【コラボ企画】秋のラノベ祭り投下スレ【withイラスト板】
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#210 [ふむ◆s8/1o/v/Vc]
言ってる間に、ドラゴンの傷はみるみるうちに癒えていった。

「最弱でも一応はドラゴンの眷属か。オート・リカバリーかよ…。それに…」

カイトは片膝を突いたまま、ダメージの回復を待つ。
カイトを囲うようにいくつもの巨大な影が揺らめく。

「いくら最弱のリトルドラゴンとはいえ、五体相手はきついっての…」

⏰:08/11/03 16:47 📱:SH905i 🆔:☆☆☆


#211 [ふむ◆s8/1o/v/Vc]
立ち上がろうとしたのもつかの間、けたたましい咆哮の次にドラゴンのブレスが五方向から襲う。

「くそっ…そりゃ怪我もするっつーの!」

大きく上に跳躍すると、岩を蹴りドラゴンとの間合いを取る、低い姿勢のまま着地して第二撃に備えた。
しかし次にきたのは攻撃ではなく、男性の声だった。

「カイト、交代の時間だ」

突然カイトとドラゴンの間に二つの影が立ち塞がった。

⏰:08/11/03 16:48 📱:SH905i 🆔:☆☆☆


#212 [ふむ◆s8/1o/v/Vc]
慌てて顔を上げると、そこには見たことのない二人がこちらに背を向けて立っていた。

bbs1.ryne.jp/d.php/illust/1144/35

「な、何で…」

見たことはない。
だが、知っている。
聞き覚えのある懐かしい声。

「久しぶり…だな」

「助けにきたよ海斗」

五ヶ月前に失った…。

「本当に…父さんと姉ちゃん…?」

「そうだよ」と笑う姉の声をした女剣士。
信じられないが事実だ。

⏰:08/11/03 16:49 📱:SH905i 🆔:☆☆☆


#213 [ふむ◆s8/1o/v/Vc]
「話は後だ」

「後は任せて!」

再び正面を向いた二人は剣を抜く。

「レイナ、アイテムで移動魔法エクステレポートの用意を。私がドラゴンを引き付けよう」

「了解、ケイ」

言うと、男がすぐに駆け出した。
ケイと呼ばれた父は、ドラゴンのブレスをぎりぎりだが素早い身こなしで避け、ドラゴンの体から体へ飛び移っていく。
装備が普通の剣だからか、決して攻撃はしない。

⏰:08/11/03 16:50 📱:SH905i 🆔:☆☆☆


#214 [ふむ◆s8/1o/v/Vc]
「行くよ、カイト」

bbs1.ryne.jp/d.php/illust/1144/118

いつの間に詠唱を終えたのか、姉が声を掛けた時にはカイトの足元に魔法陣が出来ていた。
姉も父も足元に魔法陣がある。
カイトは灰色ローブの男に向き直った。

「俺は、父と姉が守ったこの世界を壊させはしない」

⏰:08/11/03 16:50 📱:SH905i 🆔:☆☆☆


#215 [ふむ◆s8/1o/v/Vc]
人差し指を突き付けて更に声を張り上げる。

「全面戦争だ!カオス・オブ・ドリームズの全ユーザー総勢二千五百万人が、貴様らバグワールドの軍勢に宣戦を布告する!」

発動した移動魔法の効果で、カイトの体は光の柱に包まれる。
ケイの声が聞こえた。

「カイト、強くなったな。だが、これからが正念場だな」

「わかってる」

⏰:08/11/03 16:51 📱:SH905i 🆔:☆☆☆


#216 [ふむ◆s8/1o/v/Vc]
ここは戦場だ。
俺は今まで人のために戦ってきた。
だから最後まで、人のために戦おう。
ただ今までと違うことが一つだけある。
今からは、人ためだけではなく、自分のためにも戦うのだ。

ここからは、俺の戦いだ。

⏰:08/11/03 16:52 📱:SH905i 🆔:☆☆☆


#217 [ふむ◆s8/1o/v/Vc]
>>142-216
『バーチャルワールド』
一応完結です

次の方どうぞ!

⏰:08/11/03 16:53 📱:SH905i 🆔:☆☆☆


#218 [◆vzApYZDoz6]
乙!
そして俺も書ききったので投下するぜ

今回使うイラストは全部です!
といっても短編ではなく、1〜3レスの場面切り取り形式となっております
自分でもよく分からんやつがあるので、軽い解説も交えていきます
使用イラストは名前欄参照!
たぶん150レスぐらいありますw

今夜中に投下できるかな、しかし
場合によっては誰か2次投下スレを立ててくだされw

では投下スタート

⏰:08/11/03 19:03 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


#219 [No.001◆vzApYZDoz6]
「君には世界を救う指名がある」

数年前のある日突然、学校帰りの駅のホームでそう言われた。
あぁ、そういやそろそろ総選挙だったか。こういう勧誘は迷惑極まりないな。

なんて思いながら無視して歩く俺の前に、話しかけてきた男はご丁寧に回り込んだ。

「君にしかできないことなんだ。拒否権は存在しない」

そう言って手にしていた小包を、半ば無理矢理押しつけてきた。
そのまま踵を返しながら、俺を睨むように一瞥した。

「それが世界を救う鍵となる」

山程ある聞きたい事を口にする前に、男は雑踏の中に消えた。

仕方なく家に帰って小包を開けると、『鍵』とやらが入っていた。
お玉とエプロンと鍋つかみ。意味が分からない。

だから、とりあえず味噌汁を作ってみた。
美味かった。



そして今、俺は世界の恵まれない子供達に味噌汁を配ってまわっている。

⏰:08/11/03 19:04 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


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