宝物。
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#351 [みぉり]
お土産の言葉に顔を向けると、俺の一番好きなアイスを有希が差し出す



受け取って、ペリペリと包装紙を剥がしてアイスを口に頬張り、再び漫画を読もうとして、違和感



「・・・・・どうした?」


「え?・・・・・や、別にぃ」



有希が静かなんて、おかしい

⏰:08/10/27 00:53 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#352 [みぉり]
いつもは俺が話しを聞いてようが、聞いてまいがお構いなしに話しているのに



今は、体育座りで静かにアイスを食べているだけだ



斜め上から見下ろす顔は、明らかに元気がない



俺はそっと漫画を閉じて、有希の隣に座り直す

⏰:08/10/27 00:56 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#353 [みぉり]
「「・・・・・・・・・・・・・・・」」



二人とも無言でシャクシャクとアイスを食べた



食べ終わると、有希は目の前に置かれていた俺のデジカメを手にとって



無意味に部屋の中でシャッターを切る



しばらくそのまま放っていると、くるりと俺に向けてシャッターを切りだした

⏰:08/10/27 01:00 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#354 [みぉり]
「おいっ、」



俺は食べかけのアイスを片手に有希からカメラを奪う



「何よぉ、けち」



頬を膨らませながら、悔しそうにする顔はいつもと同じ



だけど、次の瞬間には表情は沈み、伏し目がちになった



・・・・・・カメラ、取り上げなきゃよかったか



そんなことを思いながら、アイスを食べきり残った棒を捨てようととして有希が声をあげた

⏰:08/10/27 01:06 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#355 [みぉり]
「凪のっあたりだよぉ!!」


「へ?」



有希が俺の棒を指差して言うので、俺も棒をよくよく見るとそこには『当たり』と書かれた文字




「いいなぁ〜これ、当たりの棒を何本か貯めると温泉一泊当たるんだよっ」


有希が心底、うらやましそうに棒を見ながら言う

⏰:08/10/27 01:09 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#356 [みぉり]
「すげぇ・・・・アイスで旅行が当たるのかよっ笑」


驚きながら笑って言うと、有希もそれにつられて笑った



なんとなくカメラを有希に向けてシャッターを切る



「なっ・・・・何すんのよぉいきなりっ」



目をぱちくりさせながら、慌ててカメラを取り上げようとする有希にほっとして余計にシャッターを切る

⏰:08/10/27 01:12 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#357 [みぉり]
「ちょっ・・・・ずるいっ私が撮った時は取り上げたのにっ」


有希はジタバタしながらも必死に俺からカメラを取ろうとする



それがまたおもしろくて、シャッターを切っていると有希はクッションを抱き締めて顔を隠すようにして、動かなくなってしまった




・・・・・・・拗ねたな

⏰:08/10/27 01:15 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#358 [みぉり]
「おーい・・・有希ぃ?・・・・・有希ちゃん?」



様子を伺いながら、有希に声をかけると応える様子はない



こうなると有希はちょっと厄介だ



昔っから強情っぱりで頑固、なかなか人の言葉に動こうとはしない

⏰:08/10/27 01:18 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#359 [みぉり]
それでも、ちょこちょこ声を掛けてみたが反応なし


俺はため息をついて、そのまま再び漫画を読み出した



こういう時、ずっと有希に声を掛けるのは逆効果


有希が自分で気持ちを切り替えるタイミングを作れないから


何事もなかったかのようにしていれば、自然と有希が動き出すのを俺はよく知っている

⏰:08/10/27 01:22 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#360 [みぉり]
しばらくすると、隣の有希がもそもそと動き出した


俺は視線を漫画に向けたままで、特に動かない



「・・・・・・何読んでるの」



「んー・・・・推理もの」



有希がクッションを置いて、それでも顔を合わせようとはせずに尋ねてくる

⏰:08/10/27 01:25 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#361 [みぉり]
「・・・・・怖いやつ?」


