冷たい彼女
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#78 [ゆーちん]
「上がって行かんかい。」

「や、凜ちゃんに叱られそうだから辞めとくよ。んじゃ。」


外に出て、玄関口にしゃがみ込んだ。


男は同じ失敗はしない。


30分前行動だ。


どうだこの野郎!

⏰:08/12/12 08:19 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#79 [ゆーちん]
天気良好。


体調良好。


おまけに海も良好。


こんなデート日和なかなか無いですよ。


恵まれてんだな、俺。


せみの鳴き声を聞きながら空を見上げたり、道行く人に挨拶したり。


そんな事をしていると30分なんてあっという間だった。

⏰:08/12/12 08:20 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#80 [ゆーちん]
「ストーカー。」


振り返ると凜ちゃんがいた。


「おはよう!9時ちょうどだね!」

「30分も前に来るなんてバカとしか思えない。」

「だって遅刻できないもん!はい、乗って。」


今日も自転車。


凜は呆れた顔をしていた。

⏰:08/12/12 08:20 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#81 [ゆーちん]
今日の凜も素敵だった。


昨日とは違い、カッコイイ感じ。


短いズボンに、クールなTシャツ。


大人っぽいハンチングを頭に乗せて、爽やかな香水を香らせていた。


「今日の凜ちゃんもカッコイイし可愛いね〜。」

「今日は動きやすい方がいいから。」

⏰:08/12/12 08:21 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#82 [ゆーちん]
「本島で何するの?買い物?」

「うん。」

「買い物かぁ!いいね、いいね。楽しみ。」

「…あんたって単純だよね。」

「えぇ?そう?」

「バカみたいに前向きだし。」


それは相手が凜ちゃんだから。


…とか言ったら、またバカにされるかもな。

⏰:08/12/12 08:22 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#83 [ゆーちん]
フェリー乗り場についた。


切符を買って、フェリーで本島に向かう。


本島は今日も賑わっていた。


「何買うの?服?」


凜は首を横に振る。


「服は島に行く前にたくさん買った。とりあえず化粧品や雑貨が目当て。あの島に店がないってのは盲点だった。」

⏰:08/12/12 08:22 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#84 [ゆーちん]
まぁ、確かにね。


お洒落盛りの女の子には、あの島は何もなさすぎる。


「まずは雑貨屋。あんたが1番だと思う雑貨屋連れてって。」

「おう!任せて!」


自転車も一緒に本島に来たおかげで、こっちの移動も自転車が使える。

⏰:08/12/12 08:23 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#85 [ゆーちん]
今日も汗をかきながら自転車をこぐ。


何だかんだ言って楽しいんだよな。


その日のお店は俺のお気に入りの店をたくさん回った。


途中、凜が気に入っている店のチェーン店があったりもして立ち寄った。

⏰:08/12/12 08:24 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#86 [ゆーちん]
昼は安くつくのでファミレスで済ませる。


中学生は金がないんだよ。


凜は例外みたいだけど。


「うちは金持ちだから親に言えばいくらでも通帳に入れてくれるの。」


グラタンを頬張りながら凜はそう言ってた。


「凜ちゃんはどうして親についてかなかったの?」

⏰:08/12/12 08:24 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#87 [ゆーちん]
「親がダメだって。海外を転々とするから。それに高校生になったら一人暮ししてもいいって言われてるの。とりあえず中3の1年間は心配だからおじいちゃん達と暮らせってさ。」


まるで他人事のように話してくれた。


じいちゃん達が言ってた事は本当だったんだ。

⏰:08/12/12 08:24 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


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