人生の案内板
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#216 [幸]
男は私の髪を撫でながら
優しく微笑んだ。




何かに許された気がした。
何に?
わからないが、そんな気がした。

⏰:08/12/30 12:13 📱:W53H 🆔:aR7PgfF2


#217 [幸]
私は立ち上がり、
優しい顔の男を見た。


私は男の優しさに吸い込まれそうだった。
すごい心が暖かい。



私は思わず笑ってしまった。
すると男は、私の顔を
一時見、歩いていってしまった。

⏰:08/12/30 12:17 📱:W53H 🆔:aR7PgfF2


#218 [幸]
『あのぉっ、すみません!!』



大声で叫んだつもりだったが
聞こえなかったのか、
男は一度も振り返らず
そのまま歩いていってしまった。



ハンカチ…どうしよ。

⏰:08/12/30 12:19 📱:W53H 🆔:aR7PgfF2


#219 [幸]
そのハンカチには、
独特な匂いがした。
柔らかく、私を包み込む
優しい匂い。




家に着いても私は
ハンカチから手放さなかった。

勉強するときも
かぎたくなったら
ハンカチをかいでいた。

⏰:08/12/30 12:23 📱:W53H 🆔:aR7PgfF2


#220 [幸]
変態だ。私。
でもその匂いをかがないわけにはいかなかった。




私は予備校に行ってないので
わからない問題があったら、
学校に行き先生に聞いていた。

⏰:08/12/30 12:30 📱:W53H 🆔:aR7PgfF2


#221 [幸]
私がだいたい学校に行く時間と
あの男に会った時間が同じだ。
だから少し早く家を出、
初めて会った場所で
ハンカチを持って待っていた。




しかし、ほぼ毎日来ても
なかなか男と会わなかった。

⏰:08/12/30 12:53 📱:W53H 🆔:aR7PgfF2


#222 [幸]
夏休みの終わりの頃。
私はいつも通りの生活をしてた


流れてあった、あるニュースに
目が入った。



‘え―7才の女の子が
実の母親に殺害されました。
その女の子は小学校で
特別学級に通っており
母親は育てるのに
疲れたと述べていました’

⏰:08/12/30 13:00 📱:W53H 🆔:aR7PgfF2


#223 [幸]
障害者……胸が痛かった。



最近、こんな事件ばかりだ。
健常者と共生なんて
できないのかな。


悲しくなってきた。

⏰:08/12/30 13:02 📱:W53H 🆔:aR7PgfF2


#224 [幸]
あの少年はどうなったのかな?



私は学校に行ってから警察署に寄った。





私は彼と面会はせず、
彼の担当の警察の人に
話を聞いた。

⏰:08/12/30 13:04 📱:W53H 🆔:aR7PgfF2


#225 [幸]
『彼はどうなるんですか?』


『一応、人殺したからね。』

『そんな…彼は母親の
ために…』


『相手は殺人犯だぞ?
そんなこといちいち
受けとめていたら私たちだってやっていけないよ。』

⏰:08/12/30 13:08 📱:W53H 🆔:aR7PgfF2


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