先生の言うとおりB
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#201 [あお☆まる]
 
「お待たせ。じゃあ行こうか!」


「…はい。」



…………………………………………………



家に着くと
部屋の明かりが
まだ消えずに付いていた
 

⏰:09/01/30 02:35 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#202 [あお☆まる]
 
アコ…
まだ起きてるのか?


玄関の鍵を閉めて
居間に向かうと

愛子がテーブルに
俯せになった状態で寝ていた



テーブルには
手付かずの料理が
ラップをかけた状態で
キレイに並んでいた
 

⏰:09/01/30 02:38 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#203 [あお☆まる]
 
「…待ってたのか」


愛子の頭を
起こさない様に
優しく撫でる


そしてそのまま
割れ物を扱う様に
そっと抱き抱えると
寝室に運ぶ



寝室のベットに寝かすと
愛子が寝返りをうつ
 

⏰:09/01/30 02:41 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#204 [あお☆まる]
 
達也は愛おしむ様に
愛子の頭を撫でる


「ん……つ…や」



起きたか?


顔をそっと覗き込むと
寝言だったのか
笑いながら
口を動かしていた
 

⏰:09/01/30 02:45 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#205 [あお☆まる]
 
「…クス。何か食べてんのか?幸せそーに…」



寝ている愛子の頬に
キスを一つ落とすと、
ベットに入り

愛子を抱きしめる



「…はぁ。俺も相当、独占欲強いよな…」
 

⏰:09/01/30 02:47 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#206 [あお☆まる]
 
今日、アコを呼びに

ホールに出た時


アコと遊馬が
はしゃいでたのを見て
嫉妬した



だって…



あの笑顔は
俺にだけに見せる

俺だけの笑顔だと
思ってたから
 

⏰:09/01/30 02:52 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#207 [あお☆まる]
 
それに…あいつ


遊馬は
アコが好きだ



まぁ、まだ
好きじゃないにしろ
アコを女として見てる
 

⏰:09/01/30 02:54 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#208 [あお☆まる]
 
俺はアコの婚約者だし


気にしなけりゃいい



俺達の間に
他人が入る隙間なんて
ないんだし



けど…たったこれだけで余裕がなくなるなんて
俺もまだまだだな…
 

⏰:09/01/30 02:57 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#209 [あお☆まる]
 
……………………………


「う〜ん」



目を開けると
目の前には達也の顔


あれ…?私昨日…

もしかして、
達也が運んでくれたの?
 

⏰:09/01/30 17:14 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#210 [あお☆まる]
 
すっぽりと

達也の腕の中に
納まったまま

しばらく、
達也の寝顔を見ていた



…幸せ。

昨日の不安が
溶けていく気がした
 

⏰:09/01/30 17:17 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#211 [あお☆まる]
 
達也の寝顔が
あんまり可愛いから
思わず、キスを落とす


おでこに、頬に、


そして、唇に…



すると、
達也の頬に添えていた
手が掴まれる
 

⏰:09/02/02 01:04 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#212 [あお☆まる]
 
「そんなに、キスされたら俺我慢出来ないよ?」



妖しく笑う達也

頬が一気に赤く染まる



「おっ、起きてたの?」


「あんなに情熱的なキスされたら…ね?」
 

⏰:09/02/02 01:07 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#213 [た]
あげ><

⏰:09/02/04 23:51 📱:auSH37 🆔:mGcl1qTU


#214 [ゆう]
更新してください(>_<)ャ

⏰:09/02/10 20:34 📱:912T 🆔:qsbPCPqw


#215 [純麗]
あげ(o>ω<o)

⏰:09/02/11 23:29 📱:N905i 🆔:JpIfd3No


#216 [ちくわ]
待ち遠しい‥

⏰:09/02/12 16:15 📱:N02A 🆔:L2HxpS2M


#217 [しぃ]
メッチャはまりました
ホントに達也さんみたいな男性がいたら惚れちゃいますね私も愛子ちゃんになりたい


作品頑張って更新してください

待ってますよ

⏰:09/02/12 21:52 📱:SH904i 🆔:5C9kmkX6


#218 [あお☆まる]
 
……………………………………
>>213 【た 様】
あげありがとうヽ(≧∀≦)ノ

>>214 【ゆう 様】
ちょこっと更新します!良かったら見て下さいね。

>>215 【純麗 様】
あげ、ありがとうございます!(゚∀゚*)
>>216 【ちくわ 様】
お待たせしました!

