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#12 [◆LOSh2yD9/c]
あたしは電話を切り、TVを消し、そのまま玄関へと向かった。
今日は仕事も休みで一日中家でゴロゴロしてたから、化粧もしてないし服も超寛ぎスタイルだったが、親友の一大事だし夜だし、まぁいいかと気にしないことにした。
歩きながらヘルメットと被り、キーを用意して足早にバイクへと向かった。
:08/09/21 04:08
:F906i
:☆☆☆
#13 [◆LOSh2yD9/c]
―――――
――――
頬に当たる風が冷たい。
バイクに乗っているから余計そう感じるのか、あたしは何か羽織ってくれば良かったと思った。
信号が赤に変わる。
止まっても尚、風は冷たかった。
「…もう冬、かぁ」
あたしはポツリと呟いた。
:08/09/21 07:07
:F906i
:☆☆☆
#14 [◆LOSh2yD9/c]
不意に、不安があたしを襲った。
あたしが行った所で、あの二人は仲直りするのだろうか。
あたしが行った所で、何が出来るのだろうか。
そんな不安は、信号が青に変わったことで、風と共に吹き抜けた。
…急ごう。
:08/09/21 07:27
:F906i
:☆☆☆
#15 [◆LOSh2yD9/c]
思った通り道路は空いていて、ゲーセンまで思ったより時間がかからなかった。
そりゃそうだよな、真夜中だもん。
このゲーセンも結構古い付き合いで、良く暇潰しに遊んだもんだ。陽菜と。
最近はその中に直くんも加わっている時がある。
あたしはその時が一番好き。
…別に場所はゲーセンじゃなくても良いんだけどね。
:08/09/21 07:41
:F906i
:☆☆☆
#16 [◆LOSh2yD9/c]
とにかく、陽菜とは絶対一緒が良い訳で。
あたしは陽菜と笑っている時が一番好き。
約一年前、陽菜に彼氏が出来たと聞かされた時は一緒に喜んだし、心から祝福した。
と同時に、少し寂しかった。
だって、陽菜はあたしの親友で、もう二十年近くの付き合いだもん。
だから、陽菜を泣かせる奴は許さない。
陽菜には、幸せになって欲しいから…
:08/09/21 12:17
:F906i
:☆☆☆
#17 [◆LOSh2yD9/c]
そんなことを思っている内に、あたしは裏路地を抜けていた。
角を曲がった先には、ピンクの光に照らされた二人がぎこちなく立っていた。
陽菜と直くんだ。
二人に近付くにつれ、何とも言えない微妙な空気が嫌でも伝わってくる。
「おーい」
でもあたしはそんなのお構いなしに、呼びかけと共に大きく手を振った。
:08/09/22 16:53
:F906i
:☆☆☆
#18 [◆LOSh2yD9/c]
…だって気まずいじゃん!
もっと良い登場の仕方があったかなぁ…
うー、でもこれがあたしの精一杯だよぉー
あたしの声に気づき、陽菜がパッとこっちを向いた。
一瞬ニコッと笑って、悲しそうに微笑んだ。
直くんは、ちらっとこっちを向くと、すぐにそっぽを向いてしまった。
:08/09/22 17:09
:F906i
:☆☆☆
#19 [◆LOSh2yD9/c]
あたしはバイクから降りた。
辺りはひっそりとしていて、只この微妙な雰囲気に似合わない程の明るい光が、ピカピカ照らしているだけだった。
時折直ぐ隣にある道路で走り去る車の音が響いている。
「…陽菜、大丈夫?直くんも…。どうしたの?」
「………ごめんねゆっきー、来てもらっちゃって…」
:08/09/23 23:46
:F906i
:☆☆☆
#20 [◆LOSh2yD9/c]
目が赤い。
鼻声だし、化粧も崩れてるみたい。
相当泣いたのかな…
「いいんだって!てかビックリしたよー。慌てて飛び出したから、こんな姿でごめんねっ」
あはは、と陽菜が笑う。
あたしは少しほっとした。
横目でちらっと直くんを見ると、相変わらずそっぽを向いていた。
「…で、何があったの?」
:08/09/23 23:55
:F906i
:☆☆☆
#21 [◆LOSh2yD9/c]
「………」
陽菜は黙ったまま鼻を啜っている。
あたしは陽菜が話し出すまで待った。まずは落ち着かないとね。
「…………あのね、」
「うん」
「……直人が、」
「うん」
「…また裏切ったの!」
:08/09/24 00:01
:F906i
:☆☆☆
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