闇の中の光
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#455 [ゆーちん]
次の瞬間にはシーンが変わっている。
前にもこんな事あったよね。
空を見ていたはずなのに、次の瞬間には家の天上が映る。
あぁ、そっか。
あれは自殺失敗した時だ。
て、ことはそろそろ哲夫が覗き込んで来るよ。
:09/01/13 15:34 :SH901iC :4gcR8RAo
#456 [ゆーちん]
「あ、起きた。わかるか、シホ?」
ほらね。
「哲夫…」
ベットから体を起こすと、見慣れた景色が広がる。
「家だから安心しろよ。」
哲夫は吸っていた煙草を消すと、私の隣に潜り込んで来た。
「今日は疲れたな。」
:09/01/13 15:35 :SH901iC :4gcR8RAo
#457 [ゆーちん]
時計を見ると、本来ならいつも私達が眠りにつく時間。
「ねぇ哲夫。のんちゃんは?」
「望実なら無事だ。康孝が助けた。」
「本当?」
「意識も戻ったし、普通に元気だったから康孝が家まで送ってった。」
「よかった…」
:09/01/13 15:35 :SH901iC :4gcR8RAo
#458 [ゆーちん]
心から安心した。
のんちゃんが助かって、本当に本当によかったよ。
「おいで。」
座っていた私を寝かし、哲夫の抱き枕変わりになった。
「哲夫、怪我してる。」
「これのどこが怪我?俺、無敵だもん。怪我なんかしねぇよ。」
:09/01/13 15:36 :SH901iC :4gcR8RAo
#459 [ゆーちん]
頬に傷を負っていた場所に絆創膏が貼ってあった。
「嘘つき。だって絆創膏貼ってあるじゃ‥」
「あぁ、これ?これはアレだよ。流行の最先端シール。」
笑ってしまった。
「何それ。」
哲夫も笑っていた。
:09/01/13 15:37 :SH901iC :4gcR8RAo
#460 [ゆーちん]
「心配すんな。余裕だから。」
私を抱きしめる力が強くなった。
哲夫の匂いや温かさが私を包む。
「ねぇ。」
「ん?」
「何だったの?一体…」
「その話はまた明日。俺眠いわ。」
さっきまでの騒ぎが嘘のようにこの部屋は静かだ。
:09/01/13 15:37 :SH901iC :4gcR8RAo
#461 [ゆーちん]
「やだ!気になって眠れないもん。」
「もぉ〜、めんどくせっ。」
「何だったの?」
「ただの殴り込みだよ。どこの奴らかは忘れたけど、前にあそこのチームと揉めてさ。向こうの頭と俺で話し合って和解したんだけど、どうやら頭が変わったらしいんだわ。」
:09/01/13 15:38 :SH901iC :4gcR8RAo
#462 [ゆーちん]
「向こうのリーダーが変わったから、哲夫と前のリーダーの和解なんて関係ない…みたいな?」
「まさに、それ。不意打ちすぎだから、女や新人はとりあえず逃がしたんだけど…何でお前ら逃げてなかったんだよ。」
:09/01/13 15:38 :SH901iC :4gcR8RAo
#463 [ゆーちん]
状況把握が遅くて逃げ遅れちゃったんだ、私とのんちゃん。
私のせいで、のんちゃんまで痛い思いさせちゃって…。
「…ごめんなさい。」
「どこ叩かれた?」
「腕とか…お腹蹴られたり。」
すると哲夫は急に体を起こし、私の服を脱がせた。
:09/01/13 15:39 :SH901iC :4gcR8RAo
#464 [ゆーちん]
「哲夫?」
「…うわ。本当だ。痛かっただろ?」
腫れたり青くなったりしている。
久しぶりにこんな汚い自分の肌を見て、また苦しくなった。
「ごめんな。助けてやれなくて。」
もう一度服を着せ、腫れている部分を撫でてくれた。
:09/01/13 15:39 :SH901iC :4gcR8RAo
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