先生の言うとおりB
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#201 [あお☆まる]
「お待たせ。じゃあ行こうか!」
「…はい。」
…………………………………………………
家に着くと
部屋の明かりが
まだ消えずに付いていた
:09/01/30 02:35 :812SH :☆☆☆
#202 [あお☆まる]
アコ…
まだ起きてるのか?
玄関の鍵を閉めて
居間に向かうと
愛子がテーブルに
俯せになった状態で寝ていた
テーブルには
手付かずの料理が
ラップをかけた状態で
キレイに並んでいた
:09/01/30 02:38 :812SH :☆☆☆
#203 [あお☆まる]
「…待ってたのか」
愛子の頭を
起こさない様に
優しく撫でる
そしてそのまま
割れ物を扱う様に
そっと抱き抱えると
寝室に運ぶ
寝室のベットに寝かすと
愛子が寝返りをうつ
:09/01/30 02:41 :812SH :☆☆☆
#204 [あお☆まる]
達也は愛おしむ様に
愛子の頭を撫でる
「ん……つ…や」
起きたか?
顔をそっと覗き込むと
寝言だったのか
笑いながら
口を動かしていた
:09/01/30 02:45 :812SH :☆☆☆
#205 [あお☆まる]
「…クス。何か食べてんのか?幸せそーに…」
寝ている愛子の頬に
キスを一つ落とすと、
ベットに入り
愛子を抱きしめる
「…はぁ。俺も相当、独占欲強いよな…」
:09/01/30 02:47 :812SH :☆☆☆
#206 [あお☆まる]
今日、アコを呼びに
ホールに出た時
アコと遊馬が
はしゃいでたのを見て
嫉妬した
だって…
あの笑顔は
俺にだけに見せる
俺だけの笑顔だと
思ってたから
:09/01/30 02:52 :812SH :☆☆☆
#207 [あお☆まる]
それに…あいつ
遊馬は
アコが好きだ
まぁ、まだ
好きじゃないにしろ
アコを女として見てる
:09/01/30 02:54 :812SH :☆☆☆
#208 [あお☆まる]
俺はアコの婚約者だし
気にしなけりゃいい
俺達の間に
他人が入る隙間なんて
ないんだし
けど…たったこれだけで余裕がなくなるなんて
俺もまだまだだな…
:09/01/30 02:57 :812SH :☆☆☆
#209 [あお☆まる]
……………………………
「う〜ん」
目を開けると
目の前には達也の顔
あれ…?私昨日…
もしかして、
達也が運んでくれたの?
:09/01/30 17:14 :812SH :☆☆☆
#210 [あお☆まる]
すっぽりと
達也の腕の中に
納まったまま
しばらく、
達也の寝顔を見ていた
…幸せ。
昨日の不安が
溶けていく気がした
:09/01/30 17:17 :812SH :☆☆☆
#211 [あお☆まる]
達也の寝顔が
あんまり可愛いから
思わず、キスを落とす
おでこに、頬に、
そして、唇に…
すると、
達也の頬に添えていた
手が掴まれる
:09/02/02 01:04 :812SH :☆☆☆
#212 [あお☆まる]
「そんなに、キスされたら俺我慢出来ないよ?」
妖しく笑う達也
頬が一気に赤く染まる
「おっ、起きてたの?」
「あんなに情熱的なキスされたら…ね?」
:09/02/02 01:07 :812SH :☆☆☆
#213 [た]
あげ><
:09/02/04 23:51 :auSH37 :mGcl1qTU
#214 [ゆう]
更新してください(>_<)ャ
:09/02/10 20:34 :912T :qsbPCPqw
#215 [純麗]
あげ(o>ω<o)
:09/02/11 23:29 :N905i :JpIfd3No
#216 [ちくわ]
待ち遠しい‥
:09/02/12 16:15 :N02A :L2HxpS2M
#217 [しぃ]
メッチャはまりました
ホントに達也さんみたいな男性がいたら惚れちゃいますね
私も愛子ちゃんになりたい
作品頑張って更新してください
待ってますよ
:09/02/12 21:52 :SH904i :5C9kmkX6
#218 [あお☆まる]
……………………………………
>>213 【た 様】
あげありがとうヽ(≧∀≦)ノ
>>214 【ゆう 様】
ちょこっと更新します!良かったら見て下さいね。
>>215 【純麗 様】
あげ、ありがとうございます!(゚∀゚*)
>>216 【ちくわ 様】
お待たせしました!
