WHITE★CANDY
最新 最初 全 
#641 [ぎぶそん]
「クリス…何でもいいから、とりあえず火の着くものを探して来て。分かる?」
クリスの肩を抱き、その青色の瞳を一点に見続けながら、彼に指示をする。
全く意思表示をしない彼に、独自のジェスチャーでライターやマッチ等の小道具を連想させるよう努めてみた。
「見ーつけたぞー」
私たちの姿を発見したドットが、ゆっくりとこちらにやって来る。
「行って」
私はクリスの背中を押した。
彼の行動がこれからの運命を大きく左右する。
今はただ、信じて待つしかない。
:09/10/10 16:35
:SH705i
:ZzNcONIA
#642 [ぎぶそん]
「なぁマキ。お前は俺のことを随分外道で残忍な奴だと思ってるが、
ここの研究者の奴らもなかなかの非道だぜ?
俺が凶悪犯の身分だからって、死刑の身分だからって、毎日毎日苦痛に耐え難い電流を浴びさせ、妙な薬を大量に打ち付け、同じ人間を実験台動物のモルモットのように扱ったんだ。
おかげさまで、俺はこーんなナイスガイな姿へと変わっちまったんだからよぅ!」
一歩、二歩と私の方へ歩み寄るドット。
:09/10/10 16:46
:SH705i
:ZzNcONIA
#643 [ぎぶそん]
「…確かに、ここの研究者らのしたことは人として間違ってる。
でも、だからと言ってその同じ人間を殺したり、人間支配を企むという理屈はお門違いなんじゃない?
あなたはあなたとして、あなたと同じように悩み苦しむべき人間に優しく手を差し延べてあげるべきなんじゃないの、ドット?」
私は後退りしながら、ポケットに手を入れる。
「しゃらくせぇ、蛆虫がぁぁぁ!」
ドットが、鞭のような手を挙げた。
:09/10/10 16:51
:SH705i
:ZzNcONIA
#644 [ぎぶそん]
「ぎぃやぁぁああ〜!」
私は彼が自分に攻撃をしかけてくる前に、ポケットから出したバタフライナイフを彼の足に突き刺した。
ドットが叫び声を上げ、その顔を歪ませている隙に、退散する。
真っ直ぐに伸びた廊下を、反対方向からクリスが小走りでやって来た。
彼の小さな手には、ジッポーライターが握られていた。
でかしたぞ、クリス。
心の中でそう呟いた。
:09/10/10 17:49
:SH705i
:ZzNcONIA
#645 [ぎぶそん]
「クソアマめぇ〜この俺をコケにしやがってえ!出て来やがれ!」
薄暗く物音一つない静かな建物内で、ドットの怒り狂う声だけが響く。
