宝物。
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#701 [みぉり]
なんとも言えない沈黙が流れる
………『どうしたって残る』確かにそうかもしれない
私と同じような道を先に通っている彼が言うのだから
いつか、私の中の凪も…………
「おまえと俺は違うけどな」
:09/08/16 13:13
:N905i
:.Ij2WFbQ
#702 [みぉり]
「え?」
私と視線を合わさないまま続ける
『薄れていくんだろう』と思っていたのに………違うって……?
「俺はおまえと違って、日常から楓をなくした。いない日常を当たり前にしたから薄れてきたのかもしれない…………だから」
……………そういうこと…
「凪を………日常に残したまま……幼馴染みでいる私は……」
ゆっくり私に向き直る森くんがわかって、私は俯くように視線を落とす
:09/08/16 14:35
:N905i
:.Ij2WFbQ
#703 [みぉり]
「………薄れることは…ないかもしれない……のかな……?」
力なくつぶやいた私の頭に、ぽんぽんとぬくもりを感じた
「…………わかんねぇ」
頭に手を乗せたまま、低いトーンの声に顔を上げずにそのままでいると
ぎゅうっ
:09/08/16 14:53
:N905i
:.Ij2WFbQ
#704 [みぉり]
「ももも森くん!?///」
突然、変わった視界と体温に慌てて声をあげるが
ぎゅううっ
「〜〜ッ////」
より強く抱き締められて、緊張で心拍数が一気にあがった
:09/08/16 17:58
:N905i
:.Ij2WFbQ
#705 [みぉり]
「…………がんばれよ」
「………え…?」
耳元で聞こえる声は続ける
「俺が一緒にいてやるから」
その言葉に視界が、うっすら歪む
「ッ……だって…そんな甘えられないよ」
:09/08/16 18:35
:N905i
:.Ij2WFbQ
#706 [みぉり]
「ばぁか……俺が勝手にやってるだけだって言ったろ?」
すっと腕が離れて、見上げた森くんはいたずらっこのような笑顔
うるうると涙が溜まっていた私もつられて笑ってしまった
「……………ありがとう」
:09/08/16 18:53
:N905i
:.Ij2WFbQ
#707 [みぉり]
「また泣いてんのかよ」
「なっ泣きません!!」
けたけたと笑いながら、入れたまま飲んでいなかった紅茶を口へ運ぶ森くん見て
私もそれを飲み干した
砂糖を入れていないからか、ちょっと苦いような、ほんのり甘いようなそんな味がしたー・・・・。
:09/08/17 01:39
:PC
:2U1ig6GY
#708 [みぉり]
━━━―――……
少し落ち着いて、
さっきまでの重い雰囲気ではなくソファに並んで座ったままゆったりしていると
「………無理に消す必要はないけど、他の世界に目を向けることも大切だと思うぞ」
「へ?」
ふと、森くんが口を開いた
「視野を広げろってことだ」
:09/08/17 22:48
:N905i
:FgvliyIg
#709 [みぉり]
プルルルル………
「お、クリーニング終わったか?」
ソファから立ち上がり、内線電話をとる森くんの後ろ姿をじっと見つめる
視野を……広げる………か…
:09/08/18 12:36
:N905i
:9HI5uOfY
#710 [みぉり]
確かに、今までの私は
毎日学校と家の往復ばかり
塾に通うわけでなく、バイトをしているわけでもなく
よくよく考えてみれば、なんて狭い世界の中にいるのだろう
:09/08/23 00:31
:PC
:89PzgXoI
#711 [みぉり]
「……あぁ……ありがとう……部屋に頼める?…じゃぁ…すぐ」
ガチャン
「おぃ、クリーニング終わったって。すぐに持ってきてくれるから」
その言葉に、着替えを待っていたことを慌てて思い出した
:09/08/23 01:35
:N905i
:iKYjFwlo
#712 [みぉり]
「ああっありがとうございますッ!!」
「ん?元はと言えば、俺のせいだし………気にすんな」
ぽんぽんっと私の頭を撫でて笑う森くん
………そういえば、
森くんってよく、頭を撫でるけどくせなのかしら?