>>217 【しぃ 様】
楽しんで頂けて光栄です(人μωμ)あんな、変態くんでよければ…差し上げます!笑
…………………………………… :09/02/13 02:10 :812SH :☆☆☆
#219 [あお☆まる]
>>212 「もっもう!起きてるなら、起きてるって言ってよ」
「えー?だってアコからキスしてくるの珍しいから、されてたかったんだよ」
そう言うと、
抱きしめられる
:09/02/13 02:14 :812SH :☆☆☆
#220 [あお☆まる]
「…昨日、遅かったの?」
「うん。メニューの事とか話してたら結構遅くなった」
「そっか…」
その後、
暖かい布団から出て
今日も達也の車で
お店に向かう
:09/02/13 02:17 :812SH :☆☆☆
#221 [あお☆まる]
車に乗った時に
少し覚える違和感
座席の位地が
昨日と違う……
昨日、この車に、
美幸ちゃんを乗せたの?
:09/02/13 02:19 :812SH :☆☆☆
#222 [あお☆まる]
…そ、そうだよね
昨日遅くまで
店にいたんだもん
女の子だし、
送って行くよね。普通
どんなにそう思っても
何故か私のモヤモヤは、
心の中に広がり
今朝、達也の腕の中で
無くなったはずの不安は
より一層大きくなる
:09/02/13 02:23 :812SH :☆☆☆
#223 [あお☆まる]
「アコ?車出すぞ?シートベルトしろ」
「あ…う、うん。」
慌ててシートベルトを
締めると、
達也が頭に手を
ポンと置く
「よく、出来ました。」
:09/02/13 02:26 :812SH :☆☆☆
#224 [あお☆まる]
そして、軽く
触れるだけのキスをして
車を走らせた
私は唇に残された
達也の温もりを確かめながら
窓から見える
流れる景色を見ていた
:09/02/13 02:29 :812SH :☆☆☆
#225 [あお☆まる]
私は達也の奥さんになるんだから…
こんな些細な事で
不安になってちゃ駄目だよね
私は…達也を信じてる
:09/02/13 02:30 :812SH :☆☆☆
#226 [ゆう]
いつでも見ますよ(o^-')b
頑張ってくださいE
:09/02/13 23:04 :912T :e.AaezQs
#227 [あお☆まる]
【 ゆう 様 】
……………………………………
見られ過ぎたら、
穴が開いちゃう(*/∀\*)笑
なんて言いつつ、かなり嬉しいです!ありがとうございます
……………………………………
:09/02/14 00:11 :812SH :☆☆☆
#228 [あお☆まる]
今日も、何時もの様に
ホールの片付けや
装飾などは
私と遊馬くん担当。
美幸ちゃんと達也は
厨房にこもってる
:09/02/14 00:13 :812SH :☆☆☆
#229 [みぃ]
いつも読んでます
更新大変だと思いますががんばってねください
:09/02/14 12:46 :830SH :e/gm8FBg
#230 [あお☆まる]
【 みぃ 様 】
……………………………………
い、癒されるぅ…(Pqε`*)
応援してくれてるのに、
更新遅くてすいません↓
今日は、元気なので、更新
頑張りまぁーすヽ(≧∀≦)ノ
……………………………………
:09/02/15 20:02 :812SH :☆☆☆
#231 [あお☆まる]
ちょっと気になる
…って、
仕事してるだけだって!
