「=Cross」★☆
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#1 [神谷那智]
!)青春音楽馬鹿story

「=Cross」

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序章~
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吹奏楽部と軽音楽部を両立する男5人組。
聖十字架学園に君臨する選ばれし騎士たち。
その名も―
「黒騎士」

平凡なようで非平凡。
鍵の少年が現れ5人の運命は変わってしまった。

音楽を愛し戦う騎士たちのそんな音楽馬鹿の物語。



「神様、もしいるのならば俺に平穏を―」

「平穏なんてやってこないのはわかってるだろ?」

「お前のせいだ!」


はじまりはじまり…>>

.

⏰:08/09/21 10:08 📱:SO903i 🆔:aHPdPYyw


#2 [神谷那智]
出逢いは必然だった。

「南沙羅。打楽器入部希望です!」

俺の名前は南沙羅。
先週から"聖十字架学園(セイントクロスガクエン)"に入学したばかりの新入生だ。
この学園は【音楽科】【運動科】【普通科】【芸能科】【特進科】の五科に別れていて、俺はその音楽科に籍をいれている。

今日は部活の入部締切日。

打楽器には"横見魁"とか言う鬼のパートリーダーがいると言う噂を耳にしていた。
…が、大した面持ちのやつはいない。
冴えない眼鏡男に美少女顔の眼鏡男。
それに金髪が眩しい美青年。
想像とのギャップが激しすぎる。

⏰:08/09/21 20:19 📱:SO903i 🆔:aHPdPYyw


#3 [神谷那智]
すると三人はいきらなり立ち上がり品定するような目で俺を見た。(逆光で目は見えないけど。

「ふーん…。」

「そっくりだね…」

「上玉じゃん。」

三人の威圧に押し潰されそうになりながらも言葉の意味を考えていた。

「これで、演奏が出来るならね。」

後ろから声が聞こえてきて振り向くと、そこには―


「よ、南。久しぶり。」


同中だった桜井先輩がいた。
変わっていない…真面目な制服の着こなし、優しそうな物腰。

⏰:08/09/21 20:20 📱:SO903i 🆔:aHPdPYyw


#4 [神谷那智]
「まあ、まずは自己紹介から行きますか。」

ニコリと桜井先輩が笑顔を見せ、俺は安堵の顔を向けた。
すると、先輩たちが自己紹介を始めてくれた。
まずは冴えない眼鏡の先輩から。

「俺は3−Aの横見魁。
ここのリーダーだ、よろしく。」

握手を交したその瞬間―…

「同じく3−Aの佐倉優でーっす!よろしくねっ★南ちゃん!」

いきなり後ろから飛び付かれた。
小さいしか細いのでまるで女の子みたいだ、顔も。
個人的に美少女顔に眼鏡って凶器だと思う。

そして、次は金髪の先輩だな…と思い方向転換をするといきなり頭を撫でられた。
上を向くとニコリと笑顔を向けられ、思わずドキリとしてしまった。
そう言う趣味は無いがあまりにも綺麗で整った顔だったので不意を突かれただけだ。と、思いたい。