>>217 【しぃ 様】
楽しんで頂けて光栄です(人μωμ)あんな、変態くんでよければ…差し上げます!笑

……………………………………

⏰:09/02/13 02:10 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#219 [あお☆まる]
 
>>212



「もっもう!起きてるなら、起きてるって言ってよ」


「えー?だってアコからキスしてくるの珍しいから、されてたかったんだよ」



そう言うと、
抱きしめられる
 

⏰:09/02/13 02:14 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#220 [あお☆まる]
 
「…昨日、遅かったの?」


「うん。メニューの事とか話してたら結構遅くなった」


「そっか…」




その後、
暖かい布団から出て

今日も達也の車で
お店に向かう
 

⏰:09/02/13 02:17 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#221 [あお☆まる]
 
車に乗った時に

少し覚える違和感




座席の位地が
昨日と違う……


昨日、この車に、
美幸ちゃんを乗せたの?
 

⏰:09/02/13 02:19 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#222 [あお☆まる]
 
…そ、そうだよね


昨日遅くまで
店にいたんだもん

女の子だし、
送って行くよね。普通



どんなにそう思っても

何故か私のモヤモヤは、
心の中に広がり


今朝、達也の腕の中で
無くなったはずの不安は
より一層大きくなる
 

⏰:09/02/13 02:23 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#223 [あお☆まる]
 
「アコ?車出すぞ?シートベルトしろ」


「あ…う、うん。」



慌ててシートベルトを
締めると、

達也が頭に手を
ポンと置く



「よく、出来ました。」
 

⏰:09/02/13 02:26 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#224 [あお☆まる]
 
そして、軽く
触れるだけのキスをして
車を走らせた



私は唇に残された

達也の温もりを確かめながら


窓から見える
流れる景色を見ていた
 

⏰:09/02/13 02:29 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#225 [あお☆まる]
 

私は達也の奥さんになるんだから…


こんな些細な事で
不安になってちゃ駄目だよね



私は…達也を信じてる
 

⏰:09/02/13 02:30 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#226 [ゆう]
いつでも見ますよ(o^-')b

頑張ってくださいE

⏰:09/02/13 23:04 📱:912T 🆔:e.AaezQs


#227 [あお☆まる]
 
【 ゆう 様 】
……………………………………


見られ過ぎたら、
穴が開いちゃう(*/∀\*)笑

なんて言いつつ、かなり嬉しいです!ありがとうございます

……………………………………

 

⏰:09/02/14 00:11 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#228 [あお☆まる]
 
今日も、何時もの様に


ホールの片付けや
装飾などは

私と遊馬くん担当。


美幸ちゃんと達也は
厨房にこもってる
 

⏰:09/02/14 00:13 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#229 [みぃ]
いつも読んでます
更新大変だと思いますががんばってねください

⏰:09/02/14 12:46 📱:830SH 🆔:e/gm8FBg


#230 [あお☆まる]
 
【 みぃ 様 】
……………………………………


い、癒されるぅ…(Pqε`*)
応援してくれてるのに、
更新遅くてすいません↓

今日は、元気なので、更新
頑張りまぁーすヽ(≧∀≦)ノ

……………………………………

 

⏰:09/02/15 20:02 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#231 [あお☆まる]
 
ちょっと気になる


…って、
仕事してるだけだって!