さっき信じるって
確認したばっかりなのに
…なんか駄目だなぁ
:09/02/15 20:04 :812SH :☆☆☆
#232 [あお☆まる]
「ぷっ。何それ、百面相?」
遊馬くんが
からかうように
私の顔をのぞき見る
「…へ?」
やだ。私、顔に出てた?
:09/02/15 20:06 :812SH :☆☆☆
#233 [あお☆まる]
「愛子はすぐ顔に出るな!」
「遊馬くんが鋭いんだよ」
そう言うと
遊馬くんの顔が、少し真面目な顔になる
「…愛子の事、よく見てるからね。」
:09/02/15 20:10 :812SH :☆☆☆
#234 [あお☆まる]
それって……
その時
達也の休憩コールが、聞こえた
「…えっと、行こうか?」
「…おう。」
:09/02/15 20:13 :812SH :☆☆☆
#235 [あお☆まる]
今日も、試作品と
紅茶を用意してくれた
今日こそ感想言わなきゃ
そう思ってたけど
さっきの遊馬くんが
気になって
味が分かんなかった
:09/02/15 20:16 :812SH :☆☆☆
#236 [あお☆まる]
「…どう?アコ」
達也の声で現実に戻る
感想…言わなきゃ
「とっても美味しい!」
「…本当?俺は、このショコラケーキ何か足らない気がするんだよな」
あ…間違えた…?
:09/02/15 20:20 :812SH :☆☆☆
#237 [あお☆まる]
少しの間が流れると
綺麗に黙々と
ケーキを食べていた
美幸ちゃんがフォークを置く
「これに、オレンジピールを入れて見たら味が引き締まると思います。」
:09/02/15 20:23 :812SH :☆☆☆
#238 [あお☆まる]
「あぁ、いいかもな。よし!試してみようか!」
「はい。」
美幸ちゃん…
やっぱり凄いな。
美幸ちゃんの方を見ると
少し頬を赤らめていた
……え?
美幸ちゃん…?
:09/02/15 20:25 :812SH :☆☆☆
#239 [あお☆まる]
まさか、ね…
そう思っても
またあの嫌な感情が
心を締め付ける
私って子供だな…
つくづく嫌になる。
:09/02/15 20:28 :812SH :☆☆☆
#240 [あお☆まる]
そんな時、
遊馬くんが口を開く
「えぇ〜俺もすっごい美味いと思ったんだけどなぁ!でも、オレンジピーレだっけ?それも楽しみ♪」
「あはは。遊馬は、現金なやつだなぁー。」
遊馬くんのお陰で
少し心が軽くなった
:09/02/15 20:31 :812SH :☆☆☆
#241 [あお☆まる]
隣に座る
遊馬くんを見ると
小声で
「顔に出てたぞ。」
って言われた。
あ…もしかして
落ち込んでた私に
気を使って、ああ言ってくれたの??
:09/02/15 20:35 :812SH :☆☆☆
#242 [ちくわ]
:09/02/18 22:07 :N02A :oGfFBvT.
#243 [あお☆まる]
【 ちくわ 様 】
……………………………………
毎度、更新遅いのに
上げて頂いて、あり
がとうございます!
更新、頑張りまぁー
す(●`・ω・)ノ
……………………………………
:09/02/20 01:05 :812SH :☆☆☆
#244 [あお☆まる]
なんでそんなに
優しいの?
少し泣きそうになった
私…本当に弱いな
:09/02/20 01:07 :812SH :☆☆☆
#245 [あお☆まる]
それからオープンまで
何事もなく
ただ、ただ忙しい毎日
とうとう
オープンセレモニー
当日を迎えることになった
今日は、
お世話になった人達や
親しい人だけ呼ぶ
:09/02/20 01:09 :812SH :☆☆☆
#246 [あお☆まる]
忙しさのせいか
遊馬くんのお陰か
最近は、嫌な事を
考えなくてすんだ…
けどそれは
ただ逃げてたのかも
:09/02/20 01:15 :812SH :☆☆☆
#247 [あお☆まる]
「やっほぉ!オープンおめでとう!」
「あ、麗子さん!…と?」
麗子さんの隣には
綺麗な恰好をした、
年上のかっこいい凄く紳士そうな男性
「これは、自己紹介が遅れました。私は、昔、達也さんと一緒に働いていた秀人と申します。」
:09/02/20 01:20 :812SH :☆☆☆
#248 [あお☆まる]
「あ!秀じぃ?!」
思わず、そう答えてしまった。
後から、しまった!
