闇の中の光
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#704 [ゆーちん]
しばらく走ると康孝が哲夫に声をかけた。
「テッちゃーん、あの倉庫ここら辺だっけ?」
「んー…もう少し先じゃねぇの?」
「わかんねぇし。シホちゃん覚えてる?」
「え?」
「自分がナイフ拾った場所。」
:09/01/24 21:53 :SH901iC :JFMqBZYE
#705 [ゆーちん]
神様が置いてくれた、あのナイフを拾ったのは…どこだったっけ。
もう覚えてないよ。
そもそも、どうやって歩いてったのかもわからない。
「…ごめん。覚えてない。」
「そっか。仕方ねぇ、勘だ!」
そもそも、どうして哲夫はあの場所にナイフを落としたのだろう。
:09/01/24 21:53 :SH901iC :JFMqBZYE
#706 [ゆーちん]
そっと哲夫に聞いてみた。
一応、哲夫だけに聞こえるように声を出したつもりが、車内がうるさいため声を上げなくてはいけない。
自然と康孝の耳にも、声が聞こえてしまったらしい。
「えっ、テッちゃん話してなかったんだ。」
:09/01/24 21:54 :SH901iC :JFMqBZYE
#707 [ゆーちん]
康孝が笑った。
別にそんな複雑な理由がある訳じゃなさそうだ。
だったら聞いてもいいよね?
「そういえば話してなかったな。教えて欲しいか?」
私は頷いた。
:09/01/24 21:55 :SH901iC :JFMqBZYE
#708 [ゆーちん]
「あの日の集会は早く抜けて、康とラーメン食いに行ってたんだよ。」
「ラーメン?」
「そ。美味いラーメン屋ができたって噂聞いて。」
「味はイマイチだったけどな。」
「…それで?」
:09/01/24 21:55 :SH901iC :JFMqBZYE
#709 [ゆーちん]
「その帰りに康がションベンしたくなってさぁ。」
「はぁ?ションベンしたいって騒いだのは哲夫だろ?」
「バーカ。お前だっての。」
「いんや、哲夫だ。」
「どっちだっていいよ。それで?」
「倉庫の近くに草むらがあったから、そこでするかって事で結局2人でションベンした。」
:09/01/24 21:56 :SH901iC :JFMqBZYE
#710 [ゆーちん]
下品な話かもしれないが、私にとっては興味の沸く話だった。
続きを要求する。
「世の中物騒だから、康が護身用に持ってろってナイフくれたんだ。そのナイフは普段持ち歩かないんだけど、あの日はたまたま。それで案の定、倉庫前で落としちまった訳だ。家に帰ってから気付いて、康孝も帰っちまったから俺1人で探しに行ってさ。」
:09/01/24 21:56 :SH901iC :JFMqBZYE
#711 [ゆーちん]
普段は持ち歩かない。
たまたま持っていた。
倉庫前で落とした。
都合のいい解釈をしちゃうと、全て神様からのご褒美だったのかもって思ってしまう。
だって、こんなに私にとって都合のいい事が重なると、そう思っちゃうのも無理ないと思わない?
:09/01/24 21:57 :SH901iC :JFMqBZYE
#712 [ゆーちん]
▽▲▽▲▽▲▽
今日はここまで
>>2▽▲▽▲▽▲▽
:09/01/24 21:57 :SH901iC :JFMqBZYE
#713 [ゆーちん]
▲▽▲▽▲▽▲
笑顔
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:09/01/25 11:16 :SH901iC :PIdEEYAI
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