さっき信じるって
確認したばっかりなのに
…なんか駄目だなぁ
 

⏰:09/02/15 20:04 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#232 [あお☆まる]
 
「ぷっ。何それ、百面相?」


遊馬くんが
からかうように
私の顔をのぞき見る


「…へ?」



やだ。私、顔に出てた?
 

⏰:09/02/15 20:06 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#233 [あお☆まる]
 
「愛子はすぐ顔に出るな!」


「遊馬くんが鋭いんだよ」



そう言うと
遊馬くんの顔が、少し真面目な顔になる



「…愛子の事、よく見てるからね。」
 

⏰:09/02/15 20:10 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#234 [あお☆まる]
 
それって……



その時
達也の休憩コールが、聞こえた



「…えっと、行こうか?」


「…おう。」
 

⏰:09/02/15 20:13 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#235 [あお☆まる]
 
今日も、試作品と
紅茶を用意してくれた



今日こそ感想言わなきゃ
そう思ってたけど


さっきの遊馬くんが
気になって
味が分かんなかった
 

⏰:09/02/15 20:16 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#236 [あお☆まる]
 
「…どう?アコ」


達也の声で現実に戻る

感想…言わなきゃ



「とっても美味しい!」


「…本当?俺は、このショコラケーキ何か足らない気がするんだよな」



あ…間違えた…?
 

⏰:09/02/15 20:20 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#237 [あお☆まる]
 
少しの間が流れると

綺麗に黙々と
ケーキを食べていた
美幸ちゃんがフォークを置く



「これに、オレンジピールを入れて見たら味が引き締まると思います。」
 

⏰:09/02/15 20:23 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#238 [あお☆まる]
 
「あぁ、いいかもな。よし!試してみようか!」


「はい。」


美幸ちゃん…
やっぱり凄いな。

美幸ちゃんの方を見ると
少し頬を赤らめていた



……え?
美幸ちゃん…?
 

⏰:09/02/15 20:25 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#239 [あお☆まる]
 
まさか、ね…



そう思っても


またあの嫌な感情が
心を締め付ける



私って子供だな…
つくづく嫌になる。
 

⏰:09/02/15 20:28 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#240 [あお☆まる]
 
そんな時、
遊馬くんが口を開く



「えぇ〜俺もすっごい美味いと思ったんだけどなぁ!でも、オレンジピーレだっけ?それも楽しみ♪」


「あはは。遊馬は、現金なやつだなぁー。」



遊馬くんのお陰で
少し心が軽くなった
 

⏰:09/02/15 20:31 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#241 [あお☆まる]
 
隣に座る
遊馬くんを見ると

小声で



「顔に出てたぞ。」



って言われた。


あ…もしかして

落ち込んでた私に
気を使って、ああ言ってくれたの??
 

⏰:09/02/15 20:35 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#242 [ちくわ]
あげぇ
気になる

⏰:09/02/18 22:07 📱:N02A 🆔:oGfFBvT.


#243 [あお☆まる]
 
【 ちくわ 様 】
……………………………………


毎度、更新遅いのに
上げて頂いて、あり
がとうございます!

更新、頑張りまぁー
す(●`・ω・)ノ

……………………………………

 

⏰:09/02/20 01:05 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#244 [あお☆まる]
 
なんでそんなに
優しいの?


少し泣きそうになった



私…本当に弱いな
 

⏰:09/02/20 01:07 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#245 [あお☆まる]
 
それからオープンまで

何事もなく
ただ、ただ忙しい毎日



とうとう
オープンセレモニー
当日を迎えることになった


今日は、
お世話になった人達や
親しい人だけ呼ぶ
 

⏰:09/02/20 01:09 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#246 [あお☆まる]
 
忙しさのせいか

遊馬くんのお陰か


最近は、嫌な事を
考えなくてすんだ…



けどそれは
ただ逃げてたのかも
 

⏰:09/02/20 01:15 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#247 [あお☆まる]
 