と口元を手で隠す
そんな私に、秀じぃは
優しく微笑む
「麗子さまに聞いていたとおり、とても魅力的なお嬢様ですね。秀じぃでかまいませんよ。そちらの呼び名の方が性に合ってます」
:09/02/20 01:25 :812SH :☆☆☆
#249 [あお☆まる]
大人な秀じぃに
思わず頬が赤く染まる
「あ、あの、達也を呼んできますね!」
厨房に行くと
話し込んでる美幸ちゃんと達也の姿
:09/02/20 01:29 :812SH :☆☆☆
#250 [あお☆まる]
達也を見る
美幸ちゃんの顔は
穏やかで見た事もないくらい可愛かった
その顔に確信する
美幸ちゃんは
達也が好きなんだ…
:09/02/20 01:40 :812SH :☆☆☆
#251 [あお☆まる]
「た、達也!」
「ん?どうした?」
「…麗子さんと秀人さんが見えてるけど…」
「お!そうか!」
そう言って
私の所に来てくれた
ほっとする自分が
とっても嫌だった…
:09/02/20 02:25 :812SH :☆☆☆
#252 [あお☆まる]
「あ…美幸ちゃんも、顔出しに来ない?」
「いえ…。私はここに。」
「分かった。じゃあ…お願いね」
私は、達也と二人で
店に戻る
「おっそいわよ!!達也、いつまで待たせる気?」
:09/02/20 02:28 :812SH :☆☆☆
#253 [あお☆まる]
「店長〜この人かなり酔ってて大変だったんすから!どうにかしてください!」
麗子さんの相手を
してくれていた遊馬くん
結構手を焼いたみたい
「遊馬くんありがとう」
こそっとお礼を言うと
いつもの笑顔で答えてくれた
:09/02/20 02:31 :812SH :☆☆☆
#254 [あお☆まる]
「ケーキ屋のオープンセレモニーで泥酔するか?普通。はぁ…。アコ、俺こいつ送ってくよ」
と言って麗子さんの
腕を持って
体を支えようとする
しかしそれを
秀人さんが止める
「…達也さん。私が麗子さまをお送りします。」
:09/02/20 02:35 :812SH :☆☆☆
#255 [あお☆まる]
「秀じい…でも」
「まだセレモニーの途中でしょ?大丈夫ですよ。“私が”麗子さまをお送りします」
にこりと笑う秀じぃ
けどその微笑みは
最初のものとは違う気がする
…あれ?
もしかして秀じいって
麗子さんを…?
:09/02/20 02:38 :812SH :☆☆☆
#256 [あお☆まる]
私のその
淡い期待が当たるのは
もう少し後の事だ
なんだか色々あったけど
セレモニーは
順調に終わっていった
明日は休みで
その次の日にいよいよ
お店のオープンになる。
:09/02/20 02:41 :812SH :☆☆☆
#257 [あお☆まる]
朝起きると
すでに横には達也は
居なかった
休みなのに
もう起きてるの?
ゆっくりと体を起こす
:09/03/03 01:25 :812SH :☆☆☆
#258 [あお☆まる]
居間に向かう
けど、達也はいない
あれ?いない?
あ、もしかして…
私は、達也がいつも
仕事をしたりするのに
使っている部屋に向かう
案の定達也の姿があった
:09/03/03 01:29 :812SH :☆☆☆
#259 [あお☆まる]
達也は何かを
真剣に書いていて
こちらには
気付いていない
なに…してるんだろう
ケーキの試作品でも
考えているのかな?
