闇の中の光
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#147 [ゆーちん]
シホになって初めての食事が済み、片付けに専念した。
買い過ぎたかな、と自分でもわかっているらしく、反省しながら片付ける哲夫。
「テッちゃん。」
「はい。」
「哲夫。」
「はい。」
「テツ。」
「はい。」
「ご主人様。」
「はぁ?何言ってんだ?」
:09/01/01 16:10 :SH901iC :XAv2cR7M
#148 [ゆーちん]
鼻で笑われた。
「どの呼び方がいい?」
「…ご主人様っての、なかなか気分いいな。」
不適な笑み。
「それ以外。」
「じゃあ候補に挙げるな。呼び方なんか何でもいいよ。」
:09/01/01 16:11 :SH901iC :XAv2cR7M
#149 [ゆーちん]
何でもいい、が1番困る。
でも、本人が何でもいいって言ってるんだから好きに呼ぼう。
「哲夫。」
「結局その呼び方かよ。」
「トイレどこ?」
シホになって初めてのトイレ。
「しょんべんずっと我慢してたの?」
:09/01/01 16:12 :SH901iC :XAv2cR7M
#150 [ゆーちん]
「ううん。我慢なんかしてない。今初めてしたくなった。」
「どうなってんだ、お前の体は。」
笑いながら哲夫に案内されたトイレに入ると、目を疑うように輝く便器があった。
初めて済ませたトイレから出て、哲夫に聞いた。
:09/01/01 16:12 :SH901iC :XAv2cR7M
#151 [ゆーちん]
「掃除とか自分でするの?」
「全然しない。」
「何であんなにトイレ綺麗なの。」
「誰かが掃除に来てるから。」
「誰かが?」
「俺って、周りから尊敬されてるんだって。だから、うちのチームの新人は俺の身の回りの世話を熟してこそ、初めてうちのチームに入れるってルールがあるらしくて。」
:09/01/01 16:14 :SH901iC :XAv2cR7M
#152 [ゆーちん]
「何それ…変わってるね。」
「だろ?俺も思う。新人なんて、まだ得体の知れない人間なのに、簡単に家に入れるなんて変な話だよな。でも悪い話じゃないから、そんなルールに甘えちゃってんの。」
:09/01/01 16:15 :SH901iC :XAv2cR7M
#153 [ゆーちん]
得体の知れない人間…かぁ。
「誰が決めたの、そのルール。」
「ヤッちゃん。あいつは管理職っつーか…まぁ簡単に言えば副リーダーだな。俺の幼なじみなの、康。」
「じゃあ昨日も来てたの?」
「来たみたいだね。」
:09/01/01 16:16 :SH901iC :XAv2cR7M
#154 [ゆーちん]
「いつ?」
「買い物行ってる間だろ。」
「今日も来るの?」
「さぁ知らない。」
どうやら、不定期で現れて、綺麗にしてから帰るってパターンみたい。
これからは下着姿でいられないな。
得体の知れない新人が、得体の知れない裸の女と鉢合わせになるかもしれないからね。
:09/01/01 16:17 :SH901iC :XAv2cR7M
#155 [ゆーちん]
何だかんだしていると片付けは無事終了。
散らかっていた部屋は綺麗になった。
「あぁーっ。疲れた。」
煙草に火をつけた哲夫。
「働いた後の煙草は美味いねぇ〜。」
そんなことをシミジミと言うから、なんだか笑ってしまった。
:09/01/01 16:18 :SH901iC :XAv2cR7M
#156 [ゆーちん]
「何笑ってんだよ。」
「何か、おやじ臭い。」
「お前と5つしか違わないだろ。」
ベットに座っている私の隣に、ドンッと座った哲夫。
「そうやって笑ってろ。」
「ん?」
「シホは笑った方が可愛いから。」
:09/01/01 16:19 :SH901iC :XAv2cR7M
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