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#142 [◆LOSh2yD9/c]
俺は思わず吹き出すと、奴もつられたのか笑顔になる。


「…あのさ、俺明日フランスに戻るんだ」

「はあ?!」

突然フランスと言う言葉が出てきて、俺の目は点になる。

何こいつフランス人?

確かに悔しいがこいつは美形だけど、日本人以外には見えないぜ?!


「仕事の関係で今はフランスにいるんだよ。でもエリサを…妻を追って来たって訳」

⏰:09/03/23 22:08 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#143 [◆LOSh2yD9/c]
「は、はぁ…」

「でもあいつも忙しい身だからな、逢えなかった…。何も言わずに日本に来ちゃったから、明日には戻らなきゃマズいんだよ色々と」

「へぇー…」

何かややこしくなってきたぞ。

…ん?とゆーことは??


「え、じゃああんた帰る家ないの?」

「いや、家はある」

「そう、なら、いいけど…」

ボンボンか!!

⏰:09/03/23 22:11 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#144 [◆LOSh2yD9/c]
「…さて、俺も少しは頭冷めたし帰るか」

奴は無理矢理思考を遮断するかのようにして、膝をパンッと叩いて立ち上がった。

俺はそんな姿に少したじろぎ、頷くことしか出来なかった。

「あ、あぁ…」


これ以上はもう何も話せないだろう

直感的に、そう思った。


「お前はまだ若いんだし、これからなんだぜ?元気だせよ」

「うん…あんたもな」

⏰:09/03/23 22:14 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#145 [◆LOSh2yD9/c]
「じゃあな…」

「…じゃ」

そう言って俺たちは別れた。



…もう、二度と逢うことはないだろう


明日には奴は日本(此処)にいない訳だし

あー。何か不思議な体験をした気分だ

こんなこともあるんだな、と少し苦笑しながら歩いた。

まぁ…お陰で俺も少しは気が楽になったのは確かだし、奴に出会えて良かったのかもな

⏰:09/03/23 22:21 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#146 [◆LOSh2yD9/c]
名前くらい聞いときゃ良かったか

あ、そーいや俺も名乗ってないか


そんなことを考えながら、公園出入り口付近に停めておいたバイクの元へと向かった。

明日から、いや今日からか。
俺はまた頑張ろう!
あいつの言うように、まだ若いんだしな!

よし!!


―この奇妙な出会いが、俺の人生を大きく変えていく始まりにすぎなかったことを、この時の俺には知る由もなかった…―

⏰:09/03/23 22:46 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#147 [◆LOSh2yD9/c]
「わっははは…!」

「………」

真っ昼間のキャンパス内に、玲司の馬鹿笑いが響く。

他の学生は、何事かという感じで怪訝そうにこっちを見ている。

ヤメロ、そんな目で見ないでくれー

そんな周りの目を、玲司は気付いているのかいないのか、一向に笑うのを止めない。

…いや、前者だ。確実に前者だコイツは!!


「…お前さ、いつまで笑ってんだよ」

俺はイラつきを全面的に出しながら言った。

⏰:09/03/25 04:37 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#148 [◆LOSh2yD9/c]
「ははは、わりーわりー」

「てめぇ!わりーなんて微塵も思ってねーだろ!!」

くっそーケラケラ笑いやがって!!


俺の隣で笑っているこの憎たらしい野郎は、

笹峰玲司。

高校時代からの、 一 応 親友。



…それはさておき、

どうして俺が玲司に笑われているかというと、話は今日の明け方に遡る…

⏰:09/03/25 04:41 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#149 [◆LOSh2yD9/c]
――――――――――――


夜中に出会った、例の"奴"と別れた後、俺はすぐに帰宅し風呂に入った。

そしてそのまま倒れ込むようにして眠りについた。


目が覚めてからが大変だった。

思った以上に目が腫れていて、どうにかこうにか腫れを引かせ、朝飯を済まし、いつも通りに家を出た。


いつもと変わらない日常。

昨日のことが夢のように思えてくる。

⏰:09/03/25 04:45 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#150 [◆LOSh2yD9/c]
「おーっす!」

ウォークマンを聞いていても、こいつの声は良く通るからすぐわかる。

「…はよ」

俺は極力顔を合わせないようにして答えた。

「ん?何だお前テンション低くないか?」

そう言って顔を覗き込もうとする。

あ゙ーこっち見んなほっとけ

「ぶ!!あっはは何だお前どーしたよその顔っ」

…はいはいわかってましたよ

こうなることぐらい

⏰:09/03/25 04:47 📱:F906i 🆔:☆☆☆


#151 [◆LOSh2yD9/c]
俺はウォークマンを片付けて、目だけ玲司の方に向けた。

「…そんなに目立つ?」

「んー、少しな」

「これでも引いたんだぜ…」

「…で、どうしたよ。そんなんでも来たことは褒めてやるよ」

「何だそれ。…まぁ昼にでも話すよ」

本当は、ぜってー馬鹿にするから話したくないけどな!

「…俺、何か想像出来るかも」

そう言ってにやける玲司。

⏰:09/03/25 04:49 📱:F906i 🆔:☆☆☆


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