:09/03/03 01:31 :812SH :☆☆☆
#260 [あお☆まる]
そう思って、
体を動かし様子を
伺っていた私の気配に
達也は気付いて
その書いていた紙を
慌てて隠す
「あ、アコ?!」
:09/03/03 01:33 :812SH :☆☆☆
#261 [あお☆まる]
「何書いてたの?ケーキの試作とか考えてたなら、私見たい!」
その問いに、
言葉を濁す達也
「…アコは見なくていいから。気にしないで」
そう言って
その紙を見えない様に折ると、オレンジ色のクリアファイルに入れる
:09/03/03 01:37 :812SH :☆☆☆
#262 [あお☆まる]
「俺、ちょっと出てくる」
「え?何処に?」
「すぐ帰るから」
そう言って
達也は、行き先を告げず
何処かに出て行ってしまった
:09/03/04 17:17 :812SH :☆☆☆
#263 [あお☆まる]
達也はその後
確かに早く帰って来たけど
その行動は私の心に
小さな、
不安の種を植た
そんな小さな不安を
抱えたまま
いよいよ、お店の
オープンを迎える
:09/03/04 17:21 :812SH :☆☆☆
#264 [あお☆まる]
オープンは
中々のお客さんの入りで
設定していた
売り上げ目標も上げる事が出来た
「沢山お客さん来て良かったな!」
いつもの
無邪気な笑顔の遊馬くん
:09/03/06 01:08 :812SH :☆☆☆
#265 [あお☆まる]
遊馬くんの無邪気な笑顔に癒される
「そうだね。これからもっと増えればイイね」
自然と笑顔が出る
心の中が少し
温かくなっていくのを
感じた
:09/03/06 01:11 :812SH :☆☆☆
#266 [あお☆まる]
店の片付けや
レジ締めも終わり
達也を呼びに厨房に入る
すると、達也と美幸ちゃんが何か話していた
「達也…?」
:09/03/06 01:13 :812SH :☆☆☆
#267 [あお☆まる]
二人は
私の存在に気付くと
さっきまで話していた
会話をピタリとやめる…
私に聞かれたら
ダメな話しなの…?
「あの、仕事終わったんだけど…。」
:09/03/06 01:15 :812SH :☆☆☆
#268 [あお☆まる]
「そう。じゃあ、二人上がってイイよ。」
「…私、達也が終わるの待ってていい?」
そう言うと
困った様子でこちらを見る達也
「…ちょっと、美幸とケーキの事で詰めた話ししたいし、遅くなるから。先帰ってて」
:09/03/06 01:18 :812SH :☆☆☆
#269 [あお☆まる]
「…分かった」
私、上手く笑えてる?
胸がざわめく
だって…
美幸ちゃんの呼びかたが
【深沢】から、
【美幸】に変わってた
:09/03/06 01:20 :812SH :☆☆☆
#270 [あお☆まる]
ただそれだけ
けど、私には
大きな変化だよ…
「愛子?どうした?」
遊馬くんが私の顔を
覗き込む
:09/03/06 01:22 :812SH :☆☆☆
#271 [あお☆まる]
「…な、なんでも。帰ろうっか!」
「…二人はまた残るの?」
「う、うん」
遊馬くんは、ふぅーん
て言うと厨房の方を見る
「まぁイイや。帰ろうか」
:09/03/06 01:25 :812SH :☆☆☆
#272 [あお☆まる]
暗い夜道を
遊馬くんと並んで帰る
「愛子、」
「ん?なに?」
振り返ると
真剣な顔の遊馬くん
「店長と上手く行ってないの?」
:09/03/06 01:32 :812SH :☆☆☆
#273 [あお☆まる]
「…なっなんで…。
前も言ってたけど、私たち結婚するし、上手くいってなくなんてないっ」
思わず声がでかくなる
「…俺にはそうは見えない。俺は、愛子が幸せになるならイイって思ってた……けど………」
そう言うと、遊馬くんに
腕を掴まられる
:09/03/06 01:37 :812SH :☆☆☆
#274 [あお☆まる]
またあの目だ
前もこの目に捕らえられて動けなくなった
真剣な切ない瞳に
捕らえられそうになる
掴まれた腕
その手の力が強くなった時
聞き慣れた声が響く
:09/03/06 01:41 :812SH :☆☆☆
#275 [あお☆まる]
「愛子ちゃーん!」
その声に反応した様に
遊馬くんがパッと
手を離す
「れ、麗子さん。」
「あら?こないだの…」
「遊馬です。…じゃあ、用が有るみたいだし俺は先に帰るね。またね、愛子」
:09/03/06 01:47 :812SH :☆☆☆
#276 [あお☆まる]
「あ、うん。また明日ね」
そう言って
遊馬くんの背中を見送る
「…あのこ…」
「え?」
「ううん。少し…話せる?ちょっと気になる事があって」
:09/03/06 01:52 :812SH :☆☆☆
#277 [あお☆まる]
「…話し?」
「達也と、美幸って子だったけ?