:09/08/28 12:23
:N905i
:2/u.you6
#713 [みぉり]
そんなどうでもいいことを考えてるうちに『コンコン』と扉をノックする音が聞こえた
ガチャ・・・・
「はい・・・・あ、サンキュ」
「いえ、こちらです・・・・・では失礼いたします。」
バタンッ・・・・
:09/09/13 02:22
:PC
:rdeG8H1A
#714 [みぉり]
「ほれっ」
バサッ
「うゎゎゎ…ッ」
振り向きざまに投げられた服を慌てて受け取る
:09/09/20 18:03
:N905i
:RnhLk7Sc
#715 [みぉり]
それは紛れもなく私の下着
「……〜〜〜〜ッ///」
「わっ…わりぃっ///」
一気にあがる体温と、森くんの真っ赤な顔に
「ばかー――――――っ///」
と、叫びすぐそばにあったクッションを思いっきり森くんに投げ付けた
:09/09/23 17:07
:N905i
:spxe/CYY
#716 [みぉり]
「っと……あ、ありがとうござ……ッ………」
「どういた……しまし……」
ぺこりと頭を下げた先に見えたものに思わず私も、森くんも動きがとまった。
ちょうど、二人の間に落ちている薄いグリーンのもの
:09/09/23 17:07
:N905i
:spxe/CYY
#717 [みぉり]
【訂正】
すみません!!
715と716が逆です



読みにくくしてしまい申し訳ありません。
みぉり
:09/09/23 17:09
:N905i
:spxe/CYY
#718 [みぉり]
「っと……あ、ありがとうござ……ッ………」
「どういた……しまし……」
ぺこりと頭を下げた先に見えたものに思わず私も、森くんも動きがとまった。
ちょうど、二人の間に落ちている薄いグリーンのもの
:09/10/04 23:28
:PC
:jTDftYgs
#719 [みぉり]
それは紛れもなく私の下着
「……〜〜〜〜ッ///」
「わっ…わりぃっ///」
一気にあがる体温と、森くんの真っ赤な顔に
「ばかー――――――っ///」
と、叫びすぐそばにあったクッションを思いっきり森くんに投げ付けた
:09/10/04 23:28
:PC
:jTDftYgs
#720 [みぉり]
━━━―――……
ガチャ・・・・ぼふっ
「・・・・・疲れた」
自室に戻って、ベットに倒れこむ
枕元の時計が示すのは20時すぎ
ちらり、と放り出したカバンを見る
・・・・借りた衣類はきちんと私が洗濯するからっと
無理やり森くんから奪い取って、入れた服でパンパンなそれ
:09/10/04 23:33
:PC
:jTDftYgs
#721 [みぉり]
「・・・・何してんだか」
家まで送ると言ってくれた森くんの言葉を押しのけ
ちょっぴり肌寒い道を、てくてく歩いてみたらなんと30分近くもかかってしまって
こんなに遠かったのか・・・と後悔しながら帰宅して今に至る
「着替えよ」
のろのろと、部屋着に着替えて一息つく
:09/10/04 23:37
:PC
:jTDftYgs
#722 [みぉり]
再び、ごろんと仰向けにベットに寝転がって一日を振り返る
・・・・・・森くんは、いつだって私を励ましてくれて
口は悪いけど、でも、いつも私の気持ちを見透かしていて
・・・・・・よく考えれば、それは、同じように・・・
むしろ、私よりもつらい経験があるからこそ、分かること
甘えてばかりで、ぐずぐずと、立ち止まっている私とは違う
:09/10/04 23:41
:PC
:jTDftYgs
#723 [みぉり]
・・・・自分にけじめをつけて、決断して、森くんの今がある
楓ちゃんとは・・・・距離があるけど、それでも
それを承知で、苦しい覚悟で今を選んでるー・・・・
「私って・・・・本当に中途半端。。。」
:09/10/04 23:43
:PC
:jTDftYgs
#724 [みぉり]
何度目かわからないため息をつく
甘えたっていいと、森くんは言ってくれた
視野を広くもつことも大切だとも………
「視野を広く……か…」
ふ、とパソコンを立ち上げて求人サイトをにアクセスする
:09/10/06 17:23
:N905i
:Rg9CNrpU
#725 [みぉり]
「コンビニ・・・・飲食・・・・へぇ・・・電話番なんてあるんだ」
カチカチッとパソコンを操作しながら
次々に募集要項をチェックする
色んな職種があるけど・・・・・でも、高校生ができる仕事なんて限られてる
「18歳以上・・・・またかぁ〜・・・」
:09/10/08 21:33
:PC
:BV9enb/g
#726 [みぉり]
「コンビニ……780円か…ぅうん………」
