宝物。
最新 最初 🆕
#1 [みぉり]
2作目となります。
恋愛小説を書いていきますので、お時間ありましたら読んでください。

《前作》
・あいつはあの子のことが好き。
・【続】あいつはあの子のことが好き。

⏰:08/06/19 15:51 📱:N905i 🆔:0gcbCxm6


#2 [みぉり]
【登場人物】
若菜 凪(ワカナ ナギ)
園田 有希(ソノダ ユウキ)

潮見高校2年生、前作の番外編となります

⏰:08/06/19 15:55 📱:N905i 🆔:0gcbCxm6


#3 [みぉり]
気付いた時からいつも一緒だった。

家がものすごく近いわけではなかったけど


それでもどこにいくのも一緒だった

⏰:08/06/19 15:58 📱:N905i 🆔:0gcbCxm6


#4 [みぉり]
「ゆーちゃん!!ゆーちゃん!!あのね、コレあげる」


真っ青な園児服を身にまとい、ふわふわと柔らかな髪をなびかせながら走る男の子

男の子にしては大きな目で、一見すると女の子にも見られがちなその子が走った先には―……


「わ〜!ありがと、なっちゃん!!」

⏰:08/06/19 17:29 📱:N905i 🆔:0gcbCxm6


#5 [みぉり]
同じ園児服に二つ結びにしたすこし短めな髪を揺らして手を振る女の子の姿


『ゆーちゃん』と呼ばれた女の子が『なっちゃん』から受け取ったのはカラフルなビー玉たち


赤、青、黄色、緑に紫……

⏰:08/06/19 18:57 📱:N905i 🆔:0gcbCxm6


#6 [みぉり]
「きれいっ!!」


目をキラキラさせながら笑顔でビー玉を見つめる姿を見て、男の子はちょっと得意げに笑う。


「凪ー、有希ー帰るわよー」


後ろから聞こえてきた母親の声に2人は大きく「はーい」と返事をして、小さな手を繋いで駆け出した。

⏰:08/06/20 03:14 📱:PC 🆔:uKI1JTE6


#7 [みぉり]
夕暮れ時の公園・・・・


ジャングルジムに滑り台・・・・気づけばあたりには自分たちと母親と4人だけ


小さな2人の手を繋いだ影がゆっくり伸びる道に明るい笑い声が響いていたー・・・・

⏰:08/06/20 03:16 📱:PC 🆔:uKI1JTE6


#8 [みぉり]
ピピピピピ・・・・・



「んー・・・・」


不意に聞こえてきたアラーム音にゆっくりと意識を戻される。



ピピピ・・・・カチッ・・・



「ふぁぁ〜・・・夢・・・・かぁ」

⏰:08/06/20 03:20 📱:PC 🆔:uKI1JTE6


#9 [みぉり]
懐かしい夢・・・・あれって5つくらいの頃??


大きく伸びをして起き上がり、カーテンを引く


その窓から見える空は、どんよりと曇って今にも雨が振り出しそう



「雨・・・・・降らないかなぁ」



有希はぽつりと呟き、静かにため息をつくと身支度を始めた

⏰:08/06/20 04:13 📱:PC 🆔:uKI1JTE6


#10 [みぉり]
<<ご案内>>
・あいつはあの子のことが好き。
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/7276/

・【続】あいつはあの子のことが好き。
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/7649/

・感想版
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3579/

よろしければ感想・意見などお願いいたします!!!

⏰:08/06/20 04:16 📱:PC 🆔:uKI1JTE6


#11 [みぉり]
すいません!!失敗しました((( ;゚Д゚)))

<<ご案内>>
・あいつはあの子のことが好き。

bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/7276/

・【続】あいつはあの子のことが好き。

bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/7649/

・感想版

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3579/


よろしければ感想・意見などお願いいたします!!!

⏰:08/06/20 04:21 📱:PC 🆔:uKI1JTE6


#12 [みぉり]
>>9から


ポツ・・・ポツ・・・・・


「あ、、、やっぱり降ってきた」


身仕度を終えて、玄関を出てすぐに雨粒が顔にあたる。

傍らに携えていた傘をさして、足取り重く学校へ向かう

⏰:08/06/21 03:35 📱:N905i 🆔:8uOene9k


#13 [みぉり]
足取りが重い理由は別に雨のせいじゃない


むしろ、雨の日はその音が耳に心地よくて落ち着くくらい



新学期が始まったのはつい先日のこと


今日からは本格的に授業が始まる

⏰:08/06/21 07:09 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#14 [みぉり]
といっても・・・


たぶん、各授業の先生たちが挨拶したりとかで終わるんだろうけど

どのみち集中して授業を聞ける自信もない。


「はぁ・・・」


無意識にため息がでてしまう

⏰:08/06/21 07:13 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#15 [みぉり]
このため息の理由も足取りが重いのも・・・


『言ってなかったっけ??・・・・バーテン』


昨日の凪の言葉のせいだ


「言ってなかったっけ・・・じゃないよ・・・」

⏰:08/06/21 07:17 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#16 [みぉり]
呟いた声は、パラパラと降る雨が消してくれる
でも、雨の勢いは降り出しからパラパラと弱弱しいままで
むしろすぐにでも止んでしまいそうだ


雨・・・・思ったより強くないなぁ・・・



そんなことを思って傘をずらすと、雲の間からうっすらと陽がさしているのが見えた。


ほんの一瞬の通り雨だったみたいだ

⏰:08/06/21 07:22 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#17 [みぉり]
周りをくるっと見回してみれば、傘をさしているのも私だけ


それがなんだか恥ずかしくて、すぐに傘を閉じて小さく折りたたむと鞄の中にしまった


そうこうして学校に着くころには、家を出たときの天気がうそのように晴れ間が広がり始めていた

⏰:08/06/21 07:24 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#18 [みぉり]
教室に向かう途中、廊下にたくさんいる生徒の中で後姿を見つけた。


小さい頃から、どんな人混みの中でもその姿を一瞬にして見つけることができる



・・・・・・今日は遅刻じゃないのね

⏰:08/06/21 07:28 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#19 [みぉり]
ここからでも見えるその髪は、元はふわふわのクセっ毛で、今はその髪を短くしてワックスで軽くツンツンにたててる


「若菜くんッおはよう」
「おはー凪ぃ〜」


歩けば必ず、誰かに声をかけられてる。

一人でいる時のほうがきっと少ない


人目を引くその容姿に付け加え、人懐っこい性格で交友関係もかなり広いから当然か

⏰:08/06/21 07:33 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#20 [みぉり]
いつもなら、その姿を見つければ駆け寄って『おはよう』って挨拶するのに


でも・・・・今日はなんか・・・・出来ない、したくない


凪との距離がつまらないように歩いてその後姿をじっと見てるだけ

⏰:08/06/21 07:35 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#21 [みぉり]
時折、声をかけられた方を向く横顔が見える


男にしとくのがもったいないくらいの可愛い笑顔でみんなに挨拶してる凪


いつもと変わらないのに・・・・


凪に苛立ちを感じてしまう自分がいる

⏰:08/06/21 07:38 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#22 [みぉり]
もやもやしたものが自分の中に広がっていくのがわかる


昨日の凪のバイト先を聞いてからずっとこう


「はぁ・・・」


あ、またため息ついちゃった・・・・


そんな自分に嫌悪しながら自分の教室へと向かった

⏰:08/06/21 07:45 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#23 [みぉり]
担任の瀬戸先生が入ってきて、朝のHRが始まって授業へと時間は流れていくのに


私の頭には何にも入ってきてない


というか、入れられてない


・・・・・昔は知ってるのが当たり前だったのにな

⏰:08/06/21 07:47 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#24 [みぉり]
昔は・・・それこそ高校に入学する前までは色んなこと知ってた


中学はバラバラだったのに、凪の歴代彼女だって言えちゃうくらい


学校が違っても、3日に一度はふらっと家に来たり(デート帰りに)なんとなく予定把握してたりもできてた

⏰:08/06/21 07:51 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#25 [みぉり]
でも・・・・高校に入ってから少しずつ距離が出来てきた


それは、傍からみれば自然なことで今までの距離が近すぎただけといってしまえばそうなんだと思う


だから、そんなに気にしなかったし今の今まで気にしないでいた

⏰:08/06/21 07:57 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#26 [みぉり]
なのに・・・凪のバイト先を知らなかったというたったそれだけのことで私の気持ちにモヤモヤしたものが広がり始めてる



いつから?

どこでやってるの?

なんで?

⏰:08/06/21 07:58 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#27 [みぉり]
『言ってなかったっけ』なんて軽く言わないでよ




そんな気持ちがぐるぐる駆け巡っている

⏰:08/06/21 08:00 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#28 [みぉり]
「はぁ〜・・・あ。もう・・・」


またため息でちゃった・・・・こんなの嫌だなぁ


ふと時計に目をやればもうすぐ4時間目が始める、そのあとはすぐお昼・・・・


あかりにちょっと話を聞いてもらおうかなぁ


そんなことを思いながら、机につっぷしてもやもやを少しでも消えてくれるように意識をゆっくり手放すことにした

⏰:08/06/21 08:12 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#29 [みぉり]
お昼休み………あかりに話を聞いてもらおうと思っていたのに


当のあかりの方がなんだか落ち込み気味で、目は赤くて泣いたっぽい後もあるしで……




自分の事よりも、そっちが気になってしまい、あかりの話を聞くのに必死で結局話せないままで昼休みはすぎてしまった

⏰:08/06/22 23:10 📱:N905i 🆔:kpm/PCcE


#30 [みぉり]
教室に戻る途中、あかりは男の子に呼び止められて私はすぐにその場を離れることにした。


だって…あの雰囲気はどうみても愛の告白って感じだったし


…………まぁ、あの子もきっとふられちゃうんだろうけど

⏰:08/06/23 02:42 📱:N905i 🆔:YwIlQwNg


#31 [みぉり]
あかりに『恋愛ができない』と教えてもらったのは高1の夏休み直前だった。



恋愛が出来ないというその理由も…


悲しくて、腹立たしくて、悔しかった

⏰:08/06/25 01:56 📱:N905i 🆔:Mx9gc.Wg


#32 [みぉり]
人の気持ちを賭事に使うなんて許せないって思ったけど……


その話をしてる時のあかりは驚くほど冷静で


…………いや、努めて冷静であろうと、その事についてあかりなりに整理をつけたのだと感じたのを覚えてる。

⏰:08/06/25 01:59 📱:N905i 🆔:Mx9gc.Wg


#33 [みぉり]
当時、あかりとまだ知り合ってもいなかった私にはどうすることも出来なかった過去だとわかりはするものの


人を好きになる、好きと言われることを信じられない今のあかりを見てやりきれない想いも私の中にあるのも事実



ふぅっと重く息をついて、教室に戻り午後の授業へと時間は流れていった

⏰:08/06/25 02:02 📱:N905i 🆔:Mx9gc.Wg


#34 [みぉり]
キーンコーンカーンコーン・・・・・


時間は気づけば放課後で、結局一日中、ぼぅっと過ごすだけだった。



清掃場所に当たっている音楽室へと向かうために、10組の前を歩いていると



その教室の中の会話が耳に飛び込んできた。

⏰:08/06/26 03:16 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#35 [みぉり]
「凪ぃ〜、これからみんなで遊びにいこぉってなってるけど行くでしょ??」

「ん〜・・・・今日は駄目だぁごめんな」


「あー?なんでだよぉ」
「凪いたほうが楽しいのにぃ」

思わず足を止めて、こっそり教室を覗くと


凪とその周りに女の子と男の子が数人で話をしているのが見える。

⏰:08/06/26 03:19 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#36 [みぉり]
「ちょっとな・・・・」


凪がほんの少し濁していうと、周りの子達は少し不満そうにしつつも了解したようで鞄を持ってこちら側へまばらに歩いてくる


私は慌てて扉の真横で目立たないように、出て行く彼らの他愛ない会話が耳を掠めながら遠のいていくのを待った。



・・・・はぁ、なんでコソコソしてんだか

⏰:08/06/26 03:22 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#37 [みぉり]
自分にまたため息をついて、音楽室へ向かおうとした瞬間



「楓はいかねぇの?」



教室に一人残されたと思っていた凪の声が聞こえた。



楓?


