冷たい彼女
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#244 [ゆーちん]
「マジ?いつもどこで遊んでんのさ。」

「海とか本島だよね!」


凜が答える前に俺が答えると、『お前に聞いてねぇよ!』と香奈に叱られた。


「まぁこんな汚い部屋だと彼女呼ぶにも呼べねぇわな。」


竜にいじわる言われながら俺は隣に腰を降ろした。

⏰:08/12/12 13:07 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#245 [ゆーちん]
「つーかさ、おばちゃんが騒ぐから彼女を紹介しないってのも、凜からすれば寂しい話だよね。」


香奈は作業しながら話した。


「理由はどうあれ、親に紹介したくないって事は女からすれば寂しいもん。だよね、凜。」


俺は香奈の言ってる事がよくわからなかった。

⏰:08/12/12 13:08 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#246 [ゆーちん]
今まで親に彼女を紹介しようなんて思った事なかったから。


凜を大事にすると言っておきながら、そういうところはまだまだ子供だ。


全然凜の気持ちを考えてあげられなかったのかも。

⏰:08/12/12 13:09 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#247 [ゆーちん]
「そう…なんだ。凜ちゃんごめんね。別に変な意味はなかったんだよ。ただ母ちゃんが騒ぐとうるさいから内緒にしてただけで。」

「ううん。明るくていいお母さんじゃん。それに私もあんまり親への紹介とかの意味がわかんないんだよね。」


香奈は『そうなの?』と驚いていた。

⏰:08/12/12 13:10 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#248 [ゆーちん]
「ちゃんとした付き合いってした事ないからさ。彼氏の親に会う事もなかったし。だからさっきはめちゃくちゃ緊張しちゃったよ。」


そう言って笑った凜はたまらなく可愛かった。


キスしてぇ。


…って今言ったら殴られそうだね。

⏰:08/12/12 13:11 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#249 [ゆーちん]
文化祭の準備のせいで、あの小屋でキスしたキリ、俺と凜は触れ合っていなかった。


手を繋ぐだけでいいから、凜に触れたかった。


みんながいるから触れられない。


早く文化祭が終わればいいのにと思う一方で、作業が間に合わないかもしれないから文化祭まだ来るなっつ思う気持ちもある。

⏰:08/12/12 13:12 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#250 [ゆーちん]
わがままな俺。


その日は8時まで作業した。


母ちゃんが作ったチャーハンを5人で食べてから解散。


明日もうちでするんだって。


本当に終わるのかな、この作業。

⏰:08/12/12 13:12 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#251 [ゆーちん]
不安や諦めもあったけど、何とか間に合った。


文化祭当日。


素晴らしい作品が運動場に飾られた。


ダンボールで作った大きな地球儀。


画用紙や折り紙で大陸や海を作ったり、飾り付けをして華やかにする。

⏰:08/12/12 13:13 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#252 [ゆーちん]
まさに汗と涙の3年生の作品は、堂々と運動場で来客を見下ろしてくれている。


「あ、あそこ俺が貼った大陸だ!」


地球儀に向かって指さすと凜は言った。


「どうりで貼り方が汚いはずだ。」


たまには褒めてくれてもいいんじゃないですか、凜ちゃんよ。

⏰:08/12/12 13:13 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#253 [ゆーちん]
劇をしない文化祭はやっぱりどこか暇だった。


だけど作品を完成できた達成感には満ち溢れていた。


「心。」

「はい?」

「今日文化祭終わったらウチ来る?」

「…え?」


まさかのお誘い!


まさかの杉浦家!


まさかの…凜ちゃんの部屋。

⏰:08/12/12 13:16 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


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