双子の秘密
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#218 [ゆーちん]
「不倫するなら、自分の信念貫き通す事だね。相手に彼女だろうが奥さんがいようが、辛いの覚悟で付き合うんだから。好きって気持ちを大事にすればいいんじゃない?」
最後に『お風呂に行く』と言い残し、斗美は一階に降りて行った。
私は『うん』と返事をしてから部屋へと戻った。
:08/12/09 13:02 :SH901iC :8SSDAWso
#219 [ゆーちん]
まさか、斗美に勇気付けられるなんて思ってなかった。
双子は嫌だ。
キョウダイなんていらない。
一人っ子がよかった。
そんな事を思った事もあったけど、改めて、斗美がいてくれてよかったと思えた。
:08/12/09 13:04 :SH901iC :8SSDAWso
#220 [ゆーちん]
励ましてくれた斗美は何とも思ってないだろうけど、励まされた私は凄く感謝してるよ。
双子でよかった。
キョウダイがいてよかった。
一人っ子じゃなくてよかった。
:08/12/09 13:05 :SH901iC :8SSDAWso
#221 [ゆーちん]
夏休みが迫った7月末。
いつものように学校が終わり、家に向かって歩いていた時だった。
携帯が鳴った。
《今日はバイト休み?》
画面に映る園田さんからのメールに、私の心は跳ね踊った。
:08/12/09 13:06 :SH901iC :8SSDAWso
#222 [ゆーちん]
《はい、休みです。園田さんは仕事ですよね?》
《21時で上がりなんだ。それから会わない?》
初めてのデート。
返事は決まっている。
《わかりました。》
私たちは堂々とデートできるカップルじゃない。
なのでデートと言うより、【密会】と言う言葉の方が合っているだろうか。
:08/12/09 13:07 :SH901iC :8SSDAWso
#223 [ゆーちん]
いつだったか、私は家に、園田さんはドラッグストアへと向かう時にバイバイした場所がある。
その近くの公園で待ち合わせ。
暗くて怖い夜道で待ち合わせ。
《公園に1人は危ないだろ。だから俺が到着したら連絡するから、それから来て。》
:08/12/09 13:09 :SH901iC :8SSDAWso
#224 [ゆーちん]
なんて優しい人なんだろう、って思った。
聡志の時もそうだけど、私は相手に優しくされたり、『好き』と言われるたびに相手を好きになるタイプだ。
園田さんの場合もそうなんだろうか。
だとすると、いつかは冷めてしまうのかな。
この気持ちは。
:08/12/09 13:10 :SH901iC :8SSDAWso
#225 [ゆーちん]
《ありがとうございます。それじゃあ仕事頑張って下さいね!》
家に戻ると、5時間後に迫ったデートと言う名の密会の為に準備を始めた。
シャワーを浴び、髪をとかし、丁寧に化粧をする。
マニキュアもペディキュアも塗り直し。
ほんの少しの時間しか会えないけど、洋服も慎重に選ぶ。
:08/12/09 13:15 :SH901iC :8SSDAWso
#226 [ゆーちん]
「あれ?斗羽、出かけるの?」
着飾った私を見たママが言った。
「…うん。」
「晩ご飯は?」
「食べてく。」
「どこ行くの?デート?」
「んー…どうだろ。デートって言わないと思う。」
:08/12/09 13:15 :SH901iC :8SSDAWso
#227 [ゆーちん]
ママは、私と聡志が付き合っていた時、すごく聡志を気に入っていた。
これからも斗羽をよろしくね、って聡志がウチに来るたびいつも言ってた。
だけど別れちゃって、その事をママに報告するとすごく残念がっていた。
:08/12/09 13:16 :SH901iC :8SSDAWso
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