「やっほぉ!オープンおめでとう!」


「あ、麗子さん!…と?」



麗子さんの隣には
綺麗な恰好をした、

年上のかっこいい凄く紳士そうな男性



「これは、自己紹介が遅れました。私は、昔、達也さんと一緒に働いていた秀人と申します。」
 

⏰:09/02/20 01:20 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#248 [あお☆まる]
 
「あ!秀じぃ?!」


思わず、そう答えてしまった。

後から、しまった!
と口元を手で隠す


そんな私に、秀じぃは
優しく微笑む


「麗子さまに聞いていたとおり、とても魅力的なお嬢様ですね。秀じぃでかまいませんよ。そちらの呼び名の方が性に合ってます」
 

⏰:09/02/20 01:25 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#249 [あお☆まる]
 
大人な秀じぃに
思わず頬が赤く染まる


「あ、あの、達也を呼んできますね!」



厨房に行くと
話し込んでる美幸ちゃんと達也の姿
 

⏰:09/02/20 01:29 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#250 [あお☆まる]
 
達也を見る
美幸ちゃんの顔は

穏やかで見た事もないくらい可愛かった



その顔に確信する



美幸ちゃんは
達也が好きなんだ…
 

⏰:09/02/20 01:40 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#251 [あお☆まる]
 
「た、達也!」


「ん?どうした?」


「…麗子さんと秀人さんが見えてるけど…」


「お!そうか!」



そう言って
私の所に来てくれた

ほっとする自分が
とっても嫌だった…
 

⏰:09/02/20 02:25 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#252 [あお☆まる]
 
「あ…美幸ちゃんも、顔出しに来ない?」


「いえ…。私はここに。」


「分かった。じゃあ…お願いね」



私は、達也と二人で
店に戻る



「おっそいわよ!!達也、いつまで待たせる気?」
 

⏰:09/02/20 02:28 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#253 [あお☆まる]
 
「店長〜この人かなり酔ってて大変だったんすから!どうにかしてください!」


麗子さんの相手を
してくれていた遊馬くん

結構手を焼いたみたい


「遊馬くんありがとう」



こそっとお礼を言うと
いつもの笑顔で答えてくれた
 

⏰:09/02/20 02:31 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#254 [あお☆まる]
 
「ケーキ屋のオープンセレモニーで泥酔するか?普通。はぁ…。アコ、俺こいつ送ってくよ」


と言って麗子さんの
腕を持って
体を支えようとする


しかしそれを
秀人さんが止める



「…達也さん。私が麗子さまをお送りします。」
 

⏰:09/02/20 02:35 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#255 [あお☆まる]
 
「秀じい…でも」


「まだセレモニーの途中でしょ?大丈夫ですよ。“私が”麗子さまをお送りします」


にこりと笑う秀じぃ
けどその微笑みは
最初のものとは違う気がする

…あれ?
もしかして秀じいって
麗子さんを…?
 

⏰:09/02/20 02:38 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#256 [あお☆まる]
 
私のその
淡い期待が当たるのは

もう少し後の事だ



なんだか色々あったけど

セレモニーは
順調に終わっていった


明日は休みで
その次の日にいよいよ
お店のオープンになる。
 

⏰:09/02/20 02:41 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#257 [あお☆まる]
 
朝起きると
すでに横には達也は
居なかった



休みなのに
もう起きてるの?



ゆっくりと体を起こす
 

⏰:09/03/03 01:25 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#258 [あお☆まる]
 
居間に向かう
けど、達也はいない



あれ?いない?
あ、もしかして…



私は、達也がいつも
仕事をしたりするのに
使っている部屋に向かう

案の定達也の姿があった
 

⏰:09/03/03 01:29 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#259 [あお☆まる]
 
達也は何かを
真剣に書いていて

こちらには
気付いていない



なに…してるんだろう

ケーキの試作品でも
考えているのかな?
 