「怖くねぇよ、この間、一緒にDVDで見たやつ」



少しずつ、いつもの会話をしながら有希が自分で、自分のむすっとした気持ちを落ち着けるのを待つ



そのうち、俺の手元の漫画を覗き込んで一緒に読み始めた



有希のペースを伺いながページをめくって、その漫画を読み終えた

⏰:08/10/27 01:28 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#362 [みぉり]
「・・・・・・怒ってるよ」


「はいはい、ごめんな?ふざけすぎた」



有希が俺を見上げながら呟くのを聞いて、やっと有希と視線を合わせてその頭をポンポンと撫でながら謝る



有希は、昔からどんな些細なことでも、きちっと解決しなきゃ嫌な性格で


ちょっとしたケンカでも、互いに謝る・謝られるということを律儀にする

⏰:08/10/27 01:31 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#363 [みぉり]
「わかればよろしい」


満足気に笑って、すばやく俺からカメラを奪い取った



「こらっ・・・・何すんだよ」



一瞬の隙をつかれて驚く俺に、してやったりと言わんばかりの笑顔を向ける

⏰:08/10/27 01:33 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#364 [みぉり]
また撮られると身構えた俺をよそに、有希はカメラの画像を辿り始めた



ほっとため息をつきつつ、今度は俺がカメラを覗き込むカタチで一緒に画像を辿っていく



結構前からの画像が入っているが、そのほとんどは家族か友達



「ねぇ、いつも思ってたんだけどさ?」

⏰:08/10/27 01:35 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#365 [みぉり]
「ん?」


辿る手と目線はそのままに有希が話し出す



「なんで、凪のカメラって彼女の写真が一枚もないわけ?」



あぁ、なんだそんなことかよ



「・・・・・一緒のとき、カメラ持ってねぇもん」

⏰:08/10/27 01:37 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#366 [みぉり]
「ふぅん・・・・・」



それだけ応えて、特に話を続けるわけでなく画像を辿り続け、やがてさっきの互いの画像になるとその手を止めた



「ね、そういえば最近、一緒の撮ってないねぇ」


「ぁ?・・・・・そういやぁ・・・・ないかもな」

⏰:08/10/27 01:39 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#367 [みぉり]
「久々に撮ろう撮ろう!!」


有希はきゃっきゃと笑いながら俺にカメラを渡す


折角だからと、なぜだか当たり棒を手にする有希



俺はそんな有希に意味不明を言いながら、いつものように二人のアップの写真を撮った



撮るとすぐに有希が画像を確認して、勝手知ったる俺のプリンターで写真をプリントして壁に貼った

⏰:08/10/27 01:42 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#368 [みぉり]
満足げにしている有希だけど、俺はどうしても来たときから時折伏し目がちになる事が気がかりで後ろから声をかける



「有希・・・・・なんかあっただろ」


「えー?ないよぉ」



俺に背を向けたまま、写真を見ながら応える



けれどもその声はいつもの張りがなく、何かあったのだと気付かせるのに十分だった

⏰:08/10/27 01:46 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#369 [みぉり]
「嘘つけ、お前と何年いっしょにいると思ってんだよ」


そう言いながらも無理に聞き出すわけでなく、有希が自分で切り出すのを待つために



再び、カメラの画像を辿りながら何も言わずにいた



有希はゆっくりと俺の方に向き直って、隣にストンと腰を下ろす

⏰:08/10/27 01:49 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#370 [みぉり]
「・・・・・・・あかりがね」



「あかり?」



俺が聞き返して、顔を上げると有希は今にも泣き出しそうな顔で頷く



あかりは俺の中学からの同級生、高校からは有希も一緒で有希とあかりはクラスが同じ

⏰:08/10/27 01:52 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#371 [みぉり]
元々、性格が似ていた二人はすぐに意気投合して、出会って間もないというのに互いに絶対的な信頼関係を持っているのを知っていた



そのあかりがどうしたというのだろう



ケンカでもしたのだろうか



想像もしていなかった『あかり』の言葉にカメラを置いて、有希をじっと見つめる

⏰:08/10/27 01:54 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#372 [みぉり]
何かあったのか、と尋ねた事を激しく後悔する話がこれから待っているというのに