その事でちょっとね…。まぁ、まずファミレスでも入ろう!ね!」
「…は、はい」
達也と
美幸ちゃんの話し?
麗子さんの顔から
あんまりよくない話しな気がする
:09/03/06 01:58 :812SH :☆☆☆
#278 [あお☆まる]
麗子さんに促され
近くのファミレスに入る
飲み物を注文して
届くまで少しの沈黙…
「お待たせしました〜」
注文した飲み物に
口をつける
:09/03/09 00:33 :812SH :☆☆☆
#279 [あお☆まる]
麗子さんを見ると
難しい顔をしている
「あの…話しって?」
こちらを見る麗子さんの
眼差しが真剣すぎて
胸が張り裂けそうになる
:09/03/09 00:35 :812SH :☆☆☆
#280 [あお☆まる]
「セレモニーの次の日って、店休みだったでしょ?」
「…昨日の事ですか?」
「そう。私、見たのよ」
その言葉に
胸が締め付けられる
…まさか
:09/03/09 00:37 :812SH :☆☆☆
#281 [あお☆まる]
「達也と、美幸ってこが一緒に歩いてるの」
嘘でしょ…?
確かにあの日、
達也は出掛けたけど
美幸ちゃんに会う為に?
「まぁ、もしかしてさ?仕事の事で会ってたのかもしれないけど…」
:09/03/09 00:40 :812SH :☆☆☆
#282 [あお☆まる]
麗子さんは
また、顔をしかめる
「…けどね、あのこ達也の事好きよ。目が恋してる目してたもの。だから、用心しなさい。」
麗子さんの言葉が
中々頭に入ってこない
達也は何の為に
美幸ちゃんに会ってたの?
:09/03/09 00:44 :812SH :☆☆☆
#283 [あお☆まる]
少しして
ファミレスを出る。
麗子さんは、近くに車を止めてるらしく
車で家まで送ってくれた
「…送ってくれて、ありがとうございました。」
:09/03/09 00:47 :812SH :☆☆☆
#284 [あお☆まる]
「いいのよ!可愛い愛子ちゃんの為だもの♪」
「…麗子さんったら。」
麗子さんの
おちゃめさに心が少し和む
「それじゃあ。」
車から降りようと
体をひるがえす。
:09/03/09 00:50 :812SH :☆☆☆
#285 [あお☆まる]
「…愛子ちゃん」
「?はい。」
「あの、遊馬って子…」
振り向くと
麗子さんはまた
神妙な面持ちだった
「遊馬くんがどう…?」
:09/03/09 00:52 :812SH :☆☆☆
#286 [あお☆まる]
「あの子、愛子ちゃんのこと…」
「え?」
「いや、なんでもない!あは☆気にしないでぇ〜!じゃあ、またね!」
さっきとは違って
明るいいつもの麗子さん
そのまま車は走って行った。
意味深な言葉を残して
:09/03/09 00:56 :812SH :☆☆☆
#287 [あお☆まる]
色々な言葉が
頭をぐるぐる回る
私は、無意識の様に
体をただ家に向かわせた
家に着くと
達也はまだ帰ってなく
頭の中の言葉が
私の不安を大きくさせる
:09/03/13 04:07 :812SH :☆☆☆
#288 [あお☆まる]
“私、見ちゃったのよ
達也と美幸って子が
一緒に歩いてるところ”
:09/03/13 04:09 :812SH :☆☆☆
#289 [あお☆まる]
呪文の様に
繰り返えされる
それは、私の心を
締め付ける
電気をつけることなく
暗闇の中
真意を模索していた
:09/03/13 04:11 :812SH :☆☆☆
#290 [あお☆まる]
きっと、
麗子さんの言ってた事は
本当だろう……
あの日、達也は
美幸ちゃんに合いに
家を出たんだ
なんの為に…?