たぶん・・・さっきいた女の子達のうちの一人だろう

⏰:08/06/26 03:24 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#38 [みぉり]
歩き出そうとした足が再び止まる


別に凪が、女の子と話すのは珍しいことじゃない


今までもたくさんこういう光景を見てきた


いつもと同じだけ・・・・それだけなのに・・・・


なんでかその場から立ち去れなかった

⏰:08/06/26 03:25 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#39 [みぉり]
・・・・立ち聞きじゃん、私



なにやってんのよ・・・・はぁ・・・



そんな風に思っているのに、どうにも気になってしまって仕方ない


立ち止まってしまった自分に自己嫌悪している私の耳に『楓』さんの声が聞こえる

⏰:08/06/26 03:28 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#40 [みぉり]
「・・・・今日はバーテンの日だっけ?」

「まぁな・・・・黙っててくれてサンキュ」

「やっぱりね(笑)凪が濁すときは大体、バーテ・・・バイトの時だから」




・・・・え?

⏰:08/06/26 03:30 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#41 [みぉり]
今・・・・バーテンって・・・・言ったよね?




固まってしまった私にさらに二人の会話が聞こえてくる



「しかし、よく続くよねぇ(笑)」


「いやぁ・・・思いのほか俺の性格に合っちゃってるんだよねぇこれが(笑)俺もこんなに続けるとは最初、マジ思わなかったけど」




・・・・・・

⏰:08/06/26 03:33 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#42 [みぉり]
笑い声を含みながら淡々と交わされている会話からすぅっと周りの音が消えてゆく



放課後、廊下には多くの生徒が行き来を繰り返して本来ならば、騒音が絶えないのに



その場所に私は今、立っているのに・・・・




何も聞こえない

⏰:08/06/26 03:35 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#43 [みぉり]
あの子は知ってた



凪が・・・・バイトしてること・・・・そのバイト先も・・・・





私は・・・・何も知らなかったのに

⏰:08/06/26 03:38 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#44 [みぉり]
「じゃぁ、私はみんなのとこ行くね!!バイト頑張って」


「うん!また明日な、みんなによろしく言っといて」



そんな会話が聞こえて反射的に、身体の向きを壁にくっつけるようにして扉から離れた。



すぐ横を『楓』さんが高くひとつに結った髪をなびかせて玄関へと歩く後姿をそっと見つめた

⏰:08/06/26 03:42 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#45 [みぉり]
『楓』さんの姿が見えなくなって、また大きくため息がでる。

でもこれは、安堵のため息


なにしてんだか…


体を壁から起こして大きく息を吸い込んで、頭をふるふると振って気持ちを切り替えようと目を閉じる

⏰:08/06/26 15:52 📱:N905i 🆔:VQ8LUkEI


#46 [みぉり]
凪だけが残った教室から、着信を知らせる音楽が鳴り響く。


「もしもし・・・あ、修(シュウ)さん」


修・・・聞いたことのない名前


「わかってますよ、遅刻はしませんって・・・え?あ、じゃー今日は6時からで・・・・はい、じゃあお疲れ様です」


口調から察するに、目上の方らしい『修』さんとの電話を終えた凪がこちらに向かってくる足音が聞こえる

⏰:08/06/26 16:30 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#47 [みぉり]
気づけば私は走っていた


音楽室とは別の方向へ・・・玄関へと向かうであろう凪とは逆に・・・



なんで走っているのかわからない



でもその場にいられず、凪と顔を合わせたくなくて


ただそれだけは、わかった

⏰:08/06/26 16:48 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#48 [みぉり]
たどり着いた先は屋上


全力疾走の末に乱れ切った息を整えながら、ゆっくり鍵をあけた



ガチャ・・・・・



屋上に誰か出入りすることなんてまずないはずなんだけど、なんとなく周りを伺いながらドアをしめる

⏰:08/06/27 16:15 📱:N905i 🆔:np.nE.As


#49 [みぉり]
そのままフラフラと校門の見える位置にあたるフェンスまで歩く


カシャン・・・・


フェンスに指をかけて、見下ろすと帰宅のピークを過ぎ、生徒がまばらにその道を校門へと向かって歩く姿が見えた


その中でも自然と目は凪を探して、またしてもすぐに見つけた後ろ姿にため息がでてしまう

⏰:08/06/28 13:30 📱:N905i 🆔:qFdIvw1Q


#50 [みぉり]
「ため息つくと幸せが逃げるよ」


「!!!!」


突然聞こえてきた声に驚いてあたりを見回す。

が、その主の姿は見当たらない



空耳???

⏰:08/06/29 20:18 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#51 [みぉり]
「はぁ、私ってばとうとう幻聴が聞こえ・・・・」


「だからため息つくと幸せ逃げるって」


「?!?!?!?!」


今度は背後から聞こえた声に勢いよく振り向くとそこには、一人の男の子が立っていた。

⏰:08/06/29 20:26 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#52 [みぉり]
「いいいいいいつからそこにっ」


上手くロレツの回らないままではあったが、なんとか疑問をぶつける


「え?あんたが入ってくる前からあそこで寝てたんだよ」


そういって指差した先は、いつもあかりとお弁当を食べてる場所


・・・・・そりゃ扉からは見えないわけだわ

⏰:08/06/29 20:47 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#53 [みぉり]
頭をがくっと落として再びはぁっとため息をつく


「またため息かよ・・・・」


呆れたような口調の男の子の声が頭上に降り注ぐ。


その声がもやもやしていた気持ちに拍車をかけた



・・・・黙って聞いてりゃなんなのよ、私がため息つくのがそんなにいけないわけ?!

⏰:08/06/29 21:26 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#54 [みぉり]
一言いってやろうと顔をあげると、思っていたよりも近くにその顔があって思わず後ろのフェンスに寄りかかってしまった



ちちちち近っっ!!!



「ぷっ・・・・」



見ると男の子は私のその姿がおかしかったのか、吹き出していた。

⏰:08/06/29 21:37 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#55 [みぉり]
ちょっと・・・・この人、かなり失礼じゃない?!


いい加減むかっとしてきた私は、身体をフェンスから起こして腕を胸の前で組んで立った。


が、それでもその男の子は悪びれる様子もなく、くくっと笑っている



何よこの人?!?!うちの学年にこんな奴いたっけ?!

⏰:08/06/29 21:41 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#56 [みぉり]
むっとしながらも、その男の子のブレザーに目を向けるとその校章のエンブレムカラーは青、


塩見高校は学年ごとに、エンブレムカラーが異なる


といっても赤、青、黄色の3色が毎年順番に採用されていくだけなので、進級するとカラーが変わるというわけではない。


今年入学の1年は青、私たち2年は赤、3年は黄色なのが今年のパターン


つまり、、、私を笑っているこの男の子はつい1週間前に入学したばかりの1年生

⏰:08/06/29 21:50 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#57 [みぉり]
1年っ・・・年下じゃん!!こんな態度でかいくせに?!


思わず驚いてエンブレムを見つめていると、その視線に気づいたのか男の子が笑うのをやめて私に向き直った


「・・・・なんだよ」


「えっ?!?!別に何もっ」


今度は打って変わって不機嫌そうな眼差しで私を見てくる


何なのこの子〜〜〜〜っ

⏰:08/06/29 21:55 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#58 [みぉり]
むかついていたはずの気持ちはどこへやら、男の子の視線に背筋がぴんと伸びてしまった


漂っている空気は重くて、なんとかこの場をやりきろうと口を開く



「やっ・・・なんていうか、、タメかなぁ〜って思ってたらエンブレムが青だから1年なんだなぁって」


そこまで言うと、その男の子は「ちっ」と舌打ちをして私から目を逸らした

⏰:08/06/29 22:00 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#59 [みぉり]
はっ?!今、舌打ちしたね?この子・・・・舌打ちしたいのはこっちだっつーのよ



一度はその子の態度に、消え失せたはずの怒りがその舌打ちによって再びこみ上げる



「・・・・・ちょっと」



「・・・・あ?」

⏰:08/06/29 22:03 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#60 [みぉり]
「あ?じゃないわよ・・・・何よ今の舌打ち」


「なんだっていいだろうが」


面倒くさそうに相変わらず、視線を逸らしたままそう言い放つ


むかっ・・・・


「・・・・ふぅ〜〜〜〜ん、ま、確かになんでもいいわ」


「はぁ?・・・じゃあ言ってくんなよ」

⏰:08/06/29 22:07 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#61 [みぉり]
「今のは理由は何でもいいって意味よ、だけど初対面の人間にいきなり舌打ちするのは失礼じゃないの?」


私は再び、腕を胸の前で組んで男の子をキッと見る


が、男の子は目を合わせようとはせずに片手をポケットに突っ込んだまま空いた手で頭をかいてるし・・・


むかむかっ・・・・なによこの態度

⏰:08/06/29 22:19 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#62 [みぉり]
「人と話すときは目を見て話せって習わなかった?」


むかつきつつもめちゃめちゃ作り笑顔で言う私に、男の子ははぁっとため息をついてから視線を合わせてきた


できるんなら最初っからやれっつーの!!!


・・・と心の中で思いながらも男の子の目をじっと見る。

⏰:08/06/29 22:42 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#63 [みぉり]
今の今まで気づかなかったけど・・・・もしかして


もしかしなくてもこの子すごい綺麗な顔立ちをしてる


・・・・男にしとくのもったいないなー、化粧とかしたらすごい美人になるわ



なんて、見当違いなことを考えていると目の前にいた男の子が口を開いた

⏰:08/06/29 22:45 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#64 [みぉり]
「はぁ〜・・・面倒くさいのにつかまった・・・」

「はっ?!ちょっと!!それ私の台詞なんですけど?!」


心底後悔したような口ぶりで言う言葉にカチンと私のスイッチが入る


「大体ねぇ〜先に話かけてきたのあなたの方でしょうが!!」


「あー・・・・あの一瞬は儚げっつーか寂しそうな感じしたからつい」

⏰:08/06/30 01:23 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#65 [みぉり]
「え・・・・」


思いもしなかった答えに言葉が詰まった


私・・・・寂しそうだった・・・?



