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#112 [◆LOSh2yD9/c]
すると、相変わらず無表情のまま視線だけこちらに向けて答えた。


「…安心しろ。お前にもちゃんと憑いている」

「……はあああああっっ??!!」







――そう。


これが、俺と慧弥さんとの出会いだった……―――

⏰:09/02/24 03:25 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#113 [◆LOSh2yD9/c]
……成る程ね。

俺自身も、途轍もない巨大なドス黒い負のオーラを纏っていてこの夜と同化してて、あんたも同じくらいの負のオーラを発していたから、後から来た俺には既に夜の闇と一体化してたあんたに気付かなかったって訳だぁ!



「…って納得いくかボケェェェッッ!!」

「………」

「ったく何なんだよ。同化とかありえねーだろ……」

俺は自嘲気味に笑った。

「…事実だ」

「っ…あのなぁ……」

⏰:09/03/02 00:57 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#114 [◆LOSh2yD9/c]
相変わらずな態度のコイツは、顔を向けないまま淡々と言葉を発している。

「現に、お前は俺の存在に気付いていなかっただろう…?」

「ぅ゙………」

確かに、全く!気付かなかったけどさ…
だってあの時はそんな余裕なかったし…
しかも、同化とか非現実的だろ。
漫画の世界みたいで、何かもう笑えてくるぜ…


「それ程、気分が滅入っていたんだろう、お前も。…俺も」

「え……」

そう言ってまた目を閉じてしまった。
コイツも…何かあったから、こんな態度になっちゃってんのかな……

⏰:09/03/02 01:02 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#115 [◆LOSh2yD9/c]
「……似た者、同士だね」

無意識に俺は言っていた。
奴は静かに目を開くと、初めてちゃんと俺の方を向いた。


「………」

じぃーっと俺を見下ろす今のコイツの瞳は、今度はしっかりと俺を映していた。

「………何だよ」

淀みのない澄んだ闇色と視線が重なって、一瞬ドキッとした。
全て見透かされそうな気持ちになって、俺はバッと視線をそらした。


「……家出?」

「ばっ…!?ちげーよっ!!」

⏰:09/03/02 01:06 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#116 [◆LOSh2yD9/c]
「成績悪くて親と喧嘩とか?」

「……ちげっつの!」

「大事な物壊したとか?」

「……違う」

「友達と喧嘩?」

「…違う」

「んーじゃあ…」

「つか!俺そんな餓鬼に見えんのかよっ!」

「…高校生ぐらい?」

「大・学・生・だっ!!」

「……変わんねーだろ」

「ムッカー!!」

⏰:09/03/02 01:08 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#117 [◆LOSh2yD9/c]
「………」

「んだよあんただって俺とそんな変わんないんじゃねーの?二、三個上くらい?」

「…………28」

「に゙じゅっ?!!(十個上でしたあ〜!!)」


「……いや、あの、すみ゙ま゙せん゙でした…!!」

「は?」

「いや…何でもないっす……」

「………面白い奴」

⏰:09/03/02 01:10 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#118 [◆LOSh2yD9/c]
そう言って小さく笑うコイツを見て、この男結構美形かもなと思った。

少し離れた場所にある電灯と、月明かりだけが頼りだから暗くて気付かなかったけど。


それと同時に、未那の言葉を思い出して目の奥がジワッと熱くなった。


「…っ」

マズイ!!
ひじょーにマズイぜこの状況っ!!

穴が有ったら入りたいいぃ

「………」

すると今度は反対に脚を組み直し、そっぽを向きながら奴は言った。

⏰:09/03/02 01:13 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#119 [◆LOSh2yD9/c]
「……ふられたか」

「…!!」

「…まぁ、そんなに気に病むな」

「…………」

「……世の中にはもっと深刻な問題がある」

「…っ俺にとっては大問題なんです!!」



ついムキになって怒鳴ってしまった。
…仕方ねーじゃん?事実だし?


突然俺が声を荒げたので、奴は少し目を見開いて驚いているような顔でこっちを向いた。

⏰:09/03/02 01:16 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#120 [◆LOSh2yD9/c]
「………そうか」

しかし奴はそう呟くと、小さく微笑んだ。

「…そうだよっっ」

俺は奴の真意が分からず、今度は俺がそっぽを向いて答えた。


隣で、フッという小さな笑みが聞こえた。


クソ〜
馬鹿にしやがってぇー!!

少しの羞恥心と怒りがこみ上げてきて、文句言ってやろうとキッと振り返ってやった。

「っ……!?」

所がどーだ。
何て顔してやがる

⏰:09/03/02 01:20 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#121 [◆LOSh2yD9/c]
悲しそうに微笑むコイツは、とても人を嘲るような顔をしていなかった。


「そんなに……泣く程好きだった?」


俺の中で電流が走った。
グサッと突き刺さる言葉。

「………別に…あんな奴……」

もう駄目だ……

俺の涙腺は、再び崩壊した。


「……………本気だった。なのに、あいつは…っ…」


俺の中の自制心も、涙腺とともに崩壊し、もう止められなかった。
言葉が次々と溢れてくる。

⏰:09/03/02 03:02 📱:F906i 🆔:☆☆☆


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