宝物。
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#658 [みぉり]
「・・・・・でも、実際は違った。
中学は学年別の日課が基本だったし、
急に先輩・後輩の壁を持ち出すのが当たり前の雰囲気で・・・・」
苦々しい思い出を辿りながら、話す俺の顔はどんな表情なんだろう
きっといい顔はしてねぇな・・・・
「・・・・・楓が遠くて、傍にいられる奴らがうらやましくて必死に考えた。どうやったら、楓の近くにいられんのかって」
:09/07/12 20:08
:PC
:px1IlGdI
#659 [みぉり]
俺があと2日でも早く生まれていたら
同じ空間にいられたのにと、親を恨んだことさえある
「・・・・・・考えて考えて、俺は年の問題をクリアするのに必要なものを身につけようと思ったんだ」
「?」
こどものように首を傾げる園田の頭をぽんぽんと撫でる
:09/07/12 20:39
:PC
:px1IlGdI
#660 [みぉり]
「運動も勉強も・・・・・本気でやってみようと、
がむしゃらに取り組んだ。
今まで適当にやっても
そこそこ成績はよかったし、
勉強は好きだったから・・・・・親は驚いていたけど
俺の好きにさせてくれたんだ」
別のアルバムを手に取り、園田に渡す
キョトンとしながらもアルバムを開いた園田の目が丸くなった
「え・・・・これってーっ・・・えぇっ?!」
:09/07/12 20:51
:PC
:px1IlGdI
#661 [みぉり]
━━――――………
有希side
手渡されたアルバムを見て、思わず叫んでしまった
だって、これは・・・・尋常なことじゃない
アルバムの中身は全て、新聞記事のスクラップ
それもー・・・・森くんの天才っぷりを伝えるものばかり
:09/07/12 21:00
:PC
:px1IlGdI
#662 [みぉり]
”中学1年生にして中3模試、全国トップ”
”陸上選抜、日本を背負う逸材現る”
”全国英語スピーチコンテスト、中学生がまさかの日本一に”
・・・・・などなど。。。
めくってもめくっても、絶え間なく続く森くんの伝説オンパレード
口をぽかんと開けて見ていると、スッとアルバムを森くんが取ってしまった
:09/07/12 21:12
:PC
:px1IlGdI
#663 [みぉり]
「あ・・・」
・・・・・まだ見てるのに、と思ったけれど
森くんがさっさとアルバムをしまったのを見て、口をつぐんだ
カップに手を伸ばして、少し冷めてしまった紅茶を口に運ぶ
「・・・・・でも、結局意味なかった」
:09/07/12 21:17
:PC
:px1IlGdI
#664 [みぉり]
ひどくトーンの落ちたその声に、ふと視線を向けると
頬杖をついて目を閉じた森くんがいた
「・・・・・・・意味がなかった・・・って・・・?」
聞き返す私に、森くんは目を閉じたまま口を開く
「結局、飛び級扱いで楓と同じ学年になれたわけだけど・・・・・傍にいられるようになっても、何も意味がなかったんだよ」
:09/07/12 22:46
:PC
:px1IlGdI
#665 [みぉり]
カチャン・・・・と静かにカップを置いて、その続きを待つ
「同じ学年になったのは・・・・楓が3年ん時。
春から正式に3年のクラスにいたんだけど・・・・
周りは面白がって近寄ってくる奴らばかりだったし、
肝心の楓と同じクラスじゃなくて・・・・
むしろ、あいつは俺とあまり話をしようとはしなくて、
却って遠くなったと思うくらいだった」
「・・・・・そりゃ、いきなり幼なじみが有名人になっちゃったんなら・・・・仕方ないんじゃない・・・?」
きっと、私ならそう思う。
凪が遠くなってしまったら、
今までと同じように、、、なんて戸惑ってしまう
そう思って話すと、森くんは目を閉じたまま首を横に振った。
:09/07/12 22:51
:PC
:px1IlGdI
#666 [みぉり]
「いや・・・楓は校外ではいつも通りだったんだ。
校内にいるときは、俺と一緒にいないようにしてたんだよ。」
じゃあ別に遠くになったわけではないと思うんだけど・・・と感じて
口を開いた。
「?それなら、別に遠くなったわけじゃ・・・・」
「校内だからこそ、俺は一緒にいたかったんだよ」
切実につぶやいたその声に、ぐっと黙ってしまった
:09/07/12 23:15
:PC
:px1IlGdI
#667 [みぉり]
「・・・・・わけわかんなくてな・・・・どうして校内だとあんなによそよそしいんだろうって考えてたある日、その理由を知った」
「・・・・・聞いてもいいの・・・?その理由・・・・」
聞きたいけれど、なぜだか聞いてはいけないような、
そんな気がして確認の言葉をかけた
「・・・・・楓には好きなやつがいたんだ」
:09/07/13 02:23
:PC
:Bqns71es
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