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#21 [◆LOSh2yD9/c]
「………」
陽菜は黙ったまま鼻を啜っている。
あたしは陽菜が話し出すまで待った。まずは落ち着かないとね。
「…………あのね、」
「うん」
「……直人が、」
「うん」
「…また裏切ったの!」
:08/09/24 00:01
:F906i
:☆☆☆
#22 [◆LOSh2yD9/c]
「は?」
「っ、だから違うんだって!!」
陽菜が言い終わったと同時、それまで黙っていた直くんが抗議の声をあげた。
「え?」
「何が違うって言うのよ!同じ事ばっか繰り返してっ」
あー、もしかしてあれかなぁ…
段々、何となく話が見えてきたあたし。
:08/09/24 00:07
:F906i
:☆☆☆
#23 [◆LOSh2yD9/c]
「…何あれ…ヒソヒソ…」
「ヒソヒソ…あはは…」
何やら声が聞こえた。
振り返ると若いカップル(だと思う)が、こっちを見て(明らかに)笑っている。
そりゃそうだよね。
ラブホの前で男女三人で突っ立ってんだもん…
うん、怪しいよね。
:08/09/24 00:25
:F906i
:☆☆☆
#24 [◆LOSh2yD9/c]
そしてそのカップルは暗闇に消えて行った。
何かちょっと笑えてきた。
客観的になるあたし。
「…場所変えよっか」
すると陽菜が苦笑しながら言った。
「そうだね」
あたしも笑いながら答えた。
あたしはバイクを押し、直くんが自転車を押しながら、あたし達はその場を去った。
:08/09/24 02:05
:F906i
:☆☆☆
#25 [◆LOSh2yD9/c]
少し歩いた所に、小さな公園を見つけた。
「此処でいっか?」
「うん」
あたしと陽菜はブランコに跨り、直くんはあたし達から見て正面のブランコを囲んでいる棒に腰掛けた。
「ゆっきー、直人がね、また女と逢ってたんだよ」
公園にはあたし達以外誰もいない。道路からも離れているので、陽菜の声だけが重く響く。
:08/09/24 02:16
:F906i
:☆☆☆
#26 [◆LOSh2yD9/c]
「…ふーん……」
内心やっぱりか、と思った。
最近、「直人が他の女とメールしてるみたいなの。嫌だっていってるのに」みたいな事、良く聞いてたし。
とにかく陽菜は嫉妬深い。
いくら只の友達でも、嫌な人なのだ。
「…それは、直くんが悪いよねぇ…?本当なの?」
若干言いにくかったが、ズバッと言ってやった。
直くんも言い訳したいだろうし。
:08/09/24 02:30
:F906i
:☆☆☆
#27 [◆LOSh2yD9/c]
恐らく陽菜は、聞き耳を持たなかっただろう…
それに、我慢の限界だったんだろうな…
「本当だよっ」
隣で陽菜が小さく吐いたけれど、直くんの言葉を待った。
「…それは、本当だけど…買い物に付き合って欲しいって言われたからで…別に何もないし…」
直くんは言いにくそうに、区切りを付けて話し出した。
:08/09/24 02:42
:F906i
:☆☆☆
#28 [◆LOSh2yD9/c]
「何もなくたって何で二人で買い物なんか行くんだよ!それを隠してたのも許せないし!!」
「そいつ彼氏いるよ!隠してたのは悪いと思ったけど…だって、陽菜知ったら怒るじゃん…」
「当たり前じゃん!それに彼氏いるから何だって言うのよ!?逆に怪しいだろっ」
陽菜は凄い剣幕で直くんを見上げている。
「………」
直くんは黙ってしまった。
:08/09/24 02:56
:F906i
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#29 [◆LOSh2yD9/c]
「…直くん、隠すから余計陽菜が怒るんだよ?何も疚しい事ないんだったら、陽菜に話すべきだよ。」
まぁこんな事言わなくたってわかってるだろうけどさ…
陽菜は他の女の事になると、直ぐ頭に血が上っちゃうから言い辛いって言うのもあるかもしれないけどね。
「………」
再び黙り込む直くん。
「大体、今に始まった事じゃないじゃん!陽菜はずっと嫌だって言ってるのに!!」
:08/09/24 03:10
:F906i
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#30 [◆LOSh2yD9/c]
陽菜の目には再び涙が溢れていた。
「前だって他の女とメールしてたしね」
足だけを使ってゆらゆらとブランコを動かしながら、陽菜は冷たく言い放った。
「だからっ…それも、只陽菜の事とかで相談に乗ってもらおうとしただけだし、高校でずっと同じクラスだったから単に仲良かっただけで…」
声が弱々しい。
段々直くんも涙ぐんできたみたいだ。
:08/09/24 19:37
:F906i
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