闇の中の光
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#256 [ゆーちん]
「あーい、注目!」
康孝の声で、みんなは一気に静まり返る。
手を挙げて報告する人の話を聞く時間。
私には関係ないから、黙って座っている。
いつものように30分もすれば集会は終わる。
ここからは帰りたい人は帰ればいいって感じらしく、何人かは帰って行く。
:09/01/03 22:24 :SH901iC :diob1dTs
#257 [ゆーちん]
「のんちゃん達は帰らないの?」
私が聞くと、みんなは『帰る訳ないじゃん!』といった感じで笑っていた。
「せっかくシホちゃんに会えんのに、帰るの勿体ないし!」
「つーか帰っても暇だし。」
「みんなといる方が楽しいじゃん?」
:09/01/03 22:25 :SH901iC :diob1dTs
#258 [ゆーちん]
驚いた。
そんな答えが返ってくるなんてさ。「そっかぁ。」
「でも用があるときは集会終わったら嫌々帰るよ?」
「まぁでもウチらに用なんて滅多にないけどねぇ!」
笑い声のあとに、また違う話で盛り上がる。
この前よりも楽しい時間だった。
:09/01/03 22:25 :SH901iC :diob1dTs
#259 [ゆーちん]
「また来てよ?」
解散の時間になった。
「バイバイ。」
のんちゃん達ともさよならして、私は哲夫に肩を抱かれながら帰る。
「ねぇ哲夫。」
「ん?」
:09/01/03 22:28 :SH901iC :diob1dTs
#260 [ゆーちん]
「明日も集会来る。」
やっと一歩だけ進めた気がする。
「おう。」
哲夫の笑顔を見ると、明日も来たいと思う願望は、間違いなどではないんだと安心できる。
家に帰り、共に眠る。
これからは生活リズムをまた少し変えないとな。
:09/01/03 22:29 :SH901iC :diob1dTs
#261 [ゆーちん]
▽▲▽▲▽▲▽
感想など
よろしくお願いします
>>2ではまた
▽▲▽▲▽▲▽
:09/01/03 22:30 :SH901iC :diob1dTs
#262 [ゆーちん]
▲▽▲▽▲▽▲
看病
▲▽▲▽▲▽▲
:09/01/04 22:18 :SH901iC :bKxDy5AQ
#263 [ゆーちん]
自殺失敗から1ヵ月。
ここ最近、毎晩のように集会に顔を出すようになったせいか肌荒れするようになった。
『夜更かしごときでニキビなんて、シホもまだまだガキだな。』と哲夫に笑われた。
腹なんか立たない。
哲夫が笑っていると、なんだか嬉しくなれたから。
:09/01/04 22:18 :SH901iC :bKxDy5AQ
#264 [ゆーちん]
「行くぞ、シホ。」
「うん。」
今日も集会に向かう。
とても寒い夜だった。
「あっ、シホちゃーん!」
のんちゃん達が私を呼ぶ。
哲夫に『行ってもいい?』とアイコンタクトを送ると、『もちろん。』と答える。
無言の会話。
哲夫の腕の中から抜け出し、のんちゃん達のところまで走った。
:09/01/04 22:19 :SH901iC :bKxDy5AQ
#265 [ゆーちん]
「お疲れ様〜。」
「今日も寒いね!」
相変わらず、私は自分の事をあまり話さないで、みんなの話を聞くばかり。
だけど楽しかった。
笑うと、温かかったから。
これが仲間なのかな。
だとしたら、萌子の友達ごっこは本当にくだらないものだった。
信じていいんだよね、のんちゃん達のこと。
それに…テツの事。
:09/01/04 22:20 :SH901iC :bKxDy5AQ
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