闇の中の光
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#385 [ゆーちん]
哲夫がニヤッとした。


「あぁ!うん、そう!」

「ナイスアイディアだ哲夫、とか思っただろ〜。」


脇腹をくすぐってくる哲夫。


笑いながら暴れたせいで、お湯も暴れる。

⏰:09/01/11 21:37 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#386 [ゆーちん]
お風呂から出て、和食尽くしの夜ご飯を食べた。


もちろん、色違いのお箸で。


「全然クリスマスっぽくなーい。」

「美味いな〜、煮魚。日本食最高だ。」


まぁ、いっか。


美味いって言ってくれたし。

⏰:09/01/11 21:38 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#387 [ゆーちん]
食べ終えた哲夫は、すぐにまたクローゼットに引き寄せられて行った。


私は後片付け。


お箸を洗うと、無意識に笑みが零れる。


こんな姿、哲夫に見られたら『何ニヤけてんだ?』って気味悪いって思われるかもしれないね。


最近さ、色んな感情が経験できて楽しいんだ私。

⏰:09/01/11 21:39 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#388 [ゆーちん]
「終わった?」


私が衣装部屋に顔を出すと、ちょうど哲夫がクローゼットの扉を閉めた所だった。


「残念でした。クリスマスプレゼントはまた別のものちょうだいね。」


銀色頭の哲夫が笑った。

⏰:09/01/11 21:39 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#389 [ゆーちん]
片付けが終わったという事で、私たちはいつものように集会へ向かった。


いつもと変わらない夜道はクリスマスイヴって感じはしない。


「この辺りってイルミネーションしてる家とか無いんだね。」

「そういえばそうだな。みんなシケシケ〜って感じ?」

⏰:09/01/11 21:40 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#390 [ゆーちん]
哲夫の家にイルミネーションを付けようと提案すると、笑われた。


明日飾って、すぐ片付けるのか?って。


「そっか。」

「おバカちゃんだな。」

「んー。」

「じゃあさ、また来年な。」

⏰:09/01/11 21:41 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#391 [ゆーちん]
「…来年?」

「おう。来年は12月に入ったらすぐにイルミネーション飾ろう。だから来年まで我慢しろよ。」


当たり前のように口走った【来年】と言う言葉。

⏰:09/01/11 21:41 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#392 [ゆーちん]
私、来年のクリスマスも哲夫と一緒にいるのかな?


もし、哲夫に彼女ができたら…私どうなっちゃうんだろ。

⏰:09/01/11 21:42 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#393 [ゆーちん]
来年のクリスマスの楽しみができて、ちょっと嬉しくなった。


けど、哲夫に彼女ができたらどうしようと、すごく不安になった。


そんなイヴの夜道。


賑やかな声が聞こえ始めた。

⏰:09/01/11 21:42 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#394 [ゆーちん]
その日の集会は、いつもと少し違った。


挨拶の後にある【報告】と呼ばれる作業は、いつもより手短だった。


そしてなぜかツリーがあった。


CDデッキもあり、クリスマスソングが大音量で流されていた。


自然と、笑顔が零れた。

⏰:09/01/11 21:43 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


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