闇の中の光
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#587 [ゆーちん]
「あけましておめでとうございまーす。今年もよろしくっつう事で、さっそくみんなに報告。この前の仕返し、明日行くつもりだから、いつもの時間にここ集合。女子と新人はついて来んじゃねぇぞ?はい、以上。」

「つーわけだ!わかったか?」

⏰:09/01/20 21:37 📱:SH901iC 🆔:F4H0SjdY


#588 [ゆーちん]
康孝の付け足した問いに、みんなが返事を返した。


いつもより、気合い入ってる返事。


隣にいたのんちゃんや、他の女の子も、返事に力が入ってた。

⏰:09/01/20 21:39 📱:SH901iC 🆔:F4H0SjdY


#589 [ゆーちん]
「うちらのかたき、哲夫さんに取って来てもらわなきゃね!」


のんちゃんが笑って言った。


「…うん。」


複雑なの、心の中が。


仲間が私の過ちを許してくれたり、好きな人が誰かを殴りに行ったり、元カレが敵だったり、もうすぐ萌子に戻らなきゃいけなくなったり。


色んな感情が混ざりあった私の頬を、冷たい風が撫でてった。

⏰:09/01/20 21:40 📱:SH901iC 🆔:F4H0SjdY


#590 [ゆーちん]
早めの解散で、のんちゃん達とは明後日会おうねと笑顔で別れた。


哲夫の肩に抱かれながら、夜道を歩く。


「綺麗だね、星。」

「冬の夜空が1番だな。」


歩きながら二人で見上げた綺麗な夜空。

⏰:09/01/20 21:41 📱:SH901iC 🆔:F4H0SjdY


#591 [ゆーちん]
何が引き金だったと言う訳ではなく、突然、私の目から涙が零れた。


「…ねぇ。」

「んー?…っつか何泣いてんだよ!」


慌てて立ち止まった哲夫。


涙でぼやけて、その驚いた哲夫の顔が上手く見えないよ。

⏰:09/01/21 10:39 📱:SH901iC 🆔:FXDa00ZA


#592 [ゆーちん]
「哲夫に…伝えたい事…まだまだ、いっぱい…ある。」

「あぁ?何言ってんだよ。つーか泣くな。」

「でも…何から話せばいいのか…わかんないし…上手く話せない…かもしんないし…」

「今でも全然上手く話せてないぞ。ほら、もう泣くな。」

⏰:09/01/21 10:43 📱:SH901iC 🆔:FXDa00ZA


#593 [ゆーちん]
泣きじゃくる私の涙を、笑いながら拭き取る哲夫。


思わず抱き着いてしまった。


「おいおい。そういう可愛い事は家に帰ってからしろよな。」

「…ごめ…なさい。」

「帰ろ。話ならゆっくり聞いてやるから。まだまだ夜は長いぞぉー。」

⏰:09/01/21 10:45 📱:SH901iC 🆔:FXDa00ZA


#594 [ゆーちん]
結局、家に帰ってから、何も伝えらんなかった。


翌日、哲夫が出掛けるまでたくさん時間はあったのに何も言えずに、見送った。


「いってらっしゃい。」

「いってきます。」


笑顔の哲夫。


キスをもらってから送り出した。

⏰:09/01/21 10:47 📱:SH901iC 🆔:FXDa00ZA


#595 [ゆーちん]
家で一人ぼっち。


私はベットに潜り、哲夫の匂いを抱きしめた。


好きで、好きで、こんなに人を好きになれるなんてまだ信じらんない。


今頃、哲夫は怒ってるのかな。


誰かを殴ってるのかな。


願わくば、哲夫の笑った顔だけを見ていきたい。


これから先、ずっとずっと。

⏰:09/01/21 14:22 📱:SH901iC 🆔:FXDa00ZA


#596 [ゆーちん]
気が付くと哲夫が隣で眠っていた。


私、いつのまに寝ちゃったんだろう。


隣に哲夫がいる事実に、思わず涙が浮かんだ。


無事でよかった。


だけど顔には数ヵ所に傷。


見てて痛々しかった。

⏰:09/01/21 14:23 📱:SH901iC 🆔:FXDa00ZA


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