闇の中の光
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#539 [ゆーちん]
「お前この前、私をペットとかどうとか…私の好きと俺の好きは違うとか…」


ねぇ、心臓が痛いよ。


でもこの痛みは、心地いい方の痛み。

⏰:09/01/18 17:29 📱:SH901iC 🆔:.ySjYrww


#540 [ゆーちん]
「一緒だっつうの。ペットとかさぁ…口実。お前を俺の傍に置いとくための。」

「哲夫、何言って‥」

「一目惚れって、生まれて初めてなんだよ俺。」


ずっと空を見ていた哲夫の目が、やっと私に降って来た。


「汚い格好でボロボロの女が倒れてて…俺なぜかそいつ見て惹かれちゃったんだよね〜。まさか、あんな汚い女に一目惚れするなんて…自分でもビックリ。」

⏰:09/01/18 17:30 📱:SH901iC 🆔:.ySjYrww


#541 [ゆーちん]
真面目な顔して、そんな事言わないでよ。


涙が出そうじゃない。


「殺せ殺せって喚くし、生意気だし、汚いし?」


白い煙と一緒に笑いも吐き出した哲夫。


「お前にとっちゃ同情なんていらねぇんだろうけど…俺はお前の事、可哀相な奴だなって思ったよ。だから余計に惹かれた。こいつ、俺より辛い思いしてんだろうなって思った。」

⏰:09/01/18 17:30 📱:SH901iC 🆔:.ySjYrww


#542 [ゆーちん]
「…。」


何も言えない。


何も言っちゃいけない。


哲夫の話をゆっくり聞きたいから。

⏰:09/01/18 17:31 📱:SH901iC 🆔:.ySjYrww


#543 [ゆーちん]
「お前と俺の好きは一緒だ。あ、やっぱ違うか。俺の好きのがお前よりでけぇわ。」


そんな嬉しい言葉、笑って言わないで。


涙が、出て来たよ。


「嘘…」


小さく呟いた独り言も哲夫は聞き逃さなかった。

⏰:09/01/18 17:32 📱:SH901iC 🆔:.ySjYrww


#544 [ゆーちん]
「嘘じゃねぇよ。俺は好きな奴にしかキスしないし、髪切ってやったり、服とか携帯買ったりもしないぞ?それに…星の反対の名前だなんて付けないし。」


俯きながら涙を地面にポトポト落とした。

⏰:09/01/18 17:33 📱:SH901iC 🆔:.ySjYrww


#545 [ゆーちん]
「俺のSEXに、お前は愛を感じねぇのか?」


哲夫が笑った。


愛って、何だろう。


哲夫とSEXした時に感じたもの?


快楽以外の…あの感情の事?


胸がキュッて締め付けられて、体中電気が走って、たまらなく抱きしめたいって思わされる…あれ?

⏰:09/01/18 17:33 📱:SH901iC 🆔:.ySjYrww


#546 [ゆーちん]
だったら、私はSEXしている以外の時も哲夫の愛を感じてるよ。


一緒にいるだけで感じさせてもらってる。


そっか…。


あれが、愛なんだ。


「…感じる。」

「だったら余計な事とか考えんな。夜中に騒ぐのも迷惑とか思ってないし。俺はお前の味方だから。」

⏰:09/01/18 17:34 📱:SH901iC 🆔:.ySjYrww


#547 [ゆーちん]
【味方】って言葉が、心底嬉しかった。


甘えてもいい?


頼ってもいい?


「本当に?」

「うん、本当。」

「それはシホに?それとも萌子に?」

「…どっちも。」

「二股はダメだよ。」

「えぇーっ。んじゃ…萌子に。」


哲夫が煙草を消した。


またブランコを少し揺らす。

⏰:09/01/18 17:35 📱:SH901iC 🆔:.ySjYrww


#548 [ゆーちん]
「何で萌子なの?」

「シホは仲間がいるから。」

「…そっか。ねぇ!」

「ん?」

「萌子から伝言。親と…戦う。だから味方してくれる?」


哲夫の返事は聞かなくてもわかっていた。


彼は断るはずないもん。


「当たり前。一生味方だって伝えといて。」


優しい人だから。

⏰:09/01/18 17:36 📱:SH901iC 🆔:.ySjYrww


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