あくまで、視野を広げるって意味でバイトを探しているとはいえ
できれば給料が高いほうがいい、という願望も捨て切れず
カチカチ……
「あっ……これ……」
ひたすら画面を操作していて、目についた広告
:09/10/10 11:04
:N905i
:FU6ZODxg
#727 [みぉり]
『高校生可 時給:950円〜
仕事内容:受付、事務処理』
これは…なかなか手頃な仕事かも
「なになに……」
詳しく見ると、それはとある塾の受付兼事務処理の仕事らしく
データ入力や館内案内が主な仕事らしい
:09/10/11 14:32
:N905i
:Tq/xRW9Q
#728 [みぉり]
「へぇ・・・・これなら私でもできそう♪」
早速、申し込み画面に進みメアドを登録してデータを送信
カタカタ・・・・カタ・・・カチッ
「あとは面接とか?とにかく連絡を待つわけね」
:09/10/21 23:28
:PC
:Gb6NXVoA
#729 [みぉり]
パソコンの電源を落とし、決まってもいないまだ見ぬバイトへの期待にわくわくしながら
怒涛のように過ぎた一日の疲れをとるためにすぐに眠りへ落ちていったー・・・・・
━━━―――……
数日後
「・・・・・なんで住所をちゃんと確認しなかったんだろ」
大きなオフィスビルを見上げて、思わずため息がでた
あの塾の仕事は特に面接もなく、電話のやりとりだけであっさりと合格
:09/10/21 23:55
:PC
:Gb6NXVoA
#730 [みぉり]
この場所、家からそんなに遠くもないし
自転車で十分に通える距離なのだけれど・・・・・
「はぁ・・・・」
再びため息をついて、道路を挟んで向かいの建物に視線をうつす
そこに見えるのはお洒落なバー・・・・
「・・・・・よりによって、凪のバイト先の向かいって・・・」
:09/10/21 23:58
:PC
:Gb6NXVoA
#731 [みぉり]
肩を落としつつも視線を戻し、ゆっくりとオフィスビルの扉を押しあけたー・・・・。
━━━―――……
「ゆうちゃん!!この書類コピー30部頼める?」
「はぁい!」
受付のすぐ後ろにあるコピー機を操作しつつ、ふぅっと息をつく。
:09/11/14 16:02
:PC
:bgWvNAX2
#732 [みぉり]
カシャンカシャンと、勢いよく紙を吐き出すコピー機の前にいると
隣に張っているカレンダーが視界に入った
「・・・・・今日で1週間かぁ〜」
「あっちゅーまっしょ?」
後ろから聞こえた声に振り返ると、数人のバイト仲間が立っていた
:09/11/14 16:17
:PC
:bgWvNAX2
#733 [みぉり]
「けいちゃん!」
”けいちゃん”は私に『はい、これ』とコンビニ袋を差出してにっこり笑う
「ゆうちゃんがバイトきて、もう1週間なんてねぇ〜早すぎるわ」とけいちゃん。
「最初は受講生かと思ったもんな」となおさん。
「そうそう!超びびったよね、受付できんの?!みたいな(笑)」とりかさん。
:09/11/14 16:38
:PC
:bgWvNAX2
#734 [みぉり]
「うぅ・・・・いや、確かに・・・・できるかめちゃ不安になりましたもん」
私がコンビニ袋に入ってたポッキーの袋をあけながら答えると
3人はポッキーに手を伸ばして笑う。
けいちゃん、なおさん、りかさんは大学生で
この塾で講師のバイトをしている。つまりは先生。
:09/11/14 16:43
:PC
:bgWvNAX2
#735 [みぉり]
しっかりもののけいちゃん、子どもっぽいりかさん、まとめ役のなおさん
この1週間で感じた3人の印象はこんな感じで・・・・
「あ、そろそろ授業始まるわ!りか!なお!急がなきゃ」
「えー・・・・もうちょいポッキー食べたい」
再びポッキーに伸ばそうとした手を掴まれ、りかさんをひっぱりながら「またね」と手を振って去っていくけいちゃん
:09/11/14 16:55
:PC
:bgWvNAX2
#736 [みぉり]
「おーい、俺をおいてくなよ」
ふっと困り顔で二人を見て、ため息をついたなおさんの手がぽんと私の頭を撫でる
「じゃ、またな。気をつけて帰れよ」
「はい。頑張ってね、先生」
ヒラヒラと手を振って教室に向かうなおさんたちを見送り、
とっくに終わっていた30部の書類を揃えて、塾を出る
:09/11/14 17:07
:PC
:bgWvNAX2
#737 [みぉり]
この1週間、私は毎日この塾でせっせとバイトをしていた。
初めてのバイトで緊張していたけれど、扉を入ってすぐにけいちゃん達が声をかけてくれてー・・・・・
『はじめて見る顔ね・・・・申し込みにきたの?』