この時の俺は、ただ単純に2人の間に何かあったんだろうと軽い気持ちで聞き始めたんだー・・・・・




━━━━ーーーーー…………
最後の写真からゆっくりと視線をはずして、大量に積み重なった写真達の上にそっと置く

⏰:08/10/27 01:58 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#373 [みぉり]
アンカー
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400


感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3579/

意見・感想等いただけましたら幸いです。

⏰:08/10/27 02:04 📱:N905i 🆔:LK9sczOM


#374 [みぉり]
>>372から


そのまま、ベットに倒れこんで天井を見上げた




…………あまりに軽率だった俺の発言が今もあかりを苦しめている



そしてそれは、あかりの近くにいる有希も悲しませた

⏰:08/11/01 11:58 📱:N905i 🆔:ia9jmoiE


#375 [みぉり]
それは、変えられない現実で恭ちゃんにもつらい想いをさせた



だけど俺はその全てを、誰にも打ち明けられていない




みんなから突き放されるのが怖くて、何も言えない臆病者なんだ

⏰:08/11/01 12:03 📱:N905i 🆔:ia9jmoiE


#376 [みぉり]
━━━━ーーーー…………
有希side



「…………落ち着いたか?」



「うん…………ありがとう」




静かな放課後の教室、壁の時計が示す時刻は19時すぎ



屋上で森くんに会って、泣きたいだけ泣かせてもらって今に至る

⏰:08/11/01 12:11 📱:N905i 🆔:ia9jmoiE


#377 [みぉり]
偶然、出会った屋上で泣き崩れたのに何も聞かずに傍にいてくれた



「………ごめん…ね」




ポツリ呟いた声は自分でも驚くほど、小さいもので視線は床を見つめたまま

⏰:08/11/08 12:40 📱:N905i 🆔:H7xqIuI2


#378 [みぉり]
「ん………」



多分、森くんは私を見てる
顔をあげれば真剣な面持ちでいるだろうことは予想出来ている


だから余計に顔をあげられない


昼間に言い合いにも似たやりとりの後にこんなカタチで、会うとは思いもしなかったし……

⏰:08/11/09 14:35 📱:N905i 🆔:gCJzhQEM


#379 [みぉり]
だけど、こんな時間まで付き合ってくれたし……なんと言ったらいいんだろう



「……………幼馴染みがいいって……」



「……………え」



言い訳を考える事に集中していた私は、突然の森くんの言葉に思わず顔をあげてしまった

⏰:08/11/09 14:46 📱:N905i 🆔:gCJzhQEM


#380 [みぉり]
見上げた先の森くんは、やっぱり真剣な面持ちでいて昼間のように眉間にシワを寄せていた



「………同じことを思った事がある」



「え?…………何が?」



言葉の意味を問い掛ける、同じことって?

⏰:08/11/09 22:06 📱:N905i 🆔:gCJzhQEM


#381 [みぉり]
私の声に森くんは静かに息を吐き出してから、立ち上がり窓に向かって立った



しばらく、何も話さず私も声をかけられず、ただ黙って待った



陽が完全に暮れかけて、電気を点けていない教室は真っ暗で窓から漏れる街灯がぼんやりと森くんの表情を映し出す

⏰:08/11/09 22:12 📱:N905i 🆔:gCJzhQEM


#382 [みぉり]
「幼馴染がいい・・・・お前の言葉と同じ事を思ってたんだ、俺も」


ぽつりと呟く森くんの声に、じっと耳を傾ける



「幼馴染がいいと思った、そのままで居たいと思った・・・・だから、気持ちを伝えずにいようと努力した」



森君はどこか遠くを見るような眼差しで、続ける

⏰:08/11/10 00:37 📱:PC 🆔:LKLcl7/I


#383 [みぉり]
「始めは思ったよりも楽だった、あいつは毎日変わらずに俺といたし・・・・・・けど、途中でつらくなった」



声のトーンをぐっと下げて、ゆっくりと私の方を振り向く



ドキン・・・・・ドキン・・・・・



なぜだかわからないけれど、私の心臓は大きく音を立てて鳴っていて森くんから視線を逸らせない

⏰:08/11/10 00:41 📱:PC 🆔:LKLcl7/I


#384 [みぉり]
「学年があがって、俺の知らない場所にあいつの新しい居場所があって・・・・・一緒に過ごす時間は変わらないのに、俺の知らないことばかりが増えていって・・・・・」