「?なんか俺、変なこといった??」


急に勢いの失せた私を不思議そうを覗き込むように聞いてくる

⏰:08/06/30 01:28 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#66 [みぉり]
はっ


「あっ・・・ちがっ・・その・・・・なんかそう思って声かけてくれてたなんて思わなかったから」


慌てて取り繕う私に一瞬、目を丸くしたその子はふっと笑った


「いや、俺も・・・すげぇぶしつけだったし、舌打ちも・・・あんんたの言う通り失礼だったよな」


そう言ってぺこっと私に頭をさげて『ごめん』と呟く姿に拍子抜け

⏰:08/06/30 01:34 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#67 [みぉり]
なんだ・・・・思ったよりも素直じゃん


顔を上げたその子と目が合って思わず、笑うと

その子も私につられたようで一頻り、二人でくすくすと笑ってしまった


「っつーかさぁ、」

「ん?」

「なんであんなにため息ついてたわけ?」

⏰:08/06/30 01:38 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#68 [みぉり]
「・・・・・さぁ」

「なんだそりゃ、理由もなくため息でんのかよ」


私の首をすくめた姿にその子は、『変なの』とくっと笑ってからフェンスに寄りかかるように腰を下ろした


私もなんとなく、その隣に座り込む

⏰:08/06/30 01:43 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#69 [みぉり]
そこにすぅーっと心地いい風が吹いて思わず目を閉じた



あぁ、なんて気持ちがいい風



そんなことを思っていると



「あー・・・気持ちいい風だなぁ」


と、私の感じた事を全く同じ事が横から聞こえて思わず隣を見た

⏰:08/06/30 01:47 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#70 [みぉり]
「なんだよ」

「や・・・私も同じ事思ってたから・・・ちょっとびっくりして」

「あ?そーなんだ、俺達気が合うかもねー」


楽しそうに笑って私を見てそんな事を言う

・・・いや、絶対ないでしょそれ、しょっぱなからあんな険悪なムードだったのよ私ら?


何も応えずに私は乾いた笑いを浮かべてあははと返すのみ

⏰:08/06/30 01:51 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#71 [みぉり]
「あ」

「何よ??」

「っつーか、俺らってお互い名前知らない?」


はぁ?何を言い出すかと思えばそんなこと・・・

寧ろ、うちの高校内だと学年違うだけで遭遇率なんてほぼ0に近いから今後会うこともないと思うんけど・・・


そんな状況で自己紹介????

⏰:08/06/30 02:10 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#72 [みぉり]
「自己紹介しても意味ないと思うんだけど・・・」


素直に思ったままを口にすると、その子は目を丸くして


「え?なんでだよ・・・だってあんた2年でしょ?」


と訳のわからない答を返してくる



「は?いや、そりゃ2年だけど・・・なんでそれと自己紹介と何の関係が・・・」

⏰:08/06/30 02:12 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#73 [みぉり]
「3年なら今後、会うこともないだろうけど・・・2年はきっと会う事もあるだろうし」


「え?・・・どういうこと??」


ハテナが飛び交う頭を傾げながら、その子に尋ねる


「んー・・・何て言うか・・・俺ね、1年の勉強はほとんど終わっちゃってるからLHRとか、専門以外は基本2年で受けるんだよね」

⏰:08/06/30 02:17 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#74 [みぉり]
それって・・・・留年したってこと?


彼の言葉を私なりに整理してみるとそういうことになる

それなら私に堂々とデカイ態度を取ったことも、今のことも納得できるし

だけど・・・うちの学年で留年した生徒が出たなんて話聞いたっけ??

混乱気味のまま思わず『留年したの?』って呟きそうになった瞬間


「言っとくけど・・・留年じゃないからね」

⏰:08/06/30 02:20 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#75 [みぉり]
私の心を読んだかのような声が聞こえた


「え・・・違うの?」


つい、そう言ってしまうと彼ははぁっとため息をついて続ける


「まぁ、そう思われても仕方ないんだけどさ」


そういってゴソゴソとブレザーから取り出したのは学生証

うちの高校の学生証はカードタイプのもので教室内にある個人ロッカーの鍵の代わりもこなすありがたいものなのだ

それを私に突き出す様子に、戸惑いながらも受け取って視線を落とす

⏰:08/06/30 02:24 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#76 [みぉり]
学生証には彼の写真とその横に『森 陽臣(モリ ハルオミ)』と書かれていた


?名前なら口で言えばいいじゃない


そう思って顔を上げて彼を見ると、彼はそこじゃないとでも言うように名前のすぐ下を指差す

それに促されるように再び、視線を落とすとそこには生年月日が書かれていた

『4月2日生』

4月2日・・・なんとまぁ、年度初めぴったりに生まれたんだこの子

⏰:08/06/30 02:34 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#77 [みぉり]
すっごい珍しい!!・・・世の中にはたくさんいるのかもしれないけど私の周りでこの誕生日の人を見たことはない


「へぇー!!4月2日生まれなんだ!!じゃ、もし1日早かったら同級生だったんだね」


カードから顔を上げて自分でそう言ってからふと疑問、


ん?じゃあ、本当に留年したわけではなくて・・・先週入学したばかりってことよね??

でも授業の多くは2年と受ける???

⏰:08/06/30 02:37 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#78 [みぉり]
ますます困惑の私の手からカードを取り、森君は頭をかきながらそれを仕舞った


「っつーこと」


はっ?!?!?!?!?!

いやいやいや!!!今の全く説明になってませんけども?!?!


「意味がわからないままだからっ!!どういうこと??」

「だーからね?俺はわりと出来が良かったので1年の授業はほとんど独学で終えちゃってるわけ、ちなみに俺、学年主席で入学してるからね」

⏰:08/06/30 02:42 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#79 [みぉり]
「はっ?!マジすか?!」

思わず心の底から驚いて叫んでしまった

そんな私をよそに森君は『マジっす』と答えて笑う


主席で飛び級で勉強?!?!いや、違うか

本当の飛び級ってわけじゃないのよね・・・だって1年だし、うん

なんかややこしいんだなぁ〜この子も


「で、あんたとも今後関わることもあるかもしれないっつーことで自己紹介」

「え?あ、園田 有希です、誕生日は・・・・・3月29日」

⏰:08/06/30 02:46 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#80 [みぉり]
「3月29日?!近っ(笑)」


・・・言うと思った、絶対そう言うと思ったから実は話すのを一瞬ためらったのに


「そうよ・・・つい先日16歳になったばかり」

「ほとんどっつーか、俺と完璧タメじゃん(笑)」


満面の笑みでそう言う森君はなんだか・・・嬉しそう

⏰:08/06/30 02:49 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#81 [みぉり]
くそぅ・・・でも、一応形式では私のほうが先輩なのよ?

そう言ってやろうと思ったのに、森君のやたら嬉しそうで綺麗な笑顔に言葉にすることができなかった


・・・・第一印象と全く違いすぎて変な感じ


私がふぅっとため息をつくと、それを見て森君が再びあの言葉を言った



「またっ・・・ため息つくと幸せ逃げるって」

⏰:08/06/30 02:53 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#82 [みぉり]
「このため息は違うのっ」

「・・・・さっきのため息の理由、わかってんじゃん」


はっとした

思わず出た言葉に自分でも驚いて、目を見開いているのがよくわかった


「・・・言いたくないなら聞かねぇけど、言ったら楽になるかもよ?」

「・・・・・・・」

「少なくても・・・ため息の数は減るような気はする(笑)」

⏰:08/06/30 02:57 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#83 [みぉり]
ついさっき出会ったばかりの森君に、いきなりこんな話をするのは迷惑かもしれない


だけど、あかりにも話すタイミングを掴めなかった

もしかしたら、もやもやしたままでずっと過ごすことになるのかもしれない


迷う私に森君はまっすぐな目を向けてくれて・・・それに許されているような気持ちになって・・・



大きく息を吸い込んで、話すことを決めた

⏰:08/06/30 03:05 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#84 [みぉり]
☆ご案内☆
・感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3579/

よろしければ、感想・意見おねがいします!!

⏰:08/06/30 03:08 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#85 [みぉり]
>>83から

「・・・・幼馴染がね、いるんだ」

「へぇ・・・・男?女?」

「男。・・・・昔はね、何でも知ってるのが当たり前だったの」


ぽつり、ぽつりと言葉にしていく


今の気持ちを、もやもやを少しでも無くすために

⏰:08/07/02 02:15 📱:PC 🆔:4.oxMXpk


#86 [みぉり]
「ため息の理由は・・・こんなの森君や他の人からすれば変って思われるかもしれないんだけどね?その幼馴染のこと・・・最近、わからなくなって・・・」



話しながら自分の気持ちが沈んでいくのがよくわかった

だけど・・・・話し始めた想いは止まらなくてどんどん溢れてくる



「わからなくなって・・・すごく悲しくて・・・でもなんで悲しいのかもわからないの、どんなときもずっと一緒にいたわけじゃないから・・・・今までだってわからないことはたくさんあったから」

⏰:08/07/02 02:20 📱:PC 🆔:4.oxMXpk


#87 [みぉり]
そうだ、わからないことはこれまでも色々あったのに


どうして、今はこんなにもやもやしてるんだろう・・・・



「私は・・・あいつがバイトしてることもそのバイト先も何にも知らなかったのに・・・他の子は知ってて・・・私だけが・・・ううん、その子とあいつだけがそれを知ってるみたいで・・・なんでかすごく悲しくて・・・あいつを・・・取られたみたいで」



そうだ、私・・・凪が取られたみたいで嫌なんだ

⏰:08/07/02 02:25 📱:PC 🆔:4.oxMXpk


#88 [みぉり]
バイト先に・・・私の知らない凪の世界に凪を取られたみたいで



『楓』さんが、私の知らない凪を知っているようで




それがすごく、悲しくて嫌なんだ

⏰:08/07/02 02:26 📱:PC 🆔:4.oxMXpk


#89 [みぉり]
「好きなんだ」

「え?」

「それって、その幼馴染を好きってことじゃん?」



好き?!?!?!私が凪を?!?!?!?

いやいやいやいやいや!!!!!!!!!



「それはないよっ!!!!!」

⏰:08/07/02 04:43 📱:PC 🆔:4.oxMXpk


#90 [みぉり]
ものすごい大きな声で、それこそ森君がその声に驚いて目をまん丸にするくらいの大きさで叫んでしまった


「あっ・・・ごめん」


すぐに我に返って、慌てて謝ると森君もはっとした様子で


「いや・・・びっくりしたけど・・・・」



そう呟いて・・・なんとも言えない沈黙が流れた

⏰:08/07/02 04:49 📱:PC 🆔:4.oxMXpk


#91 [みぉり]
私はというと・・・なんだか森君の顔を見れずに俯いたままじっとコンクリートの床を見つめる



「好きじゃないんならさ・・・・聞いてみればすっきりするんじゃない?」


「え?」



森君が数分の沈黙を破って、話を続ける

⏰:08/07/02 04:50 📱:PC 🆔:4.oxMXpk


#92 [みぉり]
「知ってるのが当たり前だったんだろ?知らないことが悲しいんだろ?」


その言葉に俯いたままこくんと頷く



「じゃあ、本人に聞いてみればいいじゃん」

「え・・・」


本人に聞く?凪に?