仕事?
でも…仕事なら
私に言ってもいいのに
:09/03/13 04:15 :812SH :☆☆☆
#291 [あお☆まる]
胃がつねられているみたいにギュと痛み
喉の奥に何かがつっかえているみたいに
息苦しい
また、まただ
こんな気持ちに
なりたくないのに…
:09/03/13 04:18 :812SH :☆☆☆
#292 [あお☆まる]
その嫌な感覚から
逃れたくて
どんなに
思考を変えようとしても
一度芽生えてしまった
疑惑から逃げる事は出来なかった
:09/03/13 04:21 :812SH :☆☆☆
#293 [あお☆まる]
ソファーに
体育座りの状態で座る
足を、腕で抱き抱え
顔を足に埋める
何時間
そうしていたのだろう
目の前が明るくなった
:09/03/13 04:23 :812SH :☆☆☆
#294 [あお☆まる]
「…アコ…?」
びくっと肩をならした後
顔をあげる。と、
達也が愛子の顔をのぞき見る様に
腰を屈めていた
「…達也…」
「どうした?電気も付けないで…」
:09/03/13 04:26 :812SH :☆☆☆
#295 [あお☆まる]
「あ、ごめん。私ご飯の準備してなくて…今すぐ支度するから」
立ち上がる
愛子の腕を達也が掴む
「いいよ。アコ疲れてるんだろ?何か頼もう。」
:09/03/13 04:28 :812SH :☆☆☆
#296 [あお☆まる]
その日は
店屋物を頼んで
二人で食べた
結局、
美幸ちゃんの事は
聞けずに、時間だけが
過ぎていった
その間、
達也は毎日の様に
美幸ちゃんと残業してから帰ってくる
:09/03/13 04:48 :812SH :☆☆☆
#297 [あお☆まる]
達也の車に乗ると
毎回、毎回
座席が移動していて
美幸ちゃんが
乗っている形跡が
残っていて
その事実は
私を一層不安にさせた
:09/03/13 04:51 :812SH :☆☆☆
#298 [あお☆まる]
今日のピークは
終わっていて
店の中はお客様が居ない
ホールには
私と遊馬くん二人だけ
「愛子?最近なんか目の下にクマできてない?」
「え…?」
:09/03/13 04:55 :812SH :☆☆☆
#299 [あお☆まる]
「元気もないし…もしかして、マリッジブルーってやつか?!」
「……」
冗談めかしに
遊馬くんが言うけど
今の私には
笑えない冗談だった
「何があった?」
:09/03/13 04:57 :812SH :☆☆☆
#300 [あお☆まる]
遊馬くんの
真剣な瞳に捕らえられる
嘘がつけなくて
黙って俯く
そんな私の頭に
遊馬くんの手が触れる
なにも聞かずに
頭を撫でてくれている
そんな気遣いが
暖かくて
泣いちゃいそうだよ
:09/03/14 01:43 :812SH :☆☆☆
#301 [あお☆まる]
「…なんでもないの。ゴメンね!」
「そう…。ならイイ」
そう微笑む
遊馬くんの顔は
大人っぽかった…
きっと、嘘に気付いてる
けど無理に聞いてこない
そんな遊馬くんの
優しさが心地いい。
:09/03/14 01:46 :812SH :☆☆☆
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