森くんの言葉が、いつかの自分を思い出させる


同じことを不安に思った


けれども、それは自然なことなんだと


自分の気持ちを見つめようとしなかったから納得して過ぎてきた

⏰:08/11/10 00:45 📱:PC 🆔:LKLcl7/I


#385 [みぉり]
でも森くんは違う



自分の知らない一面が増えていく前から、その幼馴染のことを想っていたのなら、その苦しさはきっと、今の私とは比べものにならない



「・・・・・縛れないって分かってる。俺は単なる幼馴染なんだと思ってみても、どうしたって悔しくて何よりも・・・・・あいつが離れていくことが寂しかった」




森くんが悲しそうに顔を歪めて、でも口元は笑いながら続ける

⏰:08/11/10 00:50 📱:PC 🆔:LKLcl7/I


#386 [みぉり]
「自分で伝えないと決めたのに、それが自分を追い詰めたんだ」


森くんの言葉が痛いほど、心に、頭に突き刺さってくる



本当はここまで自分の状況と酷似した話なんて聞きたくはない。



けれど、森くんの話し方が”過去形”だから、その行く末が気になって、聞き入ってしまう

⏰:08/11/10 00:57 📱:PC 🆔:LKLcl7/I


#387 [みぉり]
「………だから、お前の話を聞いた時は、すごく驚いた」



「え?……………ぁ…」



そうか、

森くんがあんなにも私の事を見抜けたのは、同じ経験があったから


はっと思い当たった私に、森くんは目を細めて笑う

⏰:08/11/10 04:03 📱:N905i 🆔:LHKklqQ.


#388 [みぉり]
「お前を見て・・・・・前の俺もこんな感じだったのかなぁって思えて少し笑っちまった」


「笑うって・・・・失礼ねぇ」



私も負けじと言い返すと、森くんはくくっと笑って再び窓の外に視線を戻した



再び、沈黙・・・・・私は今、森くんがその幼馴染とどういう状態にあるのか、森くんは・・・・・どうしたのかをすごく知りたくて、彼の言葉を待った

⏰:08/11/10 14:58 📱:PC 🆔:LKLcl7/I


#389 [みぉり]
けれども、森くんは何も言わずにずっと外を眺めているだけで


膨らみすぎたソワソワする気持ちを抑えきらず、私から切り出した




「今・・・・は?」


「ん?」


こちらを向くわけでなく、森くんは聞き返す

⏰:08/11/10 15:04 📱:PC 🆔:LKLcl7/I


#390 [みぉり]
ドキン・・・・ドキン・・・・


ゆっくり大きく鳴る心臓を抑えながら、今知りたい事を言葉にする



「今は、その幼馴染とは・・・・どうしてるの?」



私の言葉に森くんは、もう一度私に向き直る
その表情は不思議と穏やかな感じで、静かな笑みを浮かべていた



ドキン・・・・・ドキン・・・・・・

⏰:08/11/10 15:07 📱:PC 🆔:LKLcl7/I


#391 [みぉり]
「やめた」




「・・・・・・・・・・へ?」




意味がわからず、困惑する私に森くんは笑顔で告げる






「やめたんだ全部、あいつを好きでいることも幼馴染でいることも」

⏰:08/11/10 15:13 📱:PC 🆔:LKLcl7/I


#392 [みぉり]
ドクンーッ・・・・・



聞かなきゃよかった



きっと私の顔にはそう書いてあるに違いない



自分とあまりに良く似た状況を経験した人に、どこか期待して聞いていた



”どうやって幼馴染でいる関係を保っているのか”

