冷たい彼女
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#231 [ゆーちん]
「は?何言ってんの。私らに一日足りとも休む暇がない事ぐらいわかるでしょ?狭いだろうが何だろうが心の家でやるよ。」
「えー、マジかよぉ。」
香奈の言う事は絶対だった。
俺らに拒否権無しかよ、ってな。
まぁ逆らう勇気はないんだけどね。
:08/12/12 12:58 :SH901iC :ufvbrGno
#232 [ゆーちん]
こうして今日の放課後は江森家に集合する事になった。
学校が終わり5人で俺の家へと向かう。
「ねぇ、みんな。」
「ん?」
「何?」
みんなに呼び掛けたのに、返事をしてくれたのは竜と大輝だけだった。
香奈と凜はクールに無視。
:08/12/12 12:58 :SH901iC :ufvbrGno
#233 [ゆーちん]
「作業の前にまずは掃除からしないと、座る場所ないかもぉ…。」
そう言うと竜と大輝にまで無視されてしまった。
冷ややかな空気が5人を包む。
そんな時、香奈はボソッと呟いた。
「どこまで足引っ張ったら気ぃ済むの。」
「…すみません。」
恐縮しながら歩いた帰り道。
:08/12/12 12:59 :SH901iC :ufvbrGno
#234 [ゆーちん]
江森家につくと、母ちゃんが出迎えてくれた。
「あら!みんなお揃いでどうしたの?」
「文化祭の準備すんだよ。邪魔しに来るなよ!」
「はいはい。…あら?この子、どちらさん?」
母ちゃんは凜に問い掛けた。
:08/12/12 13:00 :SH901iC :ufvbrGno
#235 [ゆーちん]
「はじめまして。杉浦凜って言います。6月にこの島へ引っ越して来たんです。」
「あぁ、そう!杉浦って事は、あの杉浦のじいちゃんばあちゃん家で住んでるの?」
「はい。」
母ちゃんと話す凜の顔は、俺には見せた事のない澄ました笑顔だった。
「おばちゃん。」
:08/12/12 13:01 :SH901iC :ufvbrGno
#236 [ゆーちん]
「何よ、大輝。つーか、あんた久しぶりだね。」
大輝がニヤニヤしながら母ちゃんに言った。
「凜ちゃん、心の彼女なんだよぉ。」
…大輝。
お前、嫌い。
:08/12/12 13:02 :SH901iC :ufvbrGno
#237 [ゆーちん]
「えぇぇ!心の彼女?えっ、噂の心の彼女?何それ!こんな可愛い子と付き合ってんの?信じらんない。」
信じらんない?
俺だって信じらんないよ!
こんなテンションの高い母ちゃんがいるって凜ちゃんにバレた事が!
:08/12/12 13:02 :SH901iC :ufvbrGno
#238 [ゆーちん]
「もぉー、母ちゃん、うるさい。凜ちゃんビックリしちゃってるじゃんかぁ。」
大輝はいつのまにか香奈と竜と先に、俺の部屋に逃げていた。
言い逃げ大輝。
覚えとけよ。
:08/12/12 13:03 :SH901iC :ufvbrGno
#239 [ゆーちん]
「心、あんたなんで内緒にしてたのよ!」
それはね、母ちゃん。
あんたが騒ぐからだよ。
うるさいんだもん。
本当にもう勘弁して。
「凜ちゃん、だっけ。心に変な事されたらすぐに殴るなり蹴るなりするのよ?」
「あぁ、はい。」
:08/12/12 13:04 :SH901iC :ufvbrGno
#240 [ゆーちん]
凜は笑ってたけど、絶対母ちゃんのテンションに引いてるよ。
もぉー、母ちゃんのバカ!
騒がしい母親がいるせいで嫌われたらどうすんだよ!
「凜ちゃん、俺らも部屋行こ。」
「あ、うん。」
:08/12/12 13:05 :SH901iC :ufvbrGno
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