⏰:09/03/03 01:31 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#260 [あお☆まる]
 
そう思って、
体を動かし様子を
伺っていた私の気配に

達也は気付いて
その書いていた紙を
慌てて隠す



「あ、アコ?!」
 

⏰:09/03/03 01:33 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#261 [あお☆まる]
 
「何書いてたの?ケーキの試作とか考えてたなら、私見たい!」



その問いに、
言葉を濁す達也



「…アコは見なくていいから。気にしないで」



そう言って
その紙を見えない様に折ると、オレンジ色のクリアファイルに入れる
 

⏰:09/03/03 01:37 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#262 [あお☆まる]
 
「俺、ちょっと出てくる」


「え?何処に?」


「すぐ帰るから」



そう言って
達也は、行き先を告げず
何処かに出て行ってしまった
 

⏰:09/03/04 17:17 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#263 [あお☆まる]
 
達也はその後
確かに早く帰って来たけど


その行動は私の心に
小さな、
不安の種を植た



そんな小さな不安を
抱えたまま
いよいよ、お店の
オープンを迎える
 

⏰:09/03/04 17:21 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#264 [あお☆まる]
 
オープンは
中々のお客さんの入りで

設定していた
売り上げ目標も上げる事が出来た



「沢山お客さん来て良かったな!」


いつもの
無邪気な笑顔の遊馬くん
 

⏰:09/03/06 01:08 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#265 [あお☆まる]
 
遊馬くんの無邪気な笑顔に癒される


「そうだね。これからもっと増えればイイね」



自然と笑顔が出る



心の中が少し
温かくなっていくのを
感じた
 

⏰:09/03/06 01:11 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#266 [あお☆まる]
 
店の片付けや
レジ締めも終わり

達也を呼びに厨房に入る



すると、達也と美幸ちゃんが何か話していた



「達也…?」
 

⏰:09/03/06 01:13 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#267 [あお☆まる]
 
二人は
私の存在に気付くと


さっきまで話していた
会話をピタリとやめる…



私に聞かれたら
ダメな話しなの…?



「あの、仕事終わったんだけど…。」
 

⏰:09/03/06 01:15 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#268 [あお☆まる]
 
「そう。じゃあ、二人上がってイイよ。」


「…私、達也が終わるの待ってていい?」



そう言うと
困った様子でこちらを見る達也



「…ちょっと、美幸とケーキの事で詰めた話ししたいし、遅くなるから。先帰ってて」
 

⏰:09/03/06 01:18 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#269 [あお☆まる]
 
「…分かった」



私、上手く笑えてる?


胸がざわめく

だって…


美幸ちゃんの呼びかたが

【深沢】から、
【美幸】に変わってた

 

⏰:09/03/06 01:20 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#270 [あお☆まる]
 
ただそれだけ


けど、私には
大きな変化だよ…



「愛子?どうした?」



遊馬くんが私の顔を
覗き込む
 

⏰:09/03/06 01:22 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#271 [あお☆まる]
 
「…な、なんでも。帰ろうっか!」


「…二人はまた残るの?」


「う、うん」



遊馬くんは、ふぅーん
て言うと厨房の方を見る


「まぁイイや。帰ろうか」
 

⏰:09/03/06 01:25 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#272 [あお☆まる]
 
暗い夜道を
遊馬くんと並んで帰る



「愛子、」


「ん?なに?」



振り返ると
真剣な顔の遊馬くん



「店長と上手く行ってないの?」
 

⏰:09/03/06 01:32 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#273 [あお☆まる]
 
「…なっなんで…。
前も言ってたけど、私たち結婚するし、上手くいってなくなんてないっ」



思わず声がでかくなる



「…俺にはそうは見えない。俺は、愛子が幸せになるならイイって思ってた……けど………」



そう言うと、遊馬くんに
腕を掴まられる
 

⏰:09/03/06 01:37 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#274 [あお☆まる]
 
