WHITE★CANDY
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#631 [ぎぶそん]
誰かがこちらに背を向けている。
暗がりで良く見えない。
この人がクレア博士なのか?
私は彼の名を呼んでみた。
「待ってたぜ、マキ・アマミヤ…!」
その人が振り返り、こちらに近づく。
その人の赤い瞳と目が合った瞬間、私の体は凍りついてしまった。
不気味な笑みに、異様な外見。
これまで見たアンデッドとは全然違う、ある種の怪物。
頭部には角のようなものがあり、全員黒色の身体に鞭のようにひょろひょろっとした手。
もはや人間の原型を留めていなかった。
:09/09/27 15:15
:SH705i
:feRkJGIk
#632 [ぎぶそん]
「ヒャーアーハッハッー!」
怪物の鞭のような手が、勢いよくこちらに向かって伸びる。
一歩手前の所で私は交わした。
私の後ろにあった壁が、あっという間に粉々に破壊された。
「逃げて…っ!」
私はクリスをその場から追いやった。
一体何なのよこれは…。
『このゲームもいよいよ大詰めです。
しかし、夜の8時以内にこのハウスに来れなかったので、今は正にタイプBのストーリーが進行しています。』
アイリーンが状況を説明するように放送を流す。
だからあの時、急げって言ってたんだ…。
:09/09/27 15:30
:SH705i
:feRkJGIk
#633 [ぎぶそん]
『その男の人間の時の名はドット。
連続殺人の容疑で死刑執行を待つ身分であったのですが、裏の取り引きで人体実験の為にこの場所に引き渡された人物です。
しかし、実験の途中何らかのミスがあり、彼は人間に牙を向ける怪物へと化しました。
そして彼はクレア博士や他の研究者を殺し、この世の支配を企むようになったのです。』
更に詳しく説明するアイリーン。
:09/09/27 15:47
:SH705i
:feRkJGIk
#634 [ぎぶそん]
「バイオ何とかって雇われ身の分際で、よくぞここまで来たな。
街の至る所に設置してある監視カメラで、お前の勇姿は拝見させてもらっていたよ。
お前がお偉い博士の為にせっせと集めたアイテムはぁ、残念ながら俺の人間支配の為に使われるんだよぉ!
さあ、とっととアイテムをよこすんだ!」
ギャハハハと不気味に笑うドット。
「そんなことはさせない…っ!」
私は銃を構えた。
:09/09/27 15:55
:SH705i
:feRkJGIk
#635 [ぎぶそん]
一発、ニ発と奴の胴体に撃ち込む。
しかし、相手はピクリとも反応しないまま、私に近づいてくる。
「『そんなことはさせない!』じゃねーんだよなぁ。
そんなチンケな小道具で俺を殺せるとでも思ったのか?ナメてもらっちゃあ困るぜ。」
そして、私の首に巻き付けるように手をかける。
ゆっくりと持ち上がる私の身体。
苦しさのあまり、必死にもがく私。
「一度だけチャンスをやる。正直、お前みたいな美人を殺すのは惜しいんだよ。
どうだ?俺の仲間になってこの世の頂点に立ってみるってのは?」
腐敗しきった歯をむきだしにして笑うドット。
:09/09/27 16:09
:SH705i
:feRkJGIk
#636 [ぎぶそん]
「誰があんたみたいな奴なんかとっ…!」
右手を上げ、中指を立てる私。
「このクソアマがぁ、自分の状況が分かっていってんのかぁ!?
善人ぶったそのムカつく面、死への恐怖に歪める苦痛の表情へと変えてやるぜ…っ!」
怒り狂うドット。
私の首にかけていた彼の力が更に強くなる。
「ギャアアアア〜!!」
建物内に響き渡る悲鳴。
:09/09/27 16:17
:SH705i
:feRkJGIk
#637 [ぎぶそん]
それは、私がポケットに入れてあったバタフライナイフで、奴の腕をぶった切ったことによる激痛の叫びであった。
腕の部分はツルのように柔らかかったので、少しの力で切れた。
解放された後、瞬時にその場から逃げるように立ち去る。
私があの男に殺されてしまえば、この世界もろともゲームオーバーになってしまう。
何か策を考えなければ…。
しかし、体力・スピードどれをとっても圧倒的にこちらが不利である。
普通に闘っていては勝てない。
:09/09/27 16:29
:SH705i
:feRkJGIk
#638 [ぎぶそん]
直感で見つかりにくそうだと判断した室内に入り、隠れるようにテーブルの下に座る。
ハァ、ハァッと乱れた呼吸がすぐには直らない。
こんな時、優平が側に居てくれたら…。
一人は怖いよ…。
私の目から自然と涙が生まれる。
そういえば、クリスを探さなきゃ。
想像上の人物に過ぎないかも知れないけど、あの子の冷めた瞳を見ると子供の頃の自分を見ているようで放ってはおけなくなる。
孤独で、寂しくて、他人を必要としなかった昔の私みたいに。
:09/09/27 16:39
:SH705i
:feRkJGIk
#639 [るーちゃん]
:09/09/30 07:13
:SH904i
:1YBKLq2s
#640 [ぎぶそん]
「…クリスッ!クリスッ!」
再び建物の中を走り回り、少年の行方を追う。
東南の角の通路を曲がろうとした所で、のうのうと歩いているクリスと出くわした。
私は無言のまま、彼を我が子のように抱きしめた。
「マーキー。どこだー?」
ちょっとした再会を喜んでいるのも束の間。遠くからドットの不協和音な声が聞こえてくる。
:09/10/10 16:28
:SH705i
:ZzNcONIA
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