【コラボ企画】秋のラノベ祭り投下スレ【withイラスト板】
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#80 [あんみつ]
フィンは笑顔で頭を下げ、リクは、「こいつって何だよ」とカルジャを小突く。
(・・・水の神と、森の神?)
他にも理解できないことはたくさんある。
俺は必死で頭を回転させる。
そこで、リクが口を開いた。
「俺たちも、もとはアークと同じ世界にいたんだ。でも、このペンダントが光って・・・」
「・・・気づいたらこっちの世界にいた?」
俺が言うとリクは、その通りとうなずいた。
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:08/11/03 13:55 :D904i :3PH3.VE6
#81 [あんみつ]
自分と同じ世界にいた、それだけなのに、親近感がわいてくる。
そこで俺は、ペンダントを置いていった男のことを思い出した。
「このペンダント、知らない男が俺の所に置いてったんだよ。あの男は?何か関係あんの?」
胸にぶら下がったペンダントに触れながら言うと、今度はレジーが口を開いた。
「そいつは、以前闇が暴走した時の俺のパートナー。俺がアークを選んだから、そいつが代わりにペンダントを渡してくれたんだ。そのペンダントは、俺たち神の分身みたいなもんだからな」
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:08/11/03 13:56 :D904i :3PH3.VE6
#82 [あんみつ]
言った後レジーは、あいつらしいなと静かに笑った。
風が吹いて木々が揺れる。
俺の頭の中に、小さい頃に聞いた物語が浮かんだ。
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:08/11/03 13:57 :D904i :3PH3.VE6
#83 [あんみつ]
『闇の暴走を止めるべく、国々は、それぞれの土地にまつわる神の協力の下、闇を封印することに成功した。
しかし、それは一時的なもので、闇が暴走しようとした時、再び封印の儀式を行う必要がある。
封印するためには、一人の神につき、一人の選ばれた他の世界の人間の力が必要であった。
それぞれの国からの神と、それに選ばれた人間たちが集まった時、真の力を発揮する。
そうして、神々と人間たちは、協力しあって生きてきたのだ』
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:08/11/03 13:58 :D904i :3PH3.VE6
#84 [あんみつ]
ずっと作り話だと思っていたものが、今、俺の目の前にある。
不思議な感覚。
「俺たちは闇を封印するために、残り五人の人間と、その神を探さなきゃいけない。だから・・・アーク、一緒に来て欲しい」
レジーが俺に向かって手を差し出す。
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:08/11/03 13:59 :D904i :3PH3.VE6
#85 [あんみつ]
初めは逃げ出したかった。
けど、あの時、助けたいと思ったんだ。
レジーを、いや、この世界を。
俺はレジーの手をつかんだ。
レジーは俺の手を引き、その勢いで俺は立ち上がる。
俺が照れくさそうにしていると、レジーがにかっと笑って言った。
「よろしくな、アーク!」
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:08/11/03 14:00 :D904i :3PH3.VE6
#86 [あんみつ]
「よし!じゃ、とりあえず火の国にでも向かいますか!」
リクが言って歩き出す。
リクと、その隣にカルジャ。
二人の後ろに、フィンとウェリアスが続く。
俺とレジーは、どちらかともなく手を離して、一番後ろについて歩き出した。
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:08/11/03 14:01 :D904i :3PH3.VE6
#87 [あんみつ]
怖くないわけじゃない。
けど、なんとかしたい。
なんとかなりそうな気がするんだ。
「・・・なぁ、レジー」
「ん?」
「なんで、俺を選んだんだ?」
気になっていたことを聞いてみた。
レジーは少し考えた後、笑って言う。
「んー・・・なんとなく!」
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:08/11/03 14:02 :D904i :3PH3.VE6
#88 [あんみつ]
あまりに予想通りの答えで、俺は思わず吹き出した。
そんな俺を見て不思議そうな顔をした後、レジーは付け足す。
「アークなら、分かってくれる気がした。直感みたいなもんだよ。俺は、ずっとアークを待ってたんだ」
言った後レジーは、照れくさそうに笑った。
レジーの言葉は、俺の中にすんなりと入ってきて、俺の心を熱くした。
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:08/11/03 14:03 :D904i :3PH3.VE6
#89 [あんみつ]
今となっては、これが運命なような気さえしてくる。
上を見上げると、木々の隙間から青い空が見えた。
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:08/11/03 14:04 :D904i :3PH3.VE6
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