⏰:08/11/10 15:15 📱:PC 🆔:LKLcl7/I


#393 [みぉり]
”好きって伝えた相手の反応はどうだったのか”


”伝えた後に何か変化はあったのか”




森くんの答えが”幼馴染のまま”だろうが”恋人”であろうが聞きたいことは山ほどあると考えていた



けれど、その答えは私の予想していなかったもので
最も私がなりたくない立場そのものにいるという現実だったー・・・・

⏰:08/11/10 15:17 📱:PC 🆔:LKLcl7/I


#394 [みぉり]
自然とゆっくり、俯いてしまった私の頭にぽんっと重みを感じた



「…………聞かなきゃよかったって思ってんだろ?」



ずばり心の内を当てられて、ビクンと体が動く



「まぁ…………そりゃ俺だってそんなことはしたくなかったんだけどよ」

⏰:08/11/12 19:12 📱:N905i 🆔:mIPh37fs


#395 [みぉり]
私の頭に手を乗せたまま、穏やかな口調で話す森くんは、どんな顔をしているんだろう



さっきみたいにほほ笑みを浮かべたままだろうか



それとも………




顔をあげようと、少しだけ頭を動かすと森くんは手をよけた


「欲しくて仕方なかった」

⏰:08/11/12 19:16 📱:N905i 🆔:mIPh37fs


#396 [みぉり]
顔をあげた先にいる森くんは、やっぱり笑っていた


だけど、さっきの笑みとは明らかに違う淋しそうな瞳でいて………私は何も言えず、黙って話に耳を傾ける




「だんだん幼馴染みでいる事が苦痛になって、だけどあいつは無防備で………このままじゃ、最悪なカタチに俺自身が動きそうだった……欲しくて欲しくて……………あいつを傷つけるくらいならいっそ離れてしまえばいいと思ったんだ」



淡々と続ける森くんの顔からはいつしか笑みは消えていた

⏰:08/11/12 19:26 📱:N905i 🆔:mIPh37fs


#397 [みぉり]
ドキッ―………


だけど、その言葉には森くんの切なげな気持ちが詰まっていて心臓が跳ねた



「……後悔……して……る?」


「…………さぁ、どうだろうな」


私の問い掛けに、天井を見上げながら話す



「……してないとなったら嘘になる………だけど………あの時の俺にはそれが精一杯だったんだ………だから、これで良かったんだと信じてる」



まるで自分に言い聞かせるように呟く姿に、その横顔に、確実に潤みを持ってしまっている瞳に、思わず立ち上がった

⏰:08/11/12 19:39 📱:N905i 🆔:mIPh37fs


#398 [みぉり]
ガタンッー・・・・


「ーーっ・・・びびったぁ・・・・お前、いきなりー・・・・ッ」



突然の音に、森くんが慌てて視線を下ろしている間に私は彼の前まで歩く


「?」


私よりもずっと高い身長で、今の私の行動に首を傾げる森くんを見上げた

⏰:08/11/13 01:00 📱:PC 🆔:C/s/P5Ak


#399 [みぉり]
少し背伸びをして、右手で森くんの頭に手をあてる


「?何??」


「・・・・ッだっ大丈夫だよ・・・・森くんは、間違ってないッ」



視線を合わせて、そう言いながら初めて出会ったときに森くんがしてくれたようにその頭をぽんぽんっと撫でた


「・・・・・−っ////」

⏰:08/11/13 01:04 📱:PC 🆔:C/s/P5Ak


#400 [みぉり]
瞬間、森くんの顔がみるみる内に真っ赤に染まっていく
それはもういわゆるユデダコの状態だ


「えっ?!ごごごごごめんっ」


予想だにしていなかったその反応に、反射的に手を下ろすも逆に私もオロオロして、自分のしたことが恥ずかしくなっていった


・・・・だだだって!!森くんがこんなに真っ赤になるなんて想わなかったからっ・・・・あーっ!!!なんで頭撫でちゃったりしたんだろ〜・・・////

⏰:08/11/13 01:44 📱:PC 🆔:C/s/P5Ak


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