・・・・・それが一番手っ取り早いってわかるけどなんでか・・・聞くのが嫌な気持ちもある


というか・・・・拒否されるかもしれないって怖さを心のどこかで持っているんだきっと

⏰:08/07/02 04:53 📱:PC 🆔:4.oxMXpk


#93 [みぉり]
「うー・・・・」


唸ったままで顔を上げようとしない私に森君も黙ってしまった


きっとグチグチしてる女だなって、思ってるんでしょうけど


私だって普段はこんなんじゃないんだから


いつでも、好き嫌いもはっきりしてて悩むよりも行動第一・・で・・・

⏰:08/07/02 05:11 📱:PC 🆔:4.oxMXpk


#94 [みぉり]
「・・・・・そうよ」

「あ?何??」


こんなの私らしくない


うじうじして、本人に聞きもしないで勝手にもやもやして・・・・



「私が一番嫌いなタイプじゃん」

「???」


勢いよく立ち上がると、訳がわからない顔のままの森君に向かい合った

⏰:08/07/02 05:14 📱:PC 🆔:4.oxMXpk


#95 [みぉり]
「ありがとう」

「は?」

「森君の言う通り、本人に聞いてみるっ」

「あ・・あぁ・・・・」


森君は”?”を前面に押し出した表情のまま、とりあえず私の言うことに頷く

⏰:08/07/05 17:17 📱:PC 🆔:OXACKWgY


#96 [みぉり]
「うじうじしてるの私の性に合わないって思い出したから」


そうだよ


いつだって疑問はなんでもぶつけてきたじゃない


変に考えるのやめたらいいんだ



周りとか、そういうの全部とっぱらって

⏰:08/07/06 23:25 📱:PC 🆔:j.k9yRAA


#97 [みぉり]
自分の疑問を確かめればいいんだ



「心配なんだよね、どこで何してるか・・・夜のお仕事関係だし」



「ふぅ〜ん・・・・”心配”ねぇ」



含んだような言い回しで、私を見上げてくる森君は口元をにやっとさせて


なんかその仕草が凪に似てて、一瞬どきっとしてしまった

⏰:08/07/06 23:27 📱:PC 🆔:j.k9yRAA


#98 [みぉり]
思わず、視線を逸らす


「ま、いいんじゃね?」



森君はその様子には気づかなかったみたいで変わらぬ口調でそう言う。


変に意識してしまって、しどろもどろになりそうな自分に驚きつつ


「なんか・・・変なこといっぱい話してごめんね?」


その感謝だけはきちんと伝えた

⏰:08/07/06 23:32 📱:PC 🆔:j.k9yRAA


#99 [みぉり]
「あ?話せっつったの俺だから気にすんな(笑)」



そう言って笑った森君はさっと立ち上がると


私の頭をぽんぽんと軽く撫でてからひらひらと手を振って去っていった


その背中にもう一度『ありがとねー』と伝えてから空を見上げて深呼吸する

⏰:08/07/06 23:34 📱:PC 🆔:j.k9yRAA


#100 [みぉり]
ちょうど、聞こえてきたチャイムで清掃時間の終了に気づいた



あ、早速さぼっちゃった・・・



新学期初の清掃活動をさぼってしまったのは、新しいクラスメイトにはかなりのマイナスイメージだろうけど



でも、それでもその時間でもやもやが晴れてくれたから


多少、冷たい視線で見られてしまう明日は乗り切ろう

⏰:08/07/06 23:37 📱:PC 🆔:j.k9yRAA


#101 [みぉり]
「うしっ!!そうと決まれば・・・凪を待ち伏せて尾行大作戦だー!!」



一人になった屋上で、決意を叫んでから校内へと続く扉へ


作戦を考えながら向かったー・・・・

⏰:08/07/06 23:39 📱:PC 🆔:j.k9yRAA


#102 [みぉり]
―――――・・・・・
凪side

ガチャ・・・・・


バイト先に向かうため、私服に着替えてキャップとメガネで少しだけ見た目を変えて家を出る


携帯のディスプレィを見ると5時ちょい過ぎ

⏰:08/07/06 23:43 📱:PC 🆔:j.k9yRAA


#103 [みぉり]
ゆっくり歩いていっても、十分に間に合うか



バーテンのバイトを始めて、もう丸1年になる


高校生になったらやろうと決めて、たまたま面接に行った店で恭ちゃんに会った


まさか、うちの学校の秀才くんがバーテンやってるなんて思いもしなくて


すげー叫んだのを覚えてる

⏰:08/07/11 01:08 📱:PC 🆔:mzJdfIvE


#104 [みぉり]
バイト先へと向かって歩く道すがら、恭ちゃんとの出会いを思い出していた俺はふと、背後に違和感を覚えた



なんだ?



特に異臭がするとか、そういうことではないのだけれど

⏰:08/07/12 23:32 📱:N905i 🆔:BIIUbG6.


#105 [みぉり]
何気なく振り返って後ろを見るが、特に気になるものはない



気のせいか・・・



再び前を向き、そのままバイト先へと足を進めた

⏰:08/07/15 17:52 📱:N905i 🆔:Uk78WeJY


#106 [みぉり]
ガチャ・・・・・・・





「おはようございまーす」



店の裏口から、挨拶しながら中へと入る



既に開店している時間のためか、中には誰もおらず店へと続く扉から微かに人の声が聞こえているだけ

⏰:08/07/28 04:50 📱:PC 🆔:3IdQYgbQ


#107 [みぉり]
でかでかと”凪”のステッカーを貼った自分のロッカーを開けて征服に着替えてから



鏡の前に立った


白いシャツのボタンを少しだけ開けて、ほんのり甘めの香水をサッとつける


一応、見られる職業でもあるし・・・バイトといえども手を抜くことはするなというのが修さんのポリシーらしい

⏰:08/08/02 04:04 📱:PC 🆔:meav.lzk


#108 [みぉり]
・・・・バーテンなのにちょっとホストっぽいなぁ



なんて、初出勤の日に感じたのをふと思い出して顔が笑う



時計は18時の手前を示している


気持ちを仕事モードに切り替えるために深呼吸をして


店へと続く扉に手をかけ、静かに店内に出て行ったー・・・・

⏰:08/08/02 04:08 📱:PC 🆔:meav.lzk


#109 [みぉり]
――――・・・・・
有希side


ちりんちりんー・・・・・・




凪の後をこっそり付けて、辿り着いた先はこのお店

今まで立ち入ったことのない道に入って、大人の雰囲気漂う路地にあるお洒落なバー



・・・・・こんなとこ高校生が来るところじゃないよっ

⏰:08/08/04 00:53 📱:PC 🆔:Opfi5l96


#110 [みぉり]
そんなことを心の中で思いながらも、意を決して店内へと入った


高校生とばれないようにタイトなミニスカートに白いシャツを羽織って


胸元には淡い花柄のストールで大人めの服装にしたから多分、高校生とばれないはず



こういう時だけ、元々大人びた顔立ちでよかったーなんて

⏰:08/08/04 00:57 📱:PC 🆔:Opfi5l96


#111 [みぉり]
「いらっしゃいませー」



店内に入るとすぐにカウンターから声が掛かり、すぐ近くにいた男性が席の希望を尋ねてくる


カウンターに座るとさすがにすぐ、凪にばれてしまうよね



「あ、あそこいいですか?」



私が指差した先は店内の最奥の窓際、店の隅っこだし店をぐるっと見渡せるからきっと凪をすぐに見つけられるはず

⏰:08/08/04 01:00 📱:PC 🆔:Opfi5l96


#112 [みぉり]
私の答えに男性はにっこり笑って、案内してくれた


渡されたメニューを眺めながら、ちらりと店内を見回すがまだ凪の姿はない



カウンターにはオーナーっぽい男性が料理を作りながら、すぐ近くのお客さんと楽しげに談笑してるのが見える



まだ18時前とあってか、お客さんはほとんどいない

⏰:08/08/04 01:03 📱:PC 🆔:Opfi5l96


#113 [みぉり]
・・・・まずいなぁ、このまますぐに凪が出てきちゃったらばれちゃう



そんなことを考えていると、カウンターのすぐ横にある扉が開き、見慣れた姿が目に入った




凪っー・・・・

⏰:08/08/04 01:05 📱:PC 🆔:Opfi5l96


#114 [みぉり]
咄嗟にメニューで顔を隠す


そろりと顔を半分だけ出して、じっと凪を見る


学校で見るよりも大人っぽくて………お洒落でかけているんだろう黒縁メガネがよく似合ってる

⏰:08/08/06 19:02 📱:N905i 🆔:S00DTYfA


#115 [みぉり]
カウンターにいるお客さんと楽しそうに一言、二言話をして、カウンター内へと入っていく姿に


凪じゃないみたいで、、、なんとも見ていられなくて目を反らした

⏰:08/08/06 19:05 📱:N905i 🆔:S00DTYfA


#116 [みぉり]
「お決まりですか?」



目を逸らしたのとほぼ同時に、案内をしてくれた男性に声をかけられた


はっと、慌ててメニューに目を走られてお勧めカクテルを頼むことにした



゛かしかまりました。゛と男性は笑ってカウンターへと歩いていく

⏰:08/08/11 17:20 📱:N905i 🆔:K5oGNn1Y


#117 [みぉり]
その後ろ姿にほっと胸を撫で下ろしてから、凪にばれないように窓に顔を向けた



ほんのり暗くなってきた外のせいで、中の様子が窓ガラスに反射して写っている




これはラッキーかも…

⏰:08/08/11 17:23 📱:N905i 🆔:K5oGNn1Y


#118 [みぉり]
直視せずに凪を見られるのは好都合、この席にして正解だったなぁ、なんて考えていたらいつのまにかさっきの男性が頼んだカクテルを持ってきていた



お互いに軽くほほえんで、それを受け取り、再び視線を窓に戻す



反射して見える凪は、いつもの笑顔を振りまいてシェーカーを研いてる

⏰:08/08/11 17:32 📱:N905i 🆔:K5oGNn1Y


#119 [みぉり]
ここにいても、見劣りすることもなくて高校生とは思えない雰囲気を醸し出している



それがまた私に妙な淋しさを感じさせて



カクテルを口に運んだ

⏰:08/08/12 16:21 📱:N905i 🆔:V2EVrkiA


#120 [みぉり]
「美味しい・・・・」



飲んでびっくりした。全然アルコールの味はしなくて、甘酸っぱい柑橘の香りと甘さがとっても美味しい



一口で気が良くなった私はグイグイと続けて口へ運ぶ

⏰:08/08/12 17:26 📱:N905i 🆔:V2EVrkiA


#121 [みぉり]
ちらりと窓を見てみれば、カウンターでシェーカーを振ってる凪が写っていて



いつのまにか増えてきたお客さんがカウンターを埋めていた



そのほとんどは女性で、凪に話し掛けて楽しげな様子




・・・・・でれでれしちゃって

⏰:08/08/12 17:42 📱:N905i 🆔:V2EVrkiA


#122 [みぉり]
じろっと窓越しに凪をにらんで、カクテルを一気に飲み干した


すかさず、またあの男性スタッフが私の元にやってきて注文を尋ねてくる



イライラしていたのも手伝って、さっきよりもずっとアルコールのきついカクテルを頼むことにした

⏰:08/08/16 12:48 📱:N905i 🆔:CY7Jnd8A


#123 [みぉり]
新たに運ばれてきたカクテルを飲んでまたまた驚いた



すごく美味しいんだけど、相変わらずアルコールが感じられなかったから





・・・・・私ってお酒強いのかも

⏰:08/08/16 13:44 📱:N905i 🆔:CY7Jnd8A


#124 [みぉり]
ちょっぴりうれしくなりながらも視界に凪を捉えたままに少しずつ口に運ぶことを繰り返した




っていうかさ、、、凪もなんであんなに愛想がいいんだろ




そりゃ接客業だけど・・・・にしても、あの女の人たちはちょっと行きすぎじゃないのっ?

