冷たい彼女
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#221 [ゆーちん]
「桃太郎まだしてねぇじゃん。」

「小1でしたよ。」

「そうだっけ。じゃあシンデレラは?」

「小6でした。」

「かぐやひめ。」

「小3。」

「一寸ぼうし、金太郎、白雪姫。」

「幼稚園から考えると、もう全部したんじゃない?」

⏰:08/12/12 12:40 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#222 [ゆーちん]
竜と大輝の会話を聞きながら過去を辿ると、確かにしたような記憶が。


「もっかいリセットしようぜ。凜ちゃんは初めてなんだし、今までのチャラにすればいいじゃん。」

「つーかもう作品展示に決まったし。今更文句言っても遅いよ、竜。」

「くっそー。ボケ担任め。」

⏰:08/12/12 12:41 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#223 [ゆーちん]
文化祭イコール劇という法則で育ってきたせいか、作品展示という目標では、どうも竜の気が乗らないらしい。


「私は逆に劇なんかした事ないよ。」


凜が言った言葉に、俺・竜・大輝・香奈は叫びながら驚いた。


「凜、劇した事ないの?」

「あんなじいちゃんばあちゃんが喜んでくれる催し、他にないぞ!」

⏰:08/12/12 12:41 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#224 [ゆーちん]
「文化祭にお年寄りは来ないからさぁ。」


苦笑いする凜。


「凜ちゃんの住んでた場所とこの島って、別世界みたいだよな。」


あ、大輝もそう思う?


俺もそう思ってたよ。


凜のいた場所、知りたいようで知りたくないな。

⏰:08/12/12 12:42 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#225 [ゆーちん]
文化祭の準備と、修学旅行の準備でとにかく大忙しだった。


授業中にコソコソと隠れながら文化祭の準備をしていると、先生におもいっきり頭殴られるし、みんなに笑われるし。


でも授業中も作業しないと、俺らの班だけ群を抜いて準備が遅かった。

⏰:08/12/12 12:53 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#226 [ゆーちん]
香奈がカンカンに怒って、俺と大輝に怒鳴り散らしていたけど全然はかどらない。


「それ難しいから私やったげるよ。心はこっちの簡単な方やって。」

「…凜、ちゃ…ん。」

「泣かないでね、うっとーしぃから。」

「…はい。」

⏰:08/12/12 12:53 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#227 [ゆーちん]
凜に助けられながら、何とか頑張って文化祭に向けて毎日作業した。


そして10月を迎えた俺達はラストスパートをかける事に。


「決めた、大輝んち集合して夜も作業するよ。」

⏰:08/12/12 12:54 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#228 [ゆーちん]
この香奈の一言で俺たちは学校が終わっても文化祭の作業をする事になった。


「やーだー!学校で頑張ってんじゃん!俺んち来てまでしなくてもさぁ…。」

「やだ、だぁ?誰のせいでわざわざ学校終わってまで集まらないといけなくなったと思ってんのよ!大輝と心がトロくさいからだよ!」

⏰:08/12/12 12:54 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#229 [ゆーちん]
香奈のお叱りに一同納得。


香奈も凜も頑張っているのに、どうして他の班より作業が遅れてるかって?


竜は文句ばっか言ってやる気なし、大輝はやる事が遅い、俺は細かい作業が苦手。


そう、俺たち3人のせいで凜と香奈に迷惑かけていたのは誰が見てもわかるものだった。

⏰:08/12/12 12:55 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#230 [ゆーちん]
こうして香奈の提案で始まった、放課後の作業。


大輝の家が使えない日は竜の家でした。


でもある日、大輝の家も竜の家も使えない事になってしまった。

「どうするよ。心の部屋じゃ狭いし、今日は辞める?」


と、大輝。

⏰:08/12/12 12:57 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


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