WHITE★CANDY
最新 最初 全 
#521 [ぎぶそん]
「優平、頑張れ!」
私は思わず声に出して言ってしまった。
その声が届いたのか、優平が再び元基からボールを奪い取る。
そして誰も追いつけないくらい相手コートまで走ると、ロングシュートを放った。
―パシュ。
そのシュートは見事に決まる。
ボールが入ったと同時に、笛が長くなる。
試合が終わったようだ。
:09/08/19 15:15
:SH705i
:pzdb7g66
#522 [ぎぶそん]
試合終了のホイッスルが鳴り終わった後、優平がこちらに向かって手を振ってくれた。
女子たちの冷たい視線が気になったが、自分の存在に気づいてくれていたことが嬉しかった。
次は私たちの番だ。
全力を尽くさなきゃ。
:09/08/19 15:19
:SH705i
:pzdb7g66
#523 [ぎぶそん]
女子バレー決勝戦。
対戦相手のD組は、私たちが負けたF組に、
先程の準決勝で25対19で勝利したらしい。
最後の砦となるのは、最強と謡われる双子の鈴川姉妹だろう。
陸上部所属の姉の美鈴(みれい)は、砲丸投げで大会に出る毎に記録を塗り替え、
水泳部所属の妹の可憐もまた、試合に出る度に新記録を更新している。
:09/08/19 15:25
:SH705i
:pzdb7g66
#524 [ぎぶそん]
そして2人は華やかなネーミングとは対照的に、
女子とは思えないほど筋肉質な体格をしていて、全体的にごつごつしている。
肌も一年中こんがりと焼けていて、いうなれば開会式で最後にステージに立った細野先生ような感じなのだ。
中には陰で2人のことを「ゴリラ姉妹」や「細野先生の子供」などと呼ぶ男子もいる。
:09/08/19 15:32
:SH705i
:pzdb7g66
#525 [ぎぶそん]
決勝戦は私たちのチームのサービスから始まった。
相手コートは2回目で可憐が小さくトスをする。
ピッ。
その後、何故か1点先取の笛が即座に鳴る。
状況は笛が鳴り終わってから把握した。
1対0。
可憐がボールを上げた瞬間に、姉の美鈴がスパイクを打った。
鈴川姉妹はいわゆる速攻という技を使ったのだ。
あまりの連携プレーの素早さに、私は恐ろしさを感じた。
:09/08/19 15:42
:SH705i
:pzdb7g66
#526 [ぎぶそん]
「ちょっと〜!
あの2人どこであんな技覚えたのよ〜!?」
驚いた表情を見せるエリ。
確かに、先程のは素人の試合でなかなか見れる光景ではない。
ピッ。
サービス権があちらに回る。
可憐がボールを高く上げる。
空中でボールがくるくると回転する。
可憐がタイミングを計らって空中に浮く。
―まさか…。
:09/08/19 15:48
:SH705i
:pzdb7g66
#527 [ぎぶそん]
―バシッ!
ボールがこちらに向かって来た。
それは、海中でサメに襲われ掛かっているほどの恐怖があった。
「きゃっ。」
その餌食になったのはエリだった。
レシーブには自信があった彼女も、流石にその強烈なサービスは受け止められなかったようだ。
可憐はジャンプサーブを決めてみせたのだ。
バランスを崩したエリは、そのまま床に倒れ込んだ。
:09/08/19 15:54
:SH705i
:pzdb7g66
#528 [ぎぶそん]
「エリ、大丈夫!?」
彼女の元に駆け寄る私。
「私たちの努力もあの2人の前にすれば、塵みたいなものなのかしら…。
何だか悔しい。」
寝そべったまま、涙ぐむエリ。
練習や大会を通して初めて見た、彼女の弱気な姿。
「そんなことないよ。
努力は私たちを裏切らない。」
私は彼女の上体を起こした。
今度は私が彼女を支える番だ。
:09/08/19 15:58
:SH705i
:pzdb7g66
#529 [みき]
:09/08/19 17:58
:N905i
:T.gEztvQ
#530 [ぎぶそん]
5対1。
相手のちょっとしたミスで、ようやく最初の1点を得た。
ローテーションで私にサービス権が回る。
サーブコートに立つ私。
試合前から標的は決めていた。
後衛ライト目掛けてボールを打つ。
威力とスピードを増したボールは、可憐の右肩に激突した。
:09/08/21 00:35
:SH705i
:PkYNnKgo
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194