⏰:08/08/16 13:47 📱:N905i 🆔:CY7Jnd8A


#125 [みぉり]
時間も過ぎて人が増えたといってもカウンターは一際、女性客で賑わっていて


その中心にいる凪がすごく遠く感じてしまう



イライラもやもやする気持ちと入り交ざってどうしようもない



そんな思いでカウンターをちらちらと見ていた矢先、女性客の一人が、手を伸ばして凪の髪に触れた

⏰:08/08/16 19:38 📱:PC 🆔:jt8TLmjg


#126 [みぉり]
ガタンッー・・・・・


思わず立ち上がってしまった
近くに座っていた客が数人私に視線を向けていた様子に

慌てて我に返って、うつむき加減で腰をおろした



窓越しだし、まわりは薄明かりで賑わっているからこの辺りの人しか今の不可思議な行動に気付いてはいない

⏰:08/08/16 23:50 📱:N905i 🆔:CY7Jnd8A


#127 [みぉり]
恥ずかしいっ


そんな想いでなかなか顔を上げられなくて、熱くなった頬を押さえながらため息をつく



なんでこんなに動揺してるのよ・・・



深呼吸を繰り返し、ほんの少しの間をおいて、落ち着きを取り戻した私はゆっくりと顔をあげた

⏰:08/08/17 19:26 📱:PC 🆔:61JlzwEo


#128 [みぉり]
さっきと同じように、窓に反射したカウンターの様子が見える・・・・・・・・・・はずだった




「お一人ですか?」



カウンターの絵を遮る様に男性が立っているのが、窓越しに反射して写っていた

⏰:08/08/17 19:33 📱:PC 🆔:61JlzwEo


#129 [みぉり]
「え?」



声の聞こえた方に目を向けると、わりとかっこよさげな男性がにっこり笑って立っていた



「隣、いい?」


突然のことに驚いて、何も答えない私の隣にその人はさっと座る

⏰:08/08/17 19:49 📱:PC 🆔:61JlzwEo


#130 [みぉり]
ガタンと椅子をひく音にはっとして


いきなり何っー・・・・



そう言おうとした瞬間、


「いきなりごめんね」



先にそう言われ、にっこり微笑む顔に何もいえなくなった

⏰:08/08/17 19:51 📱:PC 🆔:61JlzwEo


#131 [みぉり]
「君、いくつ?」


私が何も言い咎めないのを受けてか、男性は話しかけてくる


っていうか、、これって軽くナンパじゃない?


ふと思い当たったけど、、、これまでにナンパなんてされたこともない私はぐっと押し黙ってしまった

⏰:08/08/17 20:56 📱:PC 🆔:61JlzwEo


#132 [みぉり]
「見た感じだとー・・・20歳?」


”もっと若いっての!!”そう言いたかったけど、言えるはずもなく


私はひきつった笑顔で”はぁ”と答えるだけ



「何々?もしかして緊張してる??・・・・可愛いなぁ」



かわっ?!?!



お世辞とわかっているのに”可愛い”という言葉にかぁっと顔が赤くなってしまった

⏰:08/08/17 21:02 📱:PC 🆔:61JlzwEo


#133 [みぉり]
「ははっ・・・純粋なんだねぇ」


私のその反応に気を良くしたのか、男性は距離を詰めてふいに私の頬に手を添えて


ぐいっと見つめ合うような姿勢にされた



え?え?


訳のわからないまま、あたふたする私に男性はさっきとは少し違う表情を浮かべてにっこりと笑う



「ねぇ・・・良かったらさー・・・」

⏰:08/08/17 21:06 📱:PC 🆔:61JlzwEo


#134 [みぉり]
なにこの人ーっ・・・・こわいっ


顔を固定されてしまったため、体勢を逸らすことができない


話しながら、でも確実に近づいてくる男性に背筋がゾクっとした瞬間




上から右腕をぐいっと引っ張られて、ガタンという椅子が倒れる音と共に体が起き上がった

⏰:08/08/17 21:12 📱:PC 🆔:61JlzwEo


#135 [みぉり]
「お客様、こちらの方はオーナーの恋人ですのでそれ以上はご遠慮下さい」



不意に聞こえてきた聞き覚えのある声ー・・・・



あまりのことに固まってしまって動けなくなってしまい、
私は、さっきまで私に言い寄ってきた男性をじっと見つめた



「え?あ、、、そ、そうなのか?」


その男性は隣にいるであろう人物に目を向けてやや焦った様子で話す

⏰:08/08/17 21:18 📱:PC 🆔:61JlzwEo


#136 [みぉり]
「知らなくて・・・すまなかった」


男性は慌てながら私にぺこりと頭を下げるといそいそとその場を立ち去っていった




今のやりとりに周りの客が注目し、ざわざわとする店内



「お騒がせいたしまして、申し訳ございません」



私を引っ張り立たせた人物は、周りのお客さんに向かって深々と頭を下げた

⏰:08/08/17 21:23 📱:PC 🆔:61JlzwEo


#137 [みぉり]
その様子に、周りの客もはっとした様子で数秒後には先刻と変わらぬ雰囲気へと戻った




私はほんの数分のやりとりの間に、、、何も言えず、、、視線を帰ることもできずに


今はもう、男性が立ち去って誰もいない椅子をじっと見つめていた

⏰:08/08/17 21:25 📱:PC 🆔:61JlzwEo


#138 [みぉり]
「・・・・・何してんの」




右隣から聞き慣れた声が聞こえる。
でもそのトーンはいつもは聞くことのない位低くて、、、、怒っていることが伝わってきて余計に視線を変えられない




「・・・・おい、聞いてんのか?有希」



名前を呼ばれたとの同時に、掴まれた右腕がぐっとやや強く握られて



私はゆっくりと身体をその相手に向ける

⏰:08/08/17 21:29 📱:PC 🆔:61JlzwEo


#139 [みぉり]
「・・・・・・・凪」



視線を移した先にいたのは、いつもの笑顔ではなく


眉間にシワを寄せて、じっと私を見つめる凪の姿だったー・・・・

⏰:08/08/17 21:33 📱:PC 🆔:61JlzwEo


#140 [みぉり]
凪のその鋭い視線に思わず目を逸らしそうになる。


でも、なんとかこの状況を上手く説明しなきゃ、、、、後をつけたことがばれない様に言い訳しなくちゃ


そう思って口を開く


「あのっ・・・これは・・・」


けど、口を開いてはみたものの、上手い言葉が見つけられない

⏰:08/08/17 21:52 📱:PC 🆔:61JlzwEo


#141 [みぉり]
「ーーっ」


何も言えなくて、凪の目が怖くて、、、、俯いてしまった



「・・・・はぁ、お前さ」



凪がため息をついてから何かを言いかけた瞬間、



「なっちゃぁぁぁん」



鼻につくくらい、媚びてる甘ったるい声が聞こえて、凪の声を掻き消した

⏰:08/08/17 23:42 📱:PC 🆔:61JlzwEo


#142 [みぉり]
その声に顔を上げると、凪が掴んでいた私の腕を離して

抱きついてきた女性を抱き留める様子がスローモーションの様に私の視界に飛び込んできた



「・・・・悠里(ユウリ)、危ねぇよ」



凪は仏頂面をしながらも、その女性に向き直って声をかける

⏰:08/08/18 00:17 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#143 [みぉり]
「平気、だってなっちゃんは絶対抱きとめてくれるもん」


”悠里”と呼ばれた女性は、上目遣いで凪に応える


凪は”はぁ”とため息を吐きながらも、さっきまで私の腕を掴んでいた手で”悠里”さんの頭にぽんぽんと手をのせた




”嫌だ””触らないで”

⏰:08/08/18 00:20 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#144 [みぉり]
そんな気持ちが胸の中をぐるぐる回っていたけれど、目の前の光景から目を離せなかった



”悠里”と呼ばれた女性・・・いや、女の子・・・・かな


ぱっと見、私とそんなに年が変わらない様に思う

小さくてふわりとしていて、ピンクのワンピースが良く似合ってる


すごく可愛い女の子



その子と凪がぴったりと寄り添っている姿はとても絵になって、、、



・・・・・やだよ。

⏰:08/08/18 00:29 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#145 [みぉり]
そんなに凪に触れないで、、”なっちゃん”なんて・・・・呼ばないでよ



”悠里”さんはそんな私に気づいたのか、チラリと一瞬私を見た


その目があまりに鋭くて、可愛いのにしっかりと”女”としての気を発していて

私は思わず、身体がびくっと強張ってしまった



「ね、なっちゃん?先に部屋いってるから、、、鍵ちょーだい」

⏰:08/08/18 00:34 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#146 [みぉり]
「は?なんでそんなー・・・・っ」


凪は困惑した顔で応えていたが、次の瞬間はっとしたように黙った

”悠里”さんはそんな凪を見て、ふっと笑って頬に手を添える



「ね?鍵ちょーだい?」


再び、話かける”悠里”さんは女の顔で、
恋愛に疎い私にだって、凪との関係がはっきりわかった。

凪は、ふっと笑ってポケットから鍵を出して”悠里”さんに渡す

⏰:08/08/18 00:38 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#147 [みぉり]
「ん、失くすなよ」

「へへ、サンキュー」



”悠里”さんは凪の頬に軽くキスをして、手を振りながら去っていった


去り際、しっかりと私に不敵な笑みを浮かべながら

⏰:08/08/18 00:40 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#148 [みぉり]
彼女が去って、残った凪と私の間に沈黙が流れた



今の・・・・彼女・・・なんだ



それを理解するのと同時に、
自分の心がこれまでにないくらい息苦しくなっていく




「・・・・・有希」

⏰:08/08/18 00:44 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#149 [みぉり]
びくっ・・・・


凪の声にはっと我に返った


「あいつはー・・・」




いやだ。凪の口から彼女の紹介なんて聞きたくないっ




そう思うが早いか、自然と口を開いていた



「可愛いね、今の子、凪の彼女でしょ??」

⏰:08/08/18 00:47 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#150 [みぉり]
「え・・・?」


凪が驚いた顔をしたけど、私は満面の笑顔で続ける


「隠さなくていいよぉ!!っていうか、あんな可愛い彼女いるならさっさと教えなさいよ!!水臭いなぁ〜」



いつもと同じ様に笑えてるかな、

変じゃないかな

⏰:08/08/18 00:54 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#151 [みぉり]
そんな心配をしながらも、精一杯の笑顔で凪を見つめる


「・・・・違うよ」


「え?」



てっきり”そうだよ”って言われると思って、覚悟して笑顔を作っていたのに

凪の口から出たのは私が思いもしない言葉だった




「あいつは・・・・・ただのセフレだよ」

⏰:08/08/18 00:59 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#152 [みぉり]
「は・・・・?」


今、セフレって言った?
セフレって・・・・セックスフレンド・・・
それって・・・・


驚きを隠せず、言葉に詰まってしまった私に
凪はふっと今まで見たことのないような冷たい目で、笑って言う


「ただのH友達、したい時にするだけで付き合ってません」

⏰:08/08/18 02:16 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#153 [みぉり]
いたって冷静に、冷たい笑顔できっぱりという凪は私の知ってる凪じゃなかった


「何言ってんの・・・凪はそんな人じゃないでしょ?」


ぽつりと呟くように私の口からでた言葉


”冗談だよ”って言ってくれるよね?


