冷たい彼女
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#254 [ゆーちん]
「心の家ばっか言ってて、うちには来た事ないからさ。」
「行った事ないから行く!てゆーか行った事はあるけど。」
「私の部屋は初めてでしょ?」
「うん!行く行く行く!」
「わかったから、その子供みたいな反応辞めて。恥ずかしい。」
:08/12/12 13:17 :SH901iC :ufvbrGno
#255 [ゆーちん]
1年生の劇、2年生の劇を見て、カラオケ大会的なものもして、文化祭終了。
「凜ちゃん帰ろう!」
俺が凜の席に駆け寄ると、後ろから香奈が言った。
「何言ってんの。後片付けサボる気?」
おっと。
俺とした事が、先走りすぎました。
:08/12/12 13:20 :SH901iC :ufvbrGno
#256 [ゆーちん]
凜ちゃんに『バカ。』と言われたけど、楽しみな事が待っているとどんなに面倒な後片付けでも楽しかったりする。
「せっかく作ったのに燃やすの勿体ないよなー。」
「記念に写真撮っとくか。」
竜の提案で地球儀の前で5人で写真を撮った。
一生の宝。
:08/12/12 13:21 :SH901iC :ufvbrGno
#257 [ゆーちん]
運動場にキャンプファイヤーのような火が立ち上る。
地球儀を焼き、作品とおさらば。
みんな炎を見ながら騒いでいた。
「凜ちゃん。」
「ん?」
「今のうちに帰っちゃおうよ。」
「抜け駆けって奴?」
「そう。」
:08/12/12 13:22 :SH901iC :ufvbrGno
#258 [ゆーちん]
「そんなに私の部屋来たいの?」
「行きたい行きたい!」
「本当、変態バカだね。」
凜が手を差し延べたので、俺はその小さな手を握り締めた。
竜や大輝、香奈には何も言わないで学校から抜け出して、杉浦家に向かった。
:08/12/12 13:23 :SH901iC :ufvbrGno
#259 [ゆーちん]
近道を使い、杉浦家に到着。
「やべぇー!緊張して来た。」
「別に何もないよ。」
凜が玄関のドアを開けると、家の中は電気が消えていた。
「お邪魔しま〜す。」
「おじいちゃん達、まだ帰って来てないみたい。」
:08/12/12 13:24 :SH901iC :ufvbrGno
#260 [ゆーちん]
杉浦のじいちゃんばあちゃんも文化祭に来ていたらしい。
キャンプファイヤー見ながらみんなと喋ってんのかな?
何にせよ、杉浦家には俺と凜の二人きり。
階段を上がり、ずっと物置だった部屋が今の凜の部屋になっていて、俺の知ってる杉浦家じゃない気がして妙に緊張した。
:08/12/12 13:26 :SH901iC :ufvbrGno
#261 [ゆーちん]
凜の部屋は甘い匂いがした。
「何でこんないい匂いすんの?」
「お香焚いてるから。」
「なるほど!俺も今度、本島に行ったらお香買お。」
「んー、じゃあさ。」
「え?」
凜は引き出しの中を漁り、1つの袋を取り出した。
:08/12/12 13:27 :SH901iC :ufvbrGno
#262 [ゆーちん]
「これあげるよ。前まで使ってたんだけど今はもう使わないし。お香立ても入ってるよ。」
「…凜ちゃん。」
「何でいつもすぐに泣きそうな顔になるのよ!」
「だって〜!凜ちゃんが俺にプレゼントなんて初めてだよ?」
「…そうだっけ。」
:08/12/12 13:28 :SH901iC :ufvbrGno
#263 [ゆーちん]
凜は袋を持って、ベットにもたれて座る俺の隣に腰を降ろした。
「はい、匂い嗅いで。」
凜が袋を開けると、部屋とはまた違う爽やかな匂いがした。
「超いいじゃん。」
「でしょ?だから、はい。あげる。」
袋を受け取り『ありがとう。』を何度も言った。
:08/12/12 13:29 :SH901iC :ufvbrGno
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