闇の中の光
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#188 [ゆーちん]
女?
彼女って意味?
だったら間違ってる。
昨日、私をペットだって哲夫が言ってたでしょ?
何にも覚えてないのかな、康孝は。
「テッちゃん何か一言。」
:09/01/01 20:31 :SH901iC :XAv2cR7M
#189 [ゆーちん]
康孝に話を振られた哲夫は言った。
「たまに集会に来るだろうから仲良くしてやって。過去の事を聞き出すのは禁止。あと新人、シホは俺んちで住んでっから、これからは掃除ルール廃止。もう俺んち勝手に来るなよ。以上。」
:09/01/01 20:33 :SH901iC :XAv2cR7M
#190 [ゆーちん]
哲夫が話し終えると、全員の低い声が唸った。
『はい。』と。
「掃除ルールやめちゃうの?」
小声で哲夫に聞くと、小声で答えをくれた。
「これからはシホの仕事。料理だけじゃつまんないんだろ?だったら家事全般、シホの仕事な。掃除して、体のなまり防止。頼んだぞぉ。」
:09/01/01 20:34 :SH901iC :XAv2cR7M
#191 [ゆーちん]
大きく頷いた。
与えられた私の仕事。
家事なら得意だ。
でも好きじゃない。
萌子の時、嫌ってほど家事ばかりしていたから。
だけど私はシホ。
家事は嫌いじゃない。
家事は楽しい事なんだ。
:09/01/01 20:35 :SH901iC :XAv2cR7M
#192 [ゆーちん]
哲夫のために掃除や料理をする。
与えられた仕事への意気込みは半端のないもの。
頑張ろう。
そう思わずにはいられなかった。
「テッちゃんからの話は以上。じゃあミーティング始めるから報告のある奴はいつも通り挙手な〜。」
:09/01/01 20:35 :SH901iC :XAv2cR7M
#193 [ゆーちん]
康孝の大きな声が、エンジン音と奏であう。
次々に手が挙がった。
地面に座り込んでいるみんなと対して、突っ立ってんのは私と哲夫と康孝だけ。
康孝が手を上げた男を指名して、何の報告かわからないけど指名された男は声を張り上げていた。
:09/01/01 20:36 :SH901iC :XAv2cR7M
#194 [ゆーちん]
「座らないの?」
哲夫に小声で聞くと『お前は座ってていいよ。』と言った。
「哲夫は?」
「哲夫様はリーダーだから座らない。」
「ふーん。康孝は?」
「副リーダーちゃんだから座らない。」
あぁ、そうなんだ。
そう思いながら、笑ってる哲夫の隣に座り込んだ。
:09/01/01 20:38 :SH901iC :XAv2cR7M
#195 [ゆーちん]
その後の【集会】と呼ばれるものは退屈だった。
どこの地区で喧嘩があって警察がどうとか、新入りの紹介とか、そんなもの私には関係なかった。
しばらくすると【集会】はお開き。
みんな、またそれぞれに騒ぎ始めた。
「テツさん、ちょっと来て下さーい。」
哲夫が呼ばれた。
:09/01/01 20:39 :SH901iC :XAv2cR7M
#196 [ゆーちん]
「シホ、ちょっと待ってて。暇なら適当に康孝に遊んでもらってて。」
「大丈夫、待ってる。」
「ん。」
小さく笑い、哲夫は呼ばれた方に歩いて行った。
哲夫の後ろ姿を見つめる。
「シホちゃん。」
:09/01/01 20:39 :SH901iC :XAv2cR7M
#197 [ゆーちん]
哲夫が呼ばれた人に笑いかけているのを見た瞬間、私は隣から名前を呼ばれた。
「…あ、はい。」
まだ慣れない名前。
振り向くと康孝だった。
「賑やかだろ?」
「…うん。」
:09/01/01 20:40 :SH901iC :XAv2cR7M
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