そんな想いで呟いた凪への確認の言葉

⏰:08/08/18 02:19 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#154 [みぉり]
「本当。有希が知らないだけで俺にはいっぱいいるの」


頭をガツンと殴られたみたいだった


否定してくれると思っていた淡い期待は見事に打ち砕かれて


悲しさで笑顔が歪んでいくのが、自分でもよくわかった

⏰:08/08/18 02:22 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#155 [みぉり]
自然と視界が床へと向かっていく中、頭の上から凪の声が聞こえる


「っつーか、ここは有希みたいなお子様が来る所じゃないんだから、帰れ」


冷たい声


怒っているのか、呆れているのか、面倒くさいのか、、、


そのどれなのかわからないけど、
でも確実に私をここから立ち去らせたい思いがあることだけは明白な声

⏰:08/08/18 02:25 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#156 [みぉり]
それでも私は動くことが出来なかった


こんなのっ・・・凪じゃない



そう思ってみても、今さっきの言葉は凪自身が言ったことで

信じられなくてもこれが現実



中々動こうとしない私に凪は呆れたのか、再びため息をついてからまた私の右腕を掴むと


店の出入り口に向かって、私を引っ張りながら歩きだした

⏰:08/08/18 02:29 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#157 [みぉり]
「なっ凪ー・・・っ」


あっという間に扉の前につくと、凪はドアノブに手をかけて扉を開ける


私は慌てながらも、このまま帰ってしまったら凪との今までが全て消えてしまいそうな不安で足を止めた



「帰れ」

⏰:08/08/18 02:31 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#158 [みぉり]
「・・・ーっ」


凪は私と目を合せようとはせずに、私の背を押して店の外に出す


「凪っまー・・・・」



バタンーっ・・・・

⏰:08/08/18 02:34 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#159 [みぉり]
振り返って再び、ドアノブに手をかけてはみたものの


最後の凪の”帰れ”の冷たい声がこだまして、ゆっくりと力なく手を離したー・・・・

⏰:08/08/18 02:36 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#160 [みぉり]
━━――─・・・・・
凪side



バタンッー・・・



扉を閉めて、それに寄りかかるようにもたれてしまった


「はぁ〜・・・冗談じゃねぇよ・・・くそっ」


呟いた俺の言葉は、店の音楽が消してくれる


俺の今の様子だって、酒に酔ってる客達は気づかない


「凪、ちょっと・・・・」

⏰:08/08/18 02:40 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#161 [みぉり]
すぐ近くから声を掛けられた方に視線を移すと、

修さんがカウンターから物凄い睨みを利かせている姿が入ってきた



「・・・・うぃっす」


力なく返事をして、カウンター横の従業員部屋に入った

⏰:08/08/18 02:43 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#162 [みぉり]
その様子をカウンターに居た常連達が心配そうに見つめる


店のオーナーである修さんは、俺を睨んだまま常連達に”すいません”と挨拶をして

俺の後を追うように部屋に入ってきた


バタンッー・・・・

⏰:08/08/18 02:50 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#163 [みぉり]
「お前、いつからそんな軽い男になったわけ?」


扉を閉めて早々、修さんが厳しい口調で問う



「・・・すいません」


「店の雰囲気に関わる事なんだ、あんな真似お前らしくない」

⏰:08/08/18 02:52 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#164 [みぉり]
「・・・・・」


「それに・・・・俺はいつからあの子の恋人になったんだ?」


「・・・すいませんっ」



俯いたまま謝るだけの俺に、修さんは続ける


「・・ったく、何なんだよ?悠里のあの態度も意味わかんねぇし」

⏰:08/08/18 02:57 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#165 [みぉり]
じろっと視線を部屋のソファに向けて、、、そこに座っている悠里を睨んだ


「ちょっとね・・・凪に仕返し?(笑)」


悠里は、扉の前に突っ立っている俺と修さんに手を合せて”ごめんね”と笑う


っていうか、この場合謝るべきは俺の方だ

⏰:08/08/18 03:06 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#166 [みぉり]
「すいません、悠里のあの態度は俺のせいっす」


謝って、顔を上げると”訳がわからねぇ”と修さんはため息をついて悠里の隣に腰を下ろした



「修ちゃん、妬いた?笑」


「誰が妬くかっ・・・っつーか、凪にキスしてんじゃねぇよっ」

⏰:08/08/18 03:10 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#167 [みぉり]
「だって、つい癖でー・・・・」


「いつまでも留学してた時の癖だすなっ、ここは日本なんだよっ」


修さんと悠里が、俺がいるのもお構いなしに痴話げんかを始めてしまった


これも全部、さっきの俺の言動が招いたことだけど・・・

⏰:08/08/18 03:13 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#168 [みぉり]
言い合いをしている二人に気づかれない様にそっと部屋を出て、店内へと戻った


「若菜くん、大丈夫?」


カウンターからさっきの様子を見ていた常連の一人に声をかけられて


俺はにっこり笑いながら”大丈夫です”と応え、カウンター内へ入った

⏰:08/08/18 03:18 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#169 [みぉり]
「ばか凪」


カウンターの最奥からそんな声が聞こえて、嫌な予感を覚えながら見ると、そこには石田先生が呆れ顔で座っていた


思わず苦笑いを浮かべながら、石田先生の前にいつものお酒をそっと差し出す


先生はふっと笑って受け取ると、一口飲んで俺に話しかけてきた

⏰:08/08/18 03:22 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#170 [みぉり]
「お前なぁ、悠里の前で園田を”修の恋人です”なんて言ったら、冗談とはいえあいつが来るのわかってただろ」


再び呆れ顔で呟かれた言葉に、思わず”はい”と応えてしまった


悠里は俺の彼女でも、ましてやセフレでもない・・・


この店のオーナーである修さんのれっきとした恋人

⏰:08/08/18 03:25 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#171 [みぉり]
「・・・どっから見てたんですか?」


「お前があのナンパ男の元に歩いていった所から」



それって全部じゃないかよ・・・俺は思わず肩を落としてため息をつく

それを聞いてか、石田先生はくくっと笑って残りの酒を一気に飲み干した

⏰:08/08/18 03:27 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#172 [みぉり]
「悠里と修は?」

「裏です・・・俺のせいでちょっとこじれさせちゃったけど・・・・すぐ戻るんで平気だと思いますよ」


「お前が言うなっつーの(笑)」


石田先生の突っ込みに苦笑いしながら、有希の悲しそうな顔を思い出して、またため息が出た



「・・・・あれで良かったの?」

⏰:08/08/18 03:31 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#173 [みぉり]
いつの間に従業員部屋から出てきたのか、悠里の声が聞こえて顔を上げると


石田先生の横にちょこんと座る悠里の姿があった



「あぁ・・・・ありがとな、悠里」


礼を言う俺に、隣から”ごほん”という咳払いが聞こえて横を見ると

悠里同様、いつの間にかカウンターに入ってきた修さんの姿があった

⏰:08/08/18 03:34 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#174 [みぉり]
「修さん・・・本当にすいませんでした」


俺が再び、頭を下げて謝ると修さんは”悠里に軽く聞いたから”と言って俺の背中をぽんっと叩いて、入ってきたオーダーを捌いていく


「凪、ごめんね?修ちゃんにちょっとだけ・・・話しちゃった」


悠里が俺に申し訳なさそうに言う

⏰:08/08/18 03:40 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#175 [みぉり]
「いや、むしろ悠里に嫌な思いさせた俺が悪いし・・・修さんになら・・・別に聞かれてもいいよ」


笑顔で返す俺にほっとしたのか、悠里はにっこり笑っていつもの様に時折、修さんと目で会話をしながら飲み始めた


ちなみに、幼く見られがちな悠里だがこれでも22歳の大人だ

⏰:08/08/18 03:45 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#176 [みぉり]
修さんはこの店のオーナーで、友達の今泉恭平の兄


悠里はその恋人で、今年の2月まで5年間アメリカに留学していた大学生


石田先生は、俺の通う潮見高校の担任でこの店の常連さん、修さんとは幼馴染らしい

⏰:08/08/18 03:49 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#177 [みぉり]
「凪、お前、今日はもういいから上がれ」


「え・・・でも」


「いいから上がれ、っつーかそんな顔じゃ接客できねぇだろ?」


修さんが自分の眉間を指差しながら言う仕草に、俺は初めてこれまで眉間にシワを寄せて、困った顔で仕事していたことに気づいた


「すいませんっ・・・・有難うございます」

⏰:08/08/18 04:00 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#178 [みぉり]
修さんと悠里達を含めた周りのお客さんに挨拶をしながら、従業員部屋に入った



バタンッー・・・・



扉を閉めると同時にどっと疲労感が襲ってきて、思わずソファにダイブして目を瞑った

⏰:08/08/18 04:03 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#179 [みぉり]
迂闊だった

まさか有希が後を付けてくるなんて思いもしなかった


店へ向かう途中に感じた違和感の正体が、

店内に入って見つけた有希の姿で、すぐにわかった



どこにいたって一瞬でわかる、見つけられる

⏰:08/08/18 04:07 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#180 [みぉり]
有希に気づいたけれど、どうしたら良いかもわからずにいつも通りに接客していた


勿論、常に視界に入るようにはしていたけれど・・・・


元々大人っぽい有希なのに、あんな服装をされては誰も未成年であるとは気づくわけもなく、


あろうことか、カクテルのオーダーまでしやがった

⏰:08/08/18 04:10 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#181 [みぉり]
酒なんて飲ませられない。


有希は覚えてないだろうが、正月にちょっとチューハイを飲ませたら途端に酔っ払ってしまったのだ


そんな有希に、ここで酒を飲ませるわけにはいかない


そう思った俺は、修さんに頼んで代わりにシェーカーを振らせてもらってほとんどアルコールの入っていないカクテルを作った

⏰:08/08/18 04:20 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#182 [みぉり]
有希がこの店に来た目的なんてすぐに検討がついていたし、1杯飲んだら帰るだろうと考えていたのが甘かった


2杯目にアルコール度数の高いカクテルを注文してきたのには正直、焦った


勿論、1杯目同様にアルコールのほとんど入っていないものを作り、変わらずに接客をしていたのだが


ふと有希に誰かが近づくのが視界に入った瞬間、俺の思考は真っ白になってしまった

⏰:08/08/18 04:27 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#183 [みぉり]
【感想板】
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3579/

