宝物。
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#312 [みぉり]
「わけわかんねぇけど・・・・・気が済むまで泣けよ」



ぎゅうっと力をこめて私を抱きしめるそのぬくもりに



なぜだか、許された気持ちになった



森君の腕にしがみついて、声を上げて、泣いた

⏰:08/10/26 00:37 📱:PC 🆔:WmVD4FgU


#313 [みぉり]
━━━━ーーーーー…………
凪side



「ーーーっはぁっ・・・はぁっ・・・っ」



階段を一気に駆け上がり、開け放たれたままの扉から見えたのは



有希が男に抱き締められている姿だった




思わずその場に固まった

⏰:08/10/26 00:40 📱:PC 🆔:WmVD4FgU


#314 [みぉり]
なん・・・だ・・・?


有希が・・・・男・・・と・・・・



抱き締めている男の顔はここからは見えない


けど、その男を有希は突き飛ばすわけでもなく受け入れている



俺が二人の姿を見つけてから、数十秒経っても離れる様子は、ない

⏰:08/10/26 01:10 📱:PC 🆔:WmVD4FgU


#315 [みぉり]
俺の思考はパンク寸前で、目を離すことが出来ずに居た



有希が俺の知らない男と一緒にいる所なんて、これまでたくさん見てきた



みんな『友達』なんだと思ってた




だけど、今目の前にあるこの光景が示すのは『友達』とは思えない

⏰:08/10/26 01:55 📱:PC 🆔:WmVD4FgU


#316 [みぉり]
・・・・なんだよ・・・・なんなんだよこれはっー・・・



立ち尽くしていた両手を強く握り締める





有希っー・・・・俺のこと、好きだって言ってたんじゃねぇのかよ?!



つい、二日前のことだぞっ?!?!



「・・・・ーっ」

⏰:08/10/26 01:57 📱:PC 🆔:WmVD4FgU


#317 [みぉり]
喉元まで出掛かった言葉に、驚いた



何・・・考えて・・・・




俺は有希にそんなことを言える立場ではないのに



有希を傷つけて、それでも尚、金曜の夜がなかったかのように接しているのに

⏰:08/10/26 02:03 📱:PC 🆔:WmVD4FgU


#318 [みぉり]
自分でついた嘘に、今更ながら激しい後悔が打ち寄せる



もし・・・もしも、あの金曜の後に素直に言っていたら違ったんだろうか



本当は彼女もセフレも居やしないと、そう伝えていたら



有希の涙を見ることも、その想いを知ることもなく




いつものように、笑ってなんてことのない会話を楽しんでいられたんだろうか

⏰:08/10/26 02:09 📱:PC 🆔:WmVD4FgU


#319 [みぉり]
そう考えて、首を振った



違う・・・そんなタイミングはたくさんあったじゃないか



だけど、俺はっ・・・・結局、怖くて言えないだけなんだ



あの日、あの金曜の夜、俺は心のどこかでラッキーだと思った



有希と離れられる良いチャンスだと、そう思ったんだ

⏰:08/10/26 02:16 📱:PC 🆔:WmVD4FgU


#320 [みぉり]
俺は、嫌われることが怖くて、
自分のしでかした罪がばれるのが怖くて



だけど、そんな状態でずっと真っ直ぐな有希と接するのもどこか苦しくて・・・・



自分から口火を切って、突き放すことも出来やしないから



『後を付けてきた有希が悪い』と。
勝手に理由をつけて、傷つけることを選んだんだ

⏰:08/10/26 02:20 📱:PC 🆔:WmVD4FgU


#321 [みぉり]
それなのに有希は、泣きながら俺を好きだと言っていた



あんなにひどい事を言って傷つけた俺を好きだと言っていたのに




今、目の前にいる有希は男に抱き締められることを受け入れている



自分から離れることを望んだくせに、有希は、俺が有希の想いを知っていることを知らないのに



ふつふつと湧き上がるどす黒い感情が、確実に俺の中に広がっているんだ

⏰:08/10/26 02:26 📱:PC 🆔:WmVD4FgU


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