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#219 [◆LOSh2yD9/c]
今日は二人とも昼で講義が終わるから、そのまま直行した。

もちろん玲司のおごり。


「なぁ、そういや昨日お前どうした?」

玲司が笑いながら聞いてきたので、俺も若干引きつりながら答えた。

「あぁ、忘れてくれ。あれは夢だ」

「ははっ意味不明〜」

俺は未那のことや慧弥さんのことを忘れるように、熱唱しまくった。

「何か燃えてんな〜」

⏰:09/04/24 07:47 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#220 [◆LOSh2yD9/c]
「パアッとストレス発散しろって言ったのは玲司だ」

「そうだけどよ。まぁ、実際どーなの?」

「…わかんね。何か色々あって、まだ整理つかない感じ?」

未那のことも未練がないって言ったら嘘になるし、慧弥さんのことだって、本当は気になっている。

約束…すっぽかした訳だし。

全てが夢だったらどんなに楽か…

「そっか。…ま、焦るなってことだ」

ふざけてるようで、こいつはこいつなりに気を使ってくれているのが良くわかる。

⏰:09/04/27 00:07 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#221 [◆LOSh2yD9/c]
「そうだな。バイトもそろそろ再開するかな〜」

俺は未那にふられたショックでやる気が失せていた為、"テストが近い"という嘘の理由で二週間くらい休みを貰っていた。

「もう?二週間休み貰ったんだろ?」

「んー、金銭的精神的にそろそろ始めた方がいいかなって。何かやってた方が気が紛れるし」

「確かにな」


――四時間歌いまくって店を出ると、外は薄暗くなっていた。

⏰:09/04/27 00:10 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#222 [◆LOSh2yD9/c]
「じゃ、また来週な」

「ああ、ありがとな」

俺と玲司は家が反対方向なので駅で別れた。


週末使って、気持ちの整理をしよう

電車に揺られながらそう考えていた。


駅から降りてチャリ置き場へ向かおうと歩いていると、何かを叫ぶ声が聞こえた。



「湊!」

⏰:09/05/10 05:52 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#223 [◆LOSh2yD9/c]
振り向くと、そこには見覚えのあるニット帽をかぶった伊達眼鏡が、物凄い形相で立っていた。

「げっ?!な、何でっ……??!」

「何ではこっちの台詞だ。お前、一体どういうつもりだ?」

「えっ?!いや…あのっ……」

ぎいやあああ〜〜〜!!
鬼が!鬼が見えるううぅぅぅっ

「とにかくこっち来い!」

「え゙?!!ちょっ、ま、待ってく「問答無用」

い゙や゙あ゙あ゙あ゙ー!!!

⏰:09/05/10 05:55 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#224 [◆LOSh2yD9/c]
しどろもどろになっている俺の腕を掴み、強制的に連れて行かれる。

慧弥さんは俺の手を引きズンズン進む。


「けっ慧弥さん!どこ行くんですかっ?!」

「車」

ぎやああああ〜〜〜
俺拉致られる!!



…本気でそう思った。

⏰:09/05/10 05:58 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#225 [◆LOSh2yD9/c]
「…で?」

「いやぁ……あのですねぇ……」

「何だ。言い訳ぐらいは聞いてやる」

「そのぉ……」


俺は今、慧弥さんの愛車であろう全面スモークガラスの外車の中で、取り調べ(紛い)を受けている。

「えっと…、その前に、質問いいですか?」

「質問してるのはこっち」

ギロッと睨み付けて言い放つ。
…こ、怖いんですけどぉぉおお!!

⏰:09/05/10 07:41 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#226 [◆LOSh2yD9/c]
「…はぁ。とりあえず移動する」

「え?」

「流石に一日中停車しているのはまずいし怪しまれる」

「………」


そう言ってエンジンをかけると、慣れた手付きで車を走らせた。

流石、外車は違うと思った。

走りが全然違うし、乗り心地も一般車とは比べ物にならないくらい快適だ。

⏰:09/05/27 14:07 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#227 [◆LOSh2yD9/c]
沈黙が続く。

慧弥さんは只真っ直ぐ前を見つめている。

その瞳には、さっきまでの怒りの色をもう映してはいなかった。


「慧弥さん、あの…すみませんでした」

「………」

「昨日、行けなくて……」

「…"行けなかった"んじゃなくて"行かなかった"んじゃないの?」

「え?」

俯いていた俺は顔を上げると、前を見ていた筈の慧弥さんが、俺の方を向いていた。

⏰:09/05/27 14:44 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#228 [◆LOSh2yD9/c]
その表情は俺を咎める訳でもなく、悲しそうに微笑んでいるようだった。

慧弥さんは再び視線を前に戻すと、唐突に口を開いた。

「お前を待っている間、一度警察に職務質問された」

「ええっ?!」

「まぁ怪しむのも当然か。で、俺はどうしようか迷った訳。」

そうだろうね!
こんな高級車、この場所には似合わないよ!!

…と、心の中でツッこんだ。

⏰:09/06/01 04:45 📱:F906i 🆔:☆☆☆


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