●S×S〜sugar×spice〜番外編●
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#212 [桃色◆OQUMeZqegU]
今から何を言われるんだろう‥
“洋介はあたしのだから”
“あんたには渡さない”
“うざいんだよ”
何通りもの予想をしてみる。
だけどどれもしっくりこないまま、泉ちゃんが口を開いた。
「あのね‥梓ちゃんに、お願いがあるんだ‥」
:08/09/26 14:09
:SH706i
:oJZUcPwU
#213 [桃色◆OQUMeZqegU]
ほら来た‥!
おそらくこの続きは
“洋介にこれ以上近づかないで”‥
覚悟を決めて目をつむる。
「洋ちゃんを‥洋ちゃんをお願いします!」
!?
え?よろしく??
え? えぇ??
つむっていた目をそろりと開けると、頭を下げる泉ちゃんの姿。
わけのわからない展開に、頭が全然ついていかない。
:08/09/26 14:10
:SH706i
:oJZUcPwU
#214 [桃色◆OQUMeZqegU]
「ど、どういうことですか?ていうか、頭‥上げてください」
そっと泉ちゃんの肩に触れる。
「へへっ!やっぱり梓ちゃん、いい子だった」
そう言ってゆっくり顔を上げた泉ちゃんは、満面の笑みを向けてきた。
知れば知るほどわからなくなる“望月泉”という人物‥‥
もしかして‥いい人?
戸惑いながらも思わず安堵の笑みを浮かべてしまう。
:08/09/27 14:12
:SH706i
:UAXeUFOI
#215 [桃色◆OQUMeZqegU]
向かい合って椅子に座り、しばしの沈黙が二人を包む。
中庭にほとんど人通りはなく、グラウンドの声も届かない。
部活のことが気になったけど、それよりも今はここにいることを優先させたかった。
「あのね‥」
沈黙を破ったのは、またしても泉ちゃんの方だった。
うつむいて、上履きをパタパタさせながら話し始める泉ちゃん。
:08/09/27 14:12
:SH706i
:UAXeUFOI
#216 [桃色◆OQUMeZqegU]
「洋ちゃんとはね、幼なじみなんだぁ。小さい頃からいつもそばにいて泉のこと守ってくれた。
中学まではね、泉も洋ちゃんのこと‥好きなんだと思ってたの。だけど‥‥
出会っちゃったんだよね、今の彼氏に。
それからは洋ちゃんのこと‥ううん、それまでもきっと弟みたいにしか思ってなかった。
だけど洋ちゃんの気持ち利用して、寂しい時だけ洋ちゃんに甘えて‥
泉、最低なことしてきた」
:08/09/27 14:13
:SH706i
:UAXeUFOI
#217 [桃色◆OQUMeZqegU]
いつの間にか涙声になった泉ちゃんは、上履きをパタパタするのもやめて、短いスカートの裾をぎゅっと掴んでいた。
あたしは‥
はい、とか はぁ、とか相槌を打つだけで、おおよそ予想はついていた二人の仲を泉ちゃんの声に乗せて想像していた。
きゅっと胸を締め付けるこの感覚は‥
きっと嫉妬というものだろう。
それでも知りたいと思うあたしは、バカなんだろうか‥?
:08/09/27 14:13
:SH706i
:UAXeUFOI
#218 [桃色◆OQUMeZqegU]
「それでね、決めたの!」
一層強く掴んだスカートの裾をぱっと払って顔を上げた泉ちゃんの目には、大粒の涙が溜まっていた。
「最近の洋ちゃんね、梓ちゃんの話ししかしないんだぁ‥ヤキモチ妬いちゃうけど、それって泉の我が儘なだけなんだよね。
泉が変われば洋ちゃんも変わると思うんだ。
だから梓ちゃん‥洋ちゃんを、洋ちゃんをよろしくお願いします!」
:08/09/27 14:14
:SH706i
:UAXeUFOI
#219 [桃色◆OQUMeZqegU]
もう一度頭を下げた泉ちゃんのスカートに、涙がパタリと音を立てて落ちた。
‥いくら泉ちゃんにそう言われても、洋介の気持ちがわからないから「はいそうですか」と引き受けるわけには当然いかない。
しぶるあたしを見かねたのか
「大丈夫!昨日ちゃんと洋ちゃんと話し合ったから。洋ちゃんもそれでいいって言ってたし!」
ん?
じゃあなんで洋介が直接言ってこないわけ?
:08/09/28 11:08
:SH706i
:2lNMyPho
#220 [桃色◆OQUMeZqegU]
考え込むあたしに泉ちゃんは立ち上がって
「梓ちゃんも、洋ちゃんのことが好きなんだよね?
じゃあ泉がいない方がいいでしょ?」
それはまぁそうだけど‥
なんだか鬼気迫る様子の泉ちゃんに驚きつつも、そんなことを思ってしまう。
だけど曖昧な返事しか返さないあたしに、納得がいかないのか泉ちゃんは唇を噛んで明らかにイライラしている様子だった。
:08/09/28 11:08
:SH706i
:2lNMyPho
#221 [桃色◆OQUMeZqegU]
「泉‥ちゃんの気持ちはわかりました。だけど洋介がいないんじゃ勝手にそんなこと決められません。悪いですけど今日はこれで」
早口でそう言ってあたしも急いで席を立つと、後ろからガッと腕を掴まれた。
ゾッとする感覚が背後を襲う‥
そろりと後ろを振り返ると
「あ、ごめん!何でもないの‥っ」
:08/09/28 11:11
:SH706i
:2lNMyPho
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