「俺は3−Bの阪井弘希、よろしくね?」

眩しい笑顔にくらみながらも握手を交わす。
そして、最後に桜井先輩。
必要ないけど一応、ね。

「俺は2−Aの桜井悟士!
これからも、よろしくな!」

勢いよく背中を叩かれて、ヒリヒリする背中を苦笑いしながら押さえた。

⏰:08/09/21 20:22 📱:SO903i 🆔:aHPdPYyw


#5 [神谷那智]
そして、自分の自己紹介をしようと先輩たちの前に立った。

「1−Aの南沙羅です!
打楽器全般なんでもできます。趣味はドラムとギターです…!」

…なんだ?
先輩たちが硬直してる。
恐る恐る横見先輩の顔を覗くといきなりグワシッと手を握られた。

「これも神のおぼしめしか…
よし、南。お前はこれから有無を言わさず黒騎士だ。わかったな?」

「え、え…え?は、い?」

横見先輩の言葉が早口すぎて半分ぐらいしか聞き取れなかった。

「ちょ…黒騎士って…」


「お前に拒否権はない!」


聞こうとして遮られた。
眼鏡で良くはわからないがきっと今横見先輩は目がキラキラしているだろう。
だって…いま凄く良い笑顔してるもん。

⏰:08/09/21 20:22 📱:SO903i 🆔:aHPdPYyw


#6 [神谷那智]
「南ちゃん、ごめんね。
こうなったらもう魁ちゃんを止められない。」

佐倉先輩が溜め息を吐き苦笑いで俺の肩を軽く叩く。

「南、お前はもう…
ここから脱け出せない。」

阪井先輩が明後日の方向を見て言った。
そして桜井先輩までもが…

「ご愁傷様…」


嬉しいけど、嬉しいけど!
どうか神様仏様、俺に平穏を。

アーメン。

.

⏰:08/09/21 20:23 📱:SO903i 🆔:aHPdPYyw


#7 [神谷那智]
「ようこそ、黒騎士へ。」

どうやら黒騎士とはこの、【聖十字架学園】の吹奏楽部打楽器のことを指すらしい。
巷でも有名な都市伝説だとか。
手の平に光る黒い指輪。
これは黒騎士の証。卒業するまで絶対に外しちゃいけないのだとか。
怖くてまだはめていないのだけど。

そして、軽音楽部に掛け持ち入部。
その理由は、桜井先輩曰く…

「…黒騎士の義務ってやつ。
定期的にやってる黒騎士ライヴが超絶大な人気を誇っててね。」

だそう。
さっきの横見先輩の顔は俺がギター出来ると知ったから。
と、言うのが妥当な理由だろう。

感想板<a href=http://bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3934/>>></a>

⏰:08/09/21 20:27 📱:SO903i 🆔:aHPdPYyw


#8 [神谷那智]
「…とか言う意味のわからない理由で俺、打楽器に入部できたんだよね。」

「理由は何にせよ、希望通って良かったじゃん。
私もサックス、なんだかんだ言って合格できたし。」

この長い黒髪を高い位置で一つにまとめてる女の子は宮本ありす。
同じ中学校で、唯一の親友。
勿論同じ音楽科で同じクラス、腐れ縁?(笑)

「まあ、確かにな。
今日は歓迎会だとかで学校の第三校舎に集合だって(泣)」

「へえ…良いなあ。
第三校舎って確かもう使って無い廃校舎だよね?
私も一緒に行っちゃ…ダメ?」

⏰:08/09/21 23:01 📱:SO903i 🆔:aHPdPYyw


#9 [神谷那智]
何を言い出すのかと思えば…

「ダメだ。夜外出歩くのは危険だし、第一パートも違うだろ」

「沙羅がいるから平気だもん。
…ねえ、お願い?(上目遣い」

「…///し、かたねえな…」

「やたっ!有難う!沙羅大好き!」

俺はありすに何故か弱い。
と言うか、なんだよ「沙羅がいるから平気だもん」って!どんだけだ…

「…じゃあ7時前に迎えに行くから用意して待ってろよ。」

「うん!」

そう言って俺は足早に家に帰った。
既に時計は6時半を差していた。
流石にやばいと思い急いでバイクを出した。
5分程度でありすん家に着き、ありすは家の前で待っていた。
ヘルメットを投げ渡しありすを急いで乗らせた。

「沙羅、免許は…?」

「持ってるよ。」

「確か、二人乗りは免許取って約一年経たないと…」

「良くご存知で。
流石、警視総監の娘。」


「い、い、いやあぁぁああ!」

真ん丸三日月出てた夜。
その日は断末魔の叫びが住宅街に響き渡りましたとさ。

⏰:08/09/21 23:03 📱:SO903i 🆔:aHPdPYyw


#10 [神谷那智]
「はあ、はあ…」

学園に着き、ありすはげっそりとした顔で息を切らす。

「単車でニケツ転がすぐれー良いじゃん。」

「…いやー!何か言い方が不良!」

「悪かったな…不良で。」

こんな会話を交えながらも第三校舎へと足を向ける。
すると、グラウンドの方に人の気配がした。
ふ、と顔を上げてみると…そこには制服を着た男が立っていた。
黒に白と言うかメッシュがとても印象的だった。

一瞬の出来事だったので、目の錯覚だったのか?と、首を傾げた。

⏰:08/09/22 21:57 📱:SO903i 🆔:hWTHKvVo


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