冷たい彼女
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#217 [ゆーちん]
凜は俯いたまま、家に入って言った。


そんな嬉しかった?


なんか、わかんないな。


凜ちゃんの恋愛に対しての価値観。


価値観とかえらそうなこと言ってるけど、これが原因で別れるって言うのもよくある事だし…。

⏰:08/12/12 12:37 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#218 [ゆーちん]
俺らは価値観ガタガタにズレてるみたいだけど、何とか大丈夫そう。


俺が凜の、凜が俺の歩幅に合わせようとお互い必死って感じだけどな。

⏰:08/12/12 12:38 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#219 [ゆーちん]
翌日から文化祭の準備が始まった。


盛大な事はできないけど、こじんまりやるのが、うちの学校の文化祭。


各学年…つっても3クラスしかないけど。


1年は劇、2年も劇、3年の俺らは作品展示。

⏰:08/12/12 12:38 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#220 [ゆーちん]
文化祭って言っても島の人がお客さんな訳で、交流会みたいな感じだけど。


「何で今年は劇じゃねぇの。」


竜が、画用紙をはさみで切りながら呟いた。


「ネタ尽きたらしい。」


ダンボールをカッターで切りながら大輝が答えた。

⏰:08/12/12 12:39 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#221 [ゆーちん]
「桃太郎まだしてねぇじゃん。」

「小1でしたよ。」

「そうだっけ。じゃあシンデレラは?」

「小6でした。」

「かぐやひめ。」

「小3。」

「一寸ぼうし、金太郎、白雪姫。」

「幼稚園から考えると、もう全部したんじゃない?」

⏰:08/12/12 12:40 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#222 [ゆーちん]
竜と大輝の会話を聞きながら過去を辿ると、確かにしたような記憶が。


「もっかいリセットしようぜ。凜ちゃんは初めてなんだし、今までのチャラにすればいいじゃん。」

「つーかもう作品展示に決まったし。今更文句言っても遅いよ、竜。」

「くっそー。ボケ担任め。」

⏰:08/12/12 12:41 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#223 [ゆーちん]
文化祭イコール劇という法則で育ってきたせいか、作品展示という目標では、どうも竜の気が乗らないらしい。


「私は逆に劇なんかした事ないよ。」


凜が言った言葉に、俺・竜・大輝・香奈は叫びながら驚いた。


「凜、劇した事ないの?」

「あんなじいちゃんばあちゃんが喜んでくれる催し、他にないぞ!」

⏰:08/12/12 12:41 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#224 [ゆーちん]
「文化祭にお年寄りは来ないからさぁ。」


苦笑いする凜。


「凜ちゃんの住んでた場所とこの島って、別世界みたいだよな。」


あ、大輝もそう思う?


俺もそう思ってたよ。


凜のいた場所、知りたいようで知りたくないな。

⏰:08/12/12 12:42 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#225 [ゆーちん]
文化祭の準備と、修学旅行の準備でとにかく大忙しだった。


授業中にコソコソと隠れながら文化祭の準備をしていると、先生におもいっきり頭殴られるし、みんなに笑われるし。


でも授業中も作業しないと、俺らの班だけ群を抜いて準備が遅かった。

⏰:08/12/12 12:53 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#226 [ゆーちん]
香奈がカンカンに怒って、俺と大輝に怒鳴り散らしていたけど全然はかどらない。


「それ難しいから私やったげるよ。心はこっちの簡単な方やって。」

「…凜、ちゃ…ん。」

「泣かないでね、うっとーしぃから。」

「…はい。」

⏰:08/12/12 12:53 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


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