本当にあった×××な話
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#169 [ゆーちん]
「忘れ物ない?」
「あ、うん。ない」
「よしっ!おばちゃーん、俺ら帰るわ!ごちそうさま。」
「あ、ごちそうさま。」
飯田先輩は私の手を取り、食堂を抜け出した。
:08/12/04 21:36 :SH901iC :7nsCA4C.
#170 [ゆーちん]
「先輩?」
「何?」
「カバンは?」
私は教室から食堂に移動する時、全てカバンに詰めて持ってきた。
けど飯田先輩は手ブラ。
「俺、学校にカバンなんて持ってきた事ないよ!」
…なんてラフな人。
でもこれくらいラフな方が、私としては付き合いが楽だから嬉しいけどね。
:08/12/04 21:37 :SH901iC :7nsCA4C.
#171 [ゆーちん]
校門を抜け、私達は手を繋いだまま繁華街を歩く。
「先輩!ホテルですか?私、今日手持ち少なくて‥」
そう言いかけると、先輩は私の言葉を遮り、
「俺も金ねぇから俺んち行こっか!」
と笑いながら言った。
:08/12/04 21:38 :SH901iC :7nsCA4C.
#172 [ゆーちん]
「家ですか?」
客の家に行くのは初めて。
そもそも飯田先輩を客として見てもいいのだろうか?
お金も貰っていいのか、わからない。
はるちゃんの客じゃなかったとしても…迷いどころだ。
:08/12/04 21:39 :SH901iC :7nsCA4C.
#173 [ゆーちん]
「到着〜!」
どうしようか考えていると飯田先輩の家についてしまった。
誰もいない飯田先輩の家はなんだか優しい匂いがする。
飯田先輩の部屋はもっと優しい匂い。
「雨に濡れて気持ち悪いな。」
「シャワー浴びて来たらどうですか?」
「んー、じゃあ浴びてくる。適当にテレビ見て待ってて。」
:08/12/04 21:41 :SH901iC :7nsCA4C.
#174 [ゆーちん]
そう言って飯田先輩は部屋を出て行った。
私も濡れて気持ち悪かった靴下を脱ぎ捨てた。
《亜紀ごめん。何か体調悪いから帰るね。》
待っている間、亜紀にメールを送った。
嘘…ついちゃったな。
亜紀、ごめんね。
:08/12/04 21:42 :SH901iC :7nsCA4C.
#175 [ゆーちん]
20分程して飯田先輩がスッキリした顔で戻ってきた。
「由美ちゃんもシャワー使う?」
「ううん、大丈夫です。」
「ん、そっ。」
フーと溜め息をつきながら、私の隣に座って、濡れた髪をタオルでごしごししながら乾かしている。
:08/12/04 21:43 :SH901iC :7nsCA4C.
#176 [ゆーちん]
「綺麗な髪…。」
「え?」
「全然痛んでないですね。」
「あぁ…そう?」
先輩の綺麗な金色の髪はツヤツヤしている。
「羨ましいな。」
「由美ちゃんも綺麗な髪だよ?」
「近くで見るとすごく傷んでるんです。」
:08/12/04 21:44 :SH901iC :7nsCA4C.
#177 [ゆーちん]
「そうかな?」
飯田先輩は私の髪をスッと撫でた。
「…ね?ギシギシでしょ?」
「ん〜?別に…。」
そう言って、飯田先輩は私の髪にキスをした。
その後すぐに優しい目で私を見る。
「…。」
何も言葉が出ない。
…あ、くる。
私の予想は的中。
次の瞬間には、二人の唇がゆっくりと重なった。
:08/12/04 21:45 :SH901iC :7nsCA4C.
#178 [ゆーちん]
「ンッ…」
飯田先輩の温かい舌がゆっくり入ってきた。
「…ンアッ…ハァッ…」
息がこぼれる。
だんだん激しくなるキス。
…やばい。
濡れてきた。
「俺ウマいっしょ?」
小さく笑った先輩。
トロンとしてしまう。
飯田先輩のキスの魔法?
:08/12/04 21:46 :SH901iC :7nsCA4C.
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