良かったら感想・意見下さい。お願いしますヾ(;`・Д・)ノ

⏰:08/08/18 04:37 📱:PC 🆔:WiNzS.oo


#184 [みぉり]
>>182から

有希に近づいた男が、有希の頬に触れたのを見た後


気づいたら有希の腕を掴んで立たせていた



そこから先はー・・・・・まぁ、俺が一方的にその場しのぎに口走ったわけで



すんなりとあの男が諦めてくれて本当によかった

⏰:08/08/19 21:51 📱:PC 🆔:ADyfMnhU


#185 [みぉり]
・・・・有希を傷つける事になってしまったけれど

 
いい機会だったのかもしれない



「いつまでも、、、一緒にはいれねぇよ」



誰にも聞こえない声で呟いた言葉は、扉の外から聞こえる音楽と笑い声に飲み込まれて消えた

⏰:08/08/19 23:29 📱:PC 🆔:ADyfMnhU


#186 [みぉり]
━━――─・・・・・
有希side


あ「・・・そ・・・んなことが・・・」


週明け月曜日、お昼休みにいつものようにあかりとご飯を食べていた


頭の中は金曜の凪との出来事でめいっぱいだったのに、考えることを心が拒絶して、あの日はどうやって帰ったのかも覚えていないくらいだった

⏰:08/08/19 23:50 📱:PC 🆔:ADyfMnhU


#187 [みぉり]
だからこうして、あかりに話すことも・・・・なんてことないように振る舞ってしまってる



でも、、、本当は気付いてしまった



気付きたくなかった色々なことに

⏰:08/08/22 18:44 📱:N905i 🆔:5MTxFqMQ


#188 [みぉり]
有「いやぁ〜・・・・さすがにショックだった・・・よ」


ショックなんてものじゃなかった


凪が凪じゃないみたいで、本当に私は凪を何にも知らないんだってこと


いつも前向きだって思ってた自分が凪のことに関しては臆病になってしまうこと

⏰:08/08/23 02:30 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#189 [みぉり]
あ「有希・・・・・」


あかりが戸惑いを隠せない顔で私を見つめる


本当なら、いつもは笑い飛ばすのに、、、凪のことだけは笑い飛ばすことが出来ないこと



有「それでわかったの・・・・・」

⏰:08/08/23 02:32 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#190 [みぉり]
色々なことがわかってしまった


きっとずっと、わかってて目を瞑ってきたこと




有「私ね・・・・・多分凪のことが好きなんだ」

⏰:08/08/23 02:34 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#191 [みぉり]
あの日、家に帰ってから、、、いや、店で”悠里”さんと凪が並んでいる姿を”嫌だ”と感じてしまったから




気づいてしまったんだ




初めて言葉にしてみて改めて痛感する



凪が好き、どうしようもないくらい好きで好きで、、、

⏰:08/08/23 02:37 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#192 [みぉり]
見つめていたあかりの姿がぐにゃりと歪んできて


いつのまにか、目に涙が溜まっていたことに思わず空を見上げた



あかりは何も言わず、じっと黙っている



きっと、私の言葉を待ってくれてるんだ

⏰:08/08/23 02:40 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#193 [みぉり]
凪と彼女、、、というか恋愛関係にある人と会ったのは実はあの日が初めてだった



いつも、話に聞くだけだった凪の彼女達、、、一度だってその姿を見たことがなかったから



きっと、心のどこかでほっとしていたんだと思う



会わなければ現実を知ることはなかったから

⏰:08/08/23 02:42 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#194 [みぉり]
”悠里”さんに触れて、髪を撫でていた凪



思えば、私は凪にあんな風に触れられたことなんてなかった



あの光景を見た瞬間、凪にとって自分は単なる”幼馴染”でしかないことを突きつけられたんだ

⏰:08/08/23 02:45 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#195 [みぉり]
有「でもね・・・・同時に失恋!!」



出来る限りの明るい声であかりに告げる



好きだって自覚した途端に失恋なんて・・・・

⏰:08/08/23 02:48 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#196 [みぉり]
有「・・・・・・・なんで今頃気づくかな〜私ってば・・・・」


あ「有希・・・・・」


有「誰かが・・・・凪に触れるって思うと・・・それがすごい嫌なんて・・・・」


涙がこぼれそうになるのを堪えながら、あかりに向き直って続ける


有「凪にとって・・・私は"幼馴染"であってそれ以上でも以下でもないってわかってるのに・・・ね」

⏰:08/08/23 02:49 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#197 [みぉり]
そう言いながら、ずっと本当の気持ちから目を背けて続けてきた自分自身がひどく情けなくなった



真っ直ぐに私を見つめていたあかりはいつの間にか、静かに涙を流していて


私が突っ込むまで、泣いてることに自分で気づいてなかったあかりは慌てて涙を堪えようとするもぽろぽろ泣いていて

⏰:08/08/23 02:54 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#198 [みぉり]
その姿に、我慢していた涙は一気に溢れ出てしまった



予鈴が鳴っても、本鈴が鳴っても泣き止むことが出来ない私にあかりは黙って寄り添ってくれていたー・・・・

⏰:08/08/23 02:57 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#199 [みぉり]
凪が好き



好きだよ



大好きだよ




だけど・・・・それは伝えられない

⏰:08/08/23 03:00 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#200 [みぉり]
伝えちゃいけない



凪はきっと困ってしまう



伝えてしまったら、もう戻れなくなってしまう



今まで通り、幼馴染として一緒にいられなくなるんだきっと

⏰:08/08/23 03:01 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#201 [みぉり]
いつかまた、凪に彼女が出来て笑いながら私に報告してくる日が来る



その時は、笑って喜んであげたい



好きって伝えないんだから、誰も手にすることが出来ない”幼馴染”という立場だけは守りたい

⏰:08/08/23 03:04 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#202 [みぉり]
そう決意して、あかりに告げた



あかりは”わかった”と言いつつもきっと、どこかで納得できていないと思う




だけどね、それが私なりに凪を想う形なんだ

⏰:08/08/23 03:07 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#203 [みぉり]
━━――─・・・・・
凪side




なんで屋上なんて来てしまったんだろう



昼休みはいつも、あかりと有希がご飯を食べてるってことをどうして忘れてたんだろう

⏰:08/08/23 03:11 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#204 [みぉり]
昼休みは始まってぼーっとしていた屋上に有希とあかりが入ってきた時に立ち去るべきだった




けど・・・・動けなかった




有希の言葉に、二人の涙声に、動くことが出来なかったんだ

⏰:08/08/23 03:16 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#205 [みぉり]
いつの間にか、静かに寝息を立て始めた二人を残して立ち去ればよかったのに、それすら出来なかった




いや、一目でいいから会いたかったんだ




有希に

⏰:08/08/23 03:21 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#206 [みぉり]
俺はゆっくりとハシゴを登り、泣き腫らした顔で眠る二人にシャッターを切った



幽霊部員の俺だけど、カメラは大好きで暇さえあれば持ち歩いてるんだ



本当は不謹慎なのかもしれない、俺のせいで泣かせた二人を撮るなんて

⏰:08/08/23 03:25 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#207 [みぉり]
だけど・・・どうしても俺の中に残しておきたかったんだ




撮った後、始めからずっと一緒にいてくれた恭ちゃんにカメラを託して俺はゆっくりとその場から離れた

⏰:08/08/23 03:29 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#208 [みぉり]
向かう先は保健室



写真部副部長の特権である保健室の鍵で、校医不在の保健室で少し考えるために・・・


―――――・・・・・

階段を降りて、保健室前に立ち、自分の胸ポケットを漁って思い出した

⏰:08/08/23 03:31 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#209 [みぉり]
凪「鍵・・・・恭ちゃんに没収されたんだった」



俺が恭ちゃんにも内緒で保健室を使っていたせいで、

三井さんは誰かが勝手に保健室を使っているのではないかと疑っていると


恭ちゃんに言われ、保健室を使った後の片付けをしなかった俺の不注意のせいだとわかるや否や鍵を没収されてしまったのだ

⏰:08/08/23 03:35 📱:PC 🆔:s.l8mfkw


#210 [みぉり]
凪「はぁ〜・・・」


思いため息を吐き出して、ずるりと扉の前に座り込んだ


きっと恭ちゃんのことだから、俺の後を追ってきてくれる


そう思って待っていると案の定、聞きなれた足音が近づいてきた

⏰:08/08/26 02:27 📱:PC 🆔:o0sMbafY


#211 [みぉり]
顔を上げると、恭ちゃんがあまりに真剣な面持ちでいたから


つい、恭ちゃんの口真似なんかしてわざといつもの俺らしく話しかけた


恭ちゃんはふっと笑って自分の鍵で保健室を開けるのを


俺はどこかほっとした気持ちで見つめながら保健室へと入りソファに腰掛けた

⏰:08/08/26 02:31 📱:PC 🆔:o0sMbafY


#212 [みぉり]
息をついて、ふとカメラを見たくなり恭ちゃんにそれを頼んで受け取った


恭ちゃんは何も言わない、いや、俺が普段から考えられないくらい静かだからだろうか



そんなことを思いながら画像の履歴をゆっくりと探る


傍らの恭ちゃんが三脚を手にしてそれを磨いているのが視界の隅に写った


俺に変な気を使うわけでなく、いつも通りであろうとしてくれてるのがなんとなくわかる

⏰:08/08/26 02:37 📱:PC 🆔:o0sMbafY


#213 [みぉり]
画像を辿り、最後に行き着いたのはさっき屋上で撮った一枚



あかりと有希が寄り添って眠る姿ー・・・・



ズキンと胸が痛くなった



有希の言葉に、その決意に、その裏にある気持ちを思って・・・

⏰:08/08/26 02:41 📱:PC 🆔:o0sMbafY


#214 [みぉり]
凪「・・・・・ばかだよね」

恭「は?」


突然の発言に、恭ちゃんは顔をこちらに向けながら声を上げる

俺はソファの前にあるテーブルにカメラを置いた




恭「・・・・・・誰が?」

⏰:08/08/26 02:45 📱:PC 🆔:o0sMbafY


#215 [みぉり]
誰?誰に対してなんだろう今の俺の言葉


気づいたら呟いていただけ・・・・・



有希を追い詰めて、あかりを傷つけて、でも全部を隠し通そうとしてる俺?



こんな俺を想っている有希?

⏰:08/08/26 02:48 📱:PC 🆔:o0sMbafY


#216 [みぉり]
凪「・・・・・・・・・・さぁ」


恭「なんだよそれ(笑)」


恭ちゃんは俺の言葉に深く突っ込むわけでなく、茶化すわけでなく・・・三脚を戻すとそのままじっと俺を見つめているのがわかった


でも俺は目を合せる勇気はなくて、そのままただひたすらに床を見つめていたー・・・・・

⏰:08/08/26 02:50 📱:PC 🆔:o0sMbafY


#217 [みぉり]
ぐるぐると回る色んな想いが・・・・


恭ちゃんのあかりへの想い、あかりの恋愛への恐怖、悠里の修さんへの想い



有希の俺への想い、俺の・・・・想いは?