またあの目だ

前もこの目に捕らえられて動けなくなった



真剣な切ない瞳に

捕らえられそうになる



掴まれた腕
その手の力が強くなった時

聞き慣れた声が響く
 

⏰:09/03/06 01:41 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#275 [あお☆まる]
 
「愛子ちゃーん!」



その声に反応した様に
遊馬くんがパッと
手を離す



「れ、麗子さん。」


「あら?こないだの…」


「遊馬です。…じゃあ、用が有るみたいだし俺は先に帰るね。またね、愛子」
 

⏰:09/03/06 01:47 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#276 [あお☆まる]
 
「あ、うん。また明日ね」



そう言って
遊馬くんの背中を見送る


「…あのこ…」


「え?」


「ううん。少し…話せる?ちょっと気になる事があって」
 

⏰:09/03/06 01:52 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#277 [あお☆まる]
 
「…話し?」


「達也と、美幸って子だったけ?
その事でちょっとね…。まぁ、まずファミレスでも入ろう!ね!」


「…は、はい」



達也と
美幸ちゃんの話し?



麗子さんの顔から
あんまりよくない話しな気がする
 

⏰:09/03/06 01:58 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#278 [あお☆まる]
 
麗子さんに促され
近くのファミレスに入る

飲み物を注文して
届くまで少しの沈黙…



「お待たせしました〜」



注文した飲み物に
口をつける
 

⏰:09/03/09 00:33 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#279 [あお☆まる]
 
麗子さんを見ると
難しい顔をしている



「あの…話しって?」



こちらを見る麗子さんの
眼差しが真剣すぎて

胸が張り裂けそうになる
 

⏰:09/03/09 00:35 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#280 [あお☆まる]
 
「セレモニーの次の日って、店休みだったでしょ?」


「…昨日の事ですか?」


「そう。私、見たのよ」



その言葉に
胸が締め付けられる

…まさか
 

⏰:09/03/09 00:37 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#281 [あお☆まる]
 
「達也と、美幸ってこが一緒に歩いてるの」



嘘でしょ…?
確かにあの日、
達也は出掛けたけど

美幸ちゃんに会う為に?



「まぁ、もしかしてさ?仕事の事で会ってたのかもしれないけど…」
 

⏰:09/03/09 00:40 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#282 [あお☆まる]
 
麗子さんは
また、顔をしかめる



「…けどね、あのこ達也の事好きよ。目が恋してる目してたもの。だから、用心しなさい。」



麗子さんの言葉が
中々頭に入ってこない

達也は何の為に
美幸ちゃんに会ってたの?
 

⏰:09/03/09 00:44 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#283 [あお☆まる]
 
少しして
ファミレスを出る。


麗子さんは、近くに車を止めてるらしく

車で家まで送ってくれた



「…送ってくれて、ありがとうございました。」
 

⏰:09/03/09 00:47 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#284 [あお☆まる]
 
「いいのよ!可愛い愛子ちゃんの為だもの♪」


「…麗子さんったら。」



麗子さんの
おちゃめさに心が少し和む



「それじゃあ。」



車から降りようと
体をひるがえす。
 

⏰:09/03/09 00:50 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#285 [あお☆まる]
 
「…愛子ちゃん」


「?はい。」


「あの、遊馬って子…」



振り向くと
麗子さんはまた
神妙な面持ちだった



「遊馬くんがどう…?」
 

⏰:09/03/09 00:52 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#286 [あお☆まる]
 
「あの子、愛子ちゃんのこと…」


「え?」


「いや、なんでもない!あは☆気にしないでぇ〜!じゃあ、またね!」



さっきとは違って
明るいいつもの麗子さん


そのまま車は走って行った。
意味深な言葉を残して
 

⏰:09/03/09 00:56 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#287 [あお☆まる]
 
