双子の秘密
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#488 [ゆーちん]
「何?宿題見て欲しいの?」


怯えた顔が妙に可愛かったけど、そんなんじゃ怒りは静まらないよ。


「宿題なんかどーでもいい。」

「じゃあ何に怒ってるんですかー?」

「私だってビックリだよ。亮治さんが、この夏休み中、1回しか、デートに、連れてって、くんなかったんだからっ!」

⏰:08/12/11 11:09 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#489 [ゆーちん]
一言一言、リアクションを付けながら訴えた。


「…エヘッ。」


なのに先生はとぼけた顔をしただけ。


「笑って済ませないで下さーい!今からでも遅くないよ。デート行こっ。夜景連れてってもらってないもん!」

⏰:08/12/11 11:10 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#490 [ゆーちん]
「あー…夜景。」


先生は曖昧な返事をした。


「覚えてないの?夏休み前、私が海連れってって言ったら山ならいいって。夜景連れてってやるって言ったじゃんかー!今日で夏休み終わるんですけどー!」

「こういうとこだけ記憶力いいんだな。」

⏰:08/12/11 11:12 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#491 [ゆーちん]
「忘れてたの?最悪!先生なんか嫌い!」


すねた私はリビングから逃げ出した。


脱衣所で服を脱ぎ捨て、湯舟に飛び込む。


「と〜みちゃん。」


扉の向こうで先生が私を呼んだ。


「そんな子いないよ!」

「ごめんねー。どっこも連れてってやれなくて。」

⏰:08/12/11 11:12 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#492 [ゆーちん]
仕事が忙しかったのはわかってるんだ。


お盆休みも少なくて、実家に帰るか私と遊ぶか真剣に悩んでくれてた事も知ってる。


今年のお正月も帰省していないって言ってたから、『実家帰った方がいいよ。』って勧めたのも私。


「ねぇ。」

「ん?」

⏰:08/12/11 11:13 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#493 [ゆーちん]
「私ってわがままなのかな。」

「うーん。どうだろ。」

「デート出来ないから毎日この部屋に転がり込んで、好き勝手させてもらって…なのにデートしたいって。わがままだよね。」

「それはわがままじゃないよ、別に。」

⏰:08/12/11 11:14 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#494 [ゆーちん]
先生はそう言ってくれたけど、わがままだってわかってた。


でもね、わがままだって言いたくなるんだよ。


援交辞めて、これから先生漬けになれるって楽しみだったのに…ちょっと寂しかったんだよ。


「ごめんなさい。夜景はまた今度でいいや。」

⏰:08/12/11 11:15 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#495 [ゆーちん]
冷静になって考えると、私が悪かった。


お風呂に入ってよかった。


湯舟が私を落ち着かせてくれた。


「謝らなくていいよ。俺が悪かったんだもん。三連休にでもデートしような。」

「うん。」

「よし、仲直り。さっさと出て来いよ。」

⏰:08/12/11 11:16 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#496 [ゆーちん]
ドアをコツンと叩いてから先生はリビングに戻って行った。


湯舟から出て、髪や体を洗って、先生の言う通りさっさとお風呂から出た。


「出たー?」


リビングから先生の声。


「…うん、出たよ。」


何でそんな事聞くんだろ。


先生もう入ったじゃん。

⏰:08/12/11 11:17 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#497 [ゆーちん]
不思議に思いながらバスタオルを戸棚から降ろしていると、先生は現れた。


「…何?」

「タオル貸してみ。」


私の手から、先生の手にバスタオルが渡った。


「私まだ体拭いてな‥」

⏰:08/12/11 11:17 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


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