俺の想いはどこにあるんだろう

⏰:08/08/26 04:04 📱:PC 🆔:o0sMbafY


#218 [みぉり]
そんな自問自答の中、終業時間が迫ってきて恭ちゃんに声を掛けられた



だけど、もやもやしてる俺の何かが少し掴めそうな気がして中々立ち上がれない



なぜか、ふと頭を掠めたのは”公園”の記憶

⏰:08/08/26 04:09 📱:PC 🆔:o0sMbafY


#219 [みぉり]
恭ちゃんにもう一度、声を掛けられたのを機に俺はカメラを肩に掛けて保健室を出た



教室ではなく、今、俺が向かいたいその場所へ



後ろから何も言わずに着いて来てくれる恭ちゃんに、


俺は心の中で”ありがとう”と呟いた

⏰:08/08/26 04:12 📱:PC 🆔:o0sMbafY


#220 [みぉり]
━━――─・・・・・
有希side



あれから


あの金曜の夜から凪と話していない



いや、言葉は交わすけれど、表面的で他人行儀な挨拶程度

⏰:08/08/26 04:16 📱:PC 🆔:o0sMbafY


#221 [みぉり]
今は水曜日の3時間目の休み時間、


次の時間は選択授業の”古典”の最初の授業のため、


他クラスから何人かがうちのクラスに移動してる


ソワソワして、なんとなく独特な緊張感の漂う空気ではあるけれど


今の私には、そんなのは眼中にもなかった

⏰:08/08/26 04:26 📱:PC 🆔:o0sMbafY


#222 [みぉり]
今までだって何日も話さない日はあったというのに


”好き”と自覚して、余計に話さない事に敏感になってしまったみたいで


頭の中は”幼馴染”として、話しかけるその方法を探してる



「はぁ〜・・・」

⏰:08/08/26 04:27 📱:PC 🆔:o0sMbafY


#223 [みぉり]
最近のすっかり習慣になってしまったため息をついて、

そのため息をついてしまったことに自己嫌悪の独り言を呟きかけた瞬間



「お前・・・相変わらずため息ついてんのな」



どこかで聞いたような台詞で、これまた聞き覚えのある声が聞こえた

⏰:08/08/26 04:39 📱:PC 🆔:o0sMbafY


#224 [みぉり]
「え?」


机につっぷしていた私は聞こえた声に顔をあげた



「!!!!!!」



顔をあげたすぐ目の前に、綺麗な男の子の顔

⏰:08/08/28 00:51 📱:PC 🆔:vTIArKc2


#225 [みぉり]
ガタンッー・・・・



あまりの近さに、大きな音をたてて立ち上がってしまった




「んな驚くなよ(笑)」

⏰:08/08/28 00:58 📱:PC 🆔:vTIArKc2


#226 [みぉり]
「もももも森くんっ?!?!?!」


「よ、選択授業同じだったんだなぁ」



驚く私をよそに、そんなことを言いながら私の前の席に森君は座った



「えぇぇぇぇぇっ?!?!これっ、1年もー・・・っ」

⏰:08/08/28 01:08 📱:PC 🆔:vTIArKc2


#227 [みぉり]
「声がでけぇっ!・・・ったく、専門とLHR以外は2年って言ったろ?」



森君は眉間にシワを寄せながら、私の口を塞いだその手をゆっくりと下ろした



「ぷはぁ・・・だって、まさか本当に一緒になるなんて思わないじゃないっ!!」

⏰:08/08/28 01:13 📱:PC 🆔:vTIArKc2


#228 [みぉり]
驚きながらも、声のボリュームを抑えて席に座った


「それは確かに俺もびっくりした」


森君はしみじみと頷きながら、その顔がいたずらっこみたいに笑っていて


私はなんだか、拍子抜けしてしまった

⏰:08/08/28 01:20 📱:PC 🆔:vTIArKc2


#229 [みぉり]
「な、この授業って何人くらいが受けてんの?」



「んー…たぶん、30人くらい?」


「へー……何組と何組から集まってんの?」



「1、2、3組だよ」



「3組までか……ちっ」

⏰:08/08/28 15:06 📱:N905i 🆔:r8e4zP7c


#230 [みぉり]
舌打ちをしながら、森くんは不機嫌そうな顔で前を向いてしまった


一瞬のことに思わず、言葉を詰まらせ、はっと気づいたときはすでに森くんの背中が見えるだけ



・・・・・また突然、舌打ちしてるし

⏰:08/08/30 18:22 📱:PC 🆔:d12gzkEM


#231 [pω・ξ]
>>1-250

⏰:08/08/30 18:24 📱:D705i 🆔:yR7sQIIM


#232 [みぉり]
>>231 pω・ξさん☆

アンカーありがとうございます(≧▽≦)

⏰:08/08/30 23:35 📱:PC 🆔:d12gzkEM


#233 [みぉり]
>>230から



森くんの背中を軽く、睨みながらもチャイムと共に入ってきた先生によって



古典の授業へと時間は進んでいった



……とはいえ、初めの授業なので軽い挨拶と説明だけですぐに終わるだろうけど

⏰:08/09/01 17:20 📱:N905i 🆔:YPBJJQDs


#234 [みぉり]
案の定、古典のおじいちゃん先生は簡単な挨拶から始めて話したけどすぐに自由時間となった



他クラスは授業中なので室内でという条件付きだけど



私はといえば、ぼーっと窓の外を見つめてため息をつくことの繰り返し

⏰:08/09/08 16:50 📱:N905i 🆔:RvcaAA9E


#235 [みぉり]
本当……どうしたらいいんだろ……って、どうやって凪に話し掛けたらいいかを考えるべき?……でも、ちゃんと普通にできるのか私……



そんなことを考えながら、何度目かのため息をついた直後、



「……っだーっ!!!!!」



びくっ

⏰:08/09/08 16:56 📱:N905i 🆔:RvcaAA9E


#236 [みぉり]
突然、聞こえた声に驚いて前を向くと森くんが思いっきり眉間にしわをよせて私の方を向いて座っていた



「どどどーしたの??」



驚きの余りどもりながらも尋ねる


何よいったい!!めっちゃびっくりしたわっ!!

⏰:08/09/08 16:59 📱:N905i 🆔:RvcaAA9E


#237 [みぉり]
「どうしたのじゃねぇよ……背後で18回もため息つかれたら、イライラもするだろーが」



眉間のしわをより一層、深くして言う



「えっ!?そんなにため息ついてた!?」



自分でもそんなに多いとは思わず尋ね返してしまった

⏰:08/09/08 18:32 📱:N905i 🆔:RvcaAA9E


#238 [みぉり]
そんな私を森くんは呆れたような眼差しで見つめてくる


そんな目で見ないでよ〜・・・


「だって・・・そんなにため息ついてるつもりなんてなかったんだもん」


少しシュンとして、呟く私に森くんは眉間のしわを緩ませて、ふっと笑った

⏰:08/09/12 03:27 📱:PC 🆔:Q84UxIjY


#239 [みぉり]
「まぁ・・・ため息が出てるってことは・・・・あの幼馴染の事・・・まだ解決してねぇってことだろ?」


ドキッとした


そうだ、森くんに話したんだった・・・凪のこと


途中からは私が自分で勝手に話を進めてしまったのだけれど・・・



「・・・覚えててくれたんだね」

⏰:08/09/12 03:34 📱:PC 🆔:Q84UxIjY


#240 [みぉり]
「そりゃぁな、簡単に忘れたりする程まだぼけてないんでな(笑)」


森くんが茶化して言う言葉に自然と笑顔になった


なんか肩の力がふっと抜けた感じ・・・・だったけど


「・・・・で?」



急に真剣な眼差しで私に問う森くんに、悩みの種を打ち明けたくなった

⏰:08/09/12 03:42 📱:PC 🆔:Q84UxIjY


#241 [みぉり]
・・・・とは言え、どこから話していいのやら


よくよく考えてみれば、あの日は凪にきちんとバイトの事を聞けた訳ではないし


はっきりしたのは・・・・私の凪への想いだけ




「・・・・森くんの言った通りでした」


「?俺の?・・・・あぁ」

⏰:08/09/12 04:50 📱:PC 🆔:Q84UxIjY


#242 [みぉり]
一瞬、悩んだようなその顔はニヤリと笑って私の言葉の意を理解したことを示していた


「・・・・・自覚したんだ?」


勝ち誇ったようなその顔に少なからず、悔しさを覚えた


「う・・・したよ、しましたわよ」

⏰:08/09/12 04:53 📱:PC 🆔:Q84UxIjY


#243 [みぉり]
「ってことは・・・・ため息の理由も変わったんだな?」


・・・・この人って、どうしてこんなに頭の回転が速いのかしら


ほんの二言、三言の会話だけで、私の今の思いやため息の持つその意味までも感じ取っているのだから



「森くんって・・・・・・エスパー?」


「は?」

⏰:08/09/12 04:56 📱:PC 🆔:Q84UxIjY


#244 [みぉり]
「だって、大して話をした訳でもないのに・・・・全部、わかってるみたいだから」


思ったままをそう呟くと、森君はふっと悲しげに笑った



「エスパー・・・・みたいなもんかな。”幼馴染”への想いに関しては」


「え?それってー・・・・」
「ストップ、俺の話はまた今度な」

⏰:08/09/12 05:13 📱:PC 🆔:Q84UxIjY


#245 [みぉり]
どういうこと?と聞きたかったけど、森君がそれ以上の追求を止めたから


私もぐっと堪えることにした


「えぇー?・・・・今度はなしてよ?」


機会があれば絶対に聞きだすことを密かに決意をして呟いた


「ん、まぁ・・・・とりあえずはお前の話が片付いたらな」

⏰:08/09/12 05:17 📱:PC 🆔:Q84UxIjY


#246 [みぉり]
そう言った姿があまりに寂しげだった事が少しだけ気になったけど

そのまま金曜日の出来事と今の状況を話した


森君は終始無言で、視線はどこか遠くを捉えていた

⏰:08/09/16 20:46 📱:N905i 🆔:S1UCDP3g


#247 [みぉり]
「ー・・・ってなってて、今はろくに話もしてない、話たいけど・・・なんて言ったらいいのかもわかんなくて」



しどろもどろになりつつも、今の気持ちを素直に話す


「それに・・・・」


何よりも、凪にまたあの目で見られるのが怖い


”お前に関係ない”って突き放されるのが怖い

⏰:08/09/17 23:36 📱:PC 🆔:qo1DkXwU


#248 [みぉり]
金曜の夜の凪が、頭の中をよぎって思わず下を向いてしまった。


「お前さ・・・・幼馴染でいいのか?」


「え?」



その言葉に顔を上げると、森君が真剣な目で私を見つめていた

⏰:08/09/17 23:47 📱:PC 🆔:qo1DkXwU


#249 [みぉり]
「好きなんだろ?彼氏彼女になりたいって思わねぇの?」


「そんなこと・・・・」



凪の彼女になる?


私が?



「考えたことない」

⏰:08/09/17 23:50 📱:PC 🆔:qo1DkXwU


#250 [みぉり]
「・・・なんで?」


森君は眉間にシワを寄せながら、静かに問う



「だって・・・・凪は私を幼馴染としか思ってないから」



こんな想いは凪を困らせてしまうだけだもの


だから伝えない、伝えられない

⏰:08/09/17 23:58 📱:PC 🆔:qo1DkXwU


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