色々な言葉が
頭をぐるぐる回る

私は、無意識の様に
体をただ家に向かわせた



家に着くと
達也はまだ帰ってなく
頭の中の言葉が
私の不安を大きくさせる
 

⏰:09/03/13 04:07 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#288 [あお☆まる]
 



“私、見ちゃったのよ
 達也と美幸って子が
一緒に歩いてるところ”



 

⏰:09/03/13 04:09 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#289 [あお☆まる]
 
呪文の様に
繰り返えされる
それは、私の心を

締め付ける



電気をつけることなく

暗闇の中


真意を模索していた
 

⏰:09/03/13 04:11 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#290 [あお☆まる]
 
きっと、
麗子さんの言ってた事は
本当だろう……


あの日、達也は
美幸ちゃんに合いに
家を出たんだ



なんの為に…?
仕事?



でも…仕事なら
私に言ってもいいのに
 

⏰:09/03/13 04:15 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#291 [あお☆まる]
 
胃がつねられているみたいにギュと痛み

喉の奥に何かがつっかえているみたいに
息苦しい



また、まただ



こんな気持ちに
なりたくないのに…
 

⏰:09/03/13 04:18 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#292 [あお☆まる]
 
その嫌な感覚から
逃れたくて


どんなに

思考を変えようとしても



一度芽生えてしまった
疑惑から逃げる事は出来なかった
 

⏰:09/03/13 04:21 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#293 [あお☆まる]
 
ソファーに
体育座りの状態で座る


足を、腕で抱き抱え
顔を足に埋める



何時間
そうしていたのだろう



目の前が明るくなった
 

⏰:09/03/13 04:23 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#294 [あお☆まる]
 
「…アコ…?」



びくっと肩をならした後

顔をあげる。と、

達也が愛子の顔をのぞき見る様に
腰を屈めていた



「…達也…」


「どうした?電気も付けないで…」
 

⏰:09/03/13 04:26 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#295 [あお☆まる]
 
「あ、ごめん。私ご飯の準備してなくて…今すぐ支度するから」



立ち上がる
愛子の腕を達也が掴む



「いいよ。アコ疲れてるんだろ?何か頼もう。」
 

⏰:09/03/13 04:28 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#296 [あお☆まる]
 
その日は
店屋物を頼んで
二人で食べた



結局、
美幸ちゃんの事は
聞けずに、時間だけが
過ぎていった


その間、
達也は毎日の様に
美幸ちゃんと残業してから帰ってくる
 

⏰:09/03/13 04:48 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#297 [あお☆まる]
 
達也の車に乗ると


毎回、毎回

座席が移動していて


美幸ちゃんが
乗っている形跡が
残っていて

その事実は
私を一層不安にさせた
 

⏰:09/03/13 04:51 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#298 [あお☆まる]
 
今日のピークは
終わっていて

店の中はお客様が居ない


ホールには
私と遊馬くん二人だけ



「愛子?最近なんか目の下にクマできてない?」


「え…?」
 

⏰:09/03/13 04:55 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#299 [あお☆まる]
 
「元気もないし…もしかして、マリッジブルーってやつか?!」


「……」



冗談めかしに
遊馬くんが言うけど
今の私には
笑えない冗談だった



「何があった?」
 

⏰:09/03/13 04:57 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#300 [あお☆まる]
 
遊馬くんの
真剣な瞳に捕らえられる


嘘がつけなくて
黙って俯く



そんな私の頭に
遊馬くんの手が触れる

なにも聞かずに
頭を撫でてくれている



そんな気遣いが
暖かくて
泣いちゃいそうだよ
 

⏰:09/03/14 01:43 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#301 [あお☆まる]
 
「…なんでもないの。ゴメンね!」


「そう…。ならイイ」



そう微笑む
遊馬くんの顔は
大人っぽかった…


きっと、嘘に気付いてる
けど無理に聞いてこない

そんな遊馬くんの
優しさが心地いい。
 

⏰:09/03/14 01:46 📱:812SH 🆔:☆☆☆


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