『へ?あっいや・・・受付のバイトで今日からお世話になります!!園田有希と申しますっ!よろしくお願いしますー・・・・・』
・・・・・と、いう感じバイトが始まった。
夕方から22時までのバイト中、けいちゃん達も毎日バイトで・・・
ちょこちょこ声をかけてもらえて、本当にありがたいこと限りない
:09/11/14 17:31
:PC
:bgWvNAX2
#738 [みぉり]
両手をぐーっと伸ばして肩をまわして息を吐き出す
「・・・・・・帰ろっと」
くるり、と駐輪場に向かうためにみながらも
ちらっと凪のバイト先を見てしまう。
ガラス越しに店内の様子も見えて・・・・中に凪がいることを確認しつつ
:09/12/01 21:43
:PC
:1h9DhuWc
#739 [みぉり]
塾でバイトしていることを見つからないように
そそくさと、自転車に乗って帰路につく。
・・・・・・凪とは話をするのは、とても少なくなった
というより・・・・・私が、凪との時間を持たないようにしている
『いつまでも一緒』にいると、気持ちが整理できないかもしれない
:09/12/01 21:45
:PC
:1h9DhuWc
#740 [みぉり]
凪への気持ちをなくしたいわけじゃない
だけど、森くんの話を聞いて、自然に気持ちが薄れていく日が来ないんじゃないかって不安になったから
幼なじみでいたいと願った自分の気持ちと
凪を好きな自分の気持ちの両方をとることは
あまりにも都合がよすぎて・・・・・
:09/12/01 21:51
:PC
:1h9DhuWc
#741 [みぉり]
視野を広くすると決めたこの機会に
ほんの少しだけ、凪への気持ちと距離を置くことにした
━━━―――……
「ただいまー」
トントントン・・・・ガチャ、バタンッ
ドサッとカバンを机に置いて、ポケットから携帯を取り出す。
:09/12/01 21:56
:PC
:1h9DhuWc
#742 [みぉり]
ピッ・・・ピッ・・・・
新着メールあり、の表示を操作して思わず手が止まった
新着メール:森 陽臣
「・・・・・森くん」
ピピッ・・・・・ピッ・・・
:09/12/01 21:58
:PC
:1h9DhuWc
#743 [みぉり]
【最近、屋上で会わないけど元気?】
「・・・・・」
森くんに、バイトを始める報告をして以来、屋上には行っていない
・・・・・あの日、森くんの話を聞いてから自分が恥ずかしくなったから
森くんは気にしなくていいといってくれたけれど・・・・なんて中途半端で都合がいいことしか考えてないんだと
『
:09/12/01 22:02
:PC
:1h9DhuWc
#744 [みぉり]
自分で自分が情けなくて、会いにくいと自分自身で思ってしまったから
ピッピッ・・・・ピッ・・・
【メールありがとう。元気だよ〜!バイトも楽しいのと忙しいのとで放課後もすぐ帰っちゃってるんだ。連絡しなくてごめんね】
できるだけ当たり障りのないように・・・・普通の感じで・・・とメールを返した
:09/12/01 22:04
:PC
:1h9DhuWc
#745 [
]
気になります


:10/02/04 09:24
:SH01B
:HGI75EHE
#746 [みぉり]
長らく放置ですみませんでした


>>

さん
ありがとうございます


:10/02/12 18:55
:N905i
:cQu7MZqQ
#747 [みぉり]
>>744から
トサッ……と、ベットに携帯を置く。
この一週間を振り返って、気付いたこと。
私は、本当に森くんに救われてばかりだったということ
…………まだ、会えないなぁ
:10/02/12 19:00
:N905i
:cQu7MZqQ
#748 [みぉり]
もう少し、自分の覚悟を貫けるようになって
凪への見方が少しかわって
そうしたら、会う気持ちにつながると思うから
今はまだ、このまま頑張ってみよう
:10/02/20 10:20
:N905i
:Ay0MMAXk
#749 [みぉり]
━━――……
陽臣side
ピッ………
久々に届いた、園田からのメールを読んで画面を閉じる
―――………やっぱりまずかったな
繰り返し考えるのは、先日の出来事
あの話を園田にしたのは、やっぱりよくなかったのかもしれない
:10/03/07 16:45
:N905i
:hsR3zGkc
#750 [みぉり]
俺と同じ立場だからと……話したけれど
俺と園田は違う
付き合いは短いが、自分を追い込みやすい性格にも見えた
:10/03/12 14:23
:N905i
:lvA2vWjg
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