んだり、負けた事に悔やんだり出来るのに……。
そよ風が、彼女の背中の真ん中辺りまである漆黒の髪を切なげに揺らす。
:08/06/15 01:15
:SO903i
:☆☆☆
#53 [向日葵]
そんな椿が儚げな少女に見え、周りの男子がため息をつきたくなるように感じながら見つめているだなんて事は、彼女は知らない。
「野々垣さん」
2人の男子が、話しかけてくる。
「体弱いのに日の下にいて大丈夫?」
「ハイ。日傘もさしてますし、平気です……」
「なんなら一緒に日陰に行かない?」
「え……あの、いいです……」
日傘をギュッと握り、少し引くように体をずらすと、1人の手が細く白い椿の腕を掴んだ。
:08/06/15 01:20
:SO903i
:☆☆☆
#54 [向日葵]
息をのみ、かすかに震える。
しかし男子2人はそんな事おかまいなしに椿を連れて行こうとする。
「野々垣さん細すぎ!やっぱり行こうよ」
「わ、私、友達を待ってますんで……っ」
「まぁいいじゃん。トイレに行ったとか思うって」
嫌……っ!
ギュッと目を瞑った時だった。
後ろから肩を抱かれ、引き寄せられる。
「嫌がってるって分かんない?」
この声は……と、チラリとだけ視線を後ろに向ける。
:08/06/15 01:25
:SO903i
:☆☆☆
#55 [向日葵]
「これ、僕のだから」
サングラスを取り、目だけで相手を威嚇する。
男子2人は、うっ……、とだけ唸って黙って去って行った。
と同時に椿も抱えられていた腕から解放された。
後ろを振り向けば、そこにはやはりと言うか、椿のよく知っている人物が立っている。
「葵さま……。今日はイタリアの筈じゃ……」
「それが延期になったんでね。でも酷いな椿。こんな行事があるなら教えてほしかったよ」
にっこり笑って言っているが、本心は何を思っているか分からない。
:08/06/15 01:29
:SO903i
:☆☆☆
#56 [向日葵]
今だって助けてくれたが、それは自分が有利になる為の作戦であると椿は思っている。
しかし、嫌な顔はしてはいけないのだと頭を素早く切り替え、にこりと微笑む。
「暑い場所はお嫌いと耳にはさみましたんで……」
「嫌いだねー」
着ているスーツは本当に暑そうだ。
上着を脱ぎ、ネクタイを緩め、ボタンを2、3個外す。
とても同学年とは思えない大人っぽさが彼から漂う。
「でも君の体操服姿が見れるだなんて貴重じゃないか」
:08/06/15 01:34
:SO903i
:☆☆☆
#57 [向日葵]
貴重って何が貴重なんだろうとか思ったが椿は微笑みだけで要の言葉を受け止めていた。
「……葵さま」
「あのさ椿、前にも言ったけどいい加減“要”って言ってくれないかな?」
「はぁ……。でも、これで慣れていますんで……」
そしてこれは彼女自身の軽い反発でもあった。
簡単に好きになんかなるまい、と。
「ふーん。でもあんまりよそよそしいと僕が困るんだから。君だって、大切なお父さまを悲しませたりはしたくないでしょ?」
:08/06/15 01:39
:SO903i
:☆☆☆
#58 [向日葵]
その言葉にピクリと体を震わせ、椿は深々と要に頭を下げた。
「申し訳……ありませんでした……。努力いたしますんで……」
「うん。それでいいんだよ」
椿は短パンをギュッと握る。そして唇を軽く噛んで静かに深呼吸して微笑んでから顔を上げた。
「葵さま……、助けていただきありがとうございました。……でもここは一般の方が入っては駄目なのです。申し訳ありませんが、保護者席の方へ移動して下さい……」
:08/06/15 01:44
:SO903i
:☆☆☆
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