人生の案内板
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#223 [幸]
障害者……胸が痛かった。
最近、こんな事件ばかりだ。
健常者と共生なんて
できないのかな。
悲しくなってきた。
:08/12/30 13:02 :W53H :aR7PgfF2
#224 [幸]
あの少年はどうなったのかな?
私は学校に行ってから警察署に寄った。
私は彼と面会はせず、
彼の担当の警察の人に
話を聞いた。
:08/12/30 13:04 :W53H :aR7PgfF2
#225 [幸]
『彼はどうなるんですか?』
『一応、人殺したからね。』
『そんな…彼は母親の
ために…』
『相手は殺人犯だぞ?
そんなこといちいち
受けとめていたら私たちだってやっていけないよ。』
:08/12/30 13:08 :W53H :aR7PgfF2
#226 [幸]
『あなたの気持ち、
わからなくもないよ?』
『彼をそこまで追い詰めたのは
彼の周りにいた大人の
せいですよ!?』
私の声は震えていた。
警察の人は困っていた。
:08/12/30 13:14 :W53H :aR7PgfF2
#227 [幸]
『あなた、あの少年に
おにぎりを渡したんですよね?』
警察の人は困ってた顔から
何かをひらめいた顔に
変化した。
『はい…』
『あなたなら、心を開いて
くれるかもしれない。』
:08/12/30 13:17 :W53H :aR7PgfF2
#228 [幸]
『しかし、以前面会した時
かまわないでと言われた
ばかりなんです。
嘘だと感じるのですが…』
『はい、私どももそう思います。
私もあの時いたんです。
しかし彼、私と話す時
よりあなたと話す時の
方が話しやすいと思うのです。』
:08/12/30 13:21 :W53H :aR7PgfF2
#229 [幸]
ちょっと嬉しかった。
さらに警察の人は話し出した。
『私の考えでは、あの少年は
嘘をついている。』
『はい?』
『殺したのはあの少年
ではないと思うのです。』
想像もしてなかった。
そんなこと……
:08/12/30 13:24 :W53H :aR7PgfF2
#230 [幸]
『なぜ?』
『こちらの、犯罪心理学者が
鑑定したところ、
例え母親のためとは
言えども人を殺めた時
パニクるのですが、
あの少年はそのようなことを
しなかったのです。』
私は彼と初めて話したことを
思い出そうとした。
:08/12/30 13:27 :W53H :aR7PgfF2
#231 [幸]
……
あの出来事が走馬灯の
ように頭をよぎった。
『大丈夫かね?』
警察の人の声に我に返った。
『何か思い出したら
また来てくれるかな?』
『はい…』
:08/12/30 13:30 :W53H :aR7PgfF2
#232 [幸]
警察署に出た。
また暗い気持ちになった。
そして初めてあの男と
出会った場所に足を止めた。
この時間帯にいないよね。
:08/12/30 13:36 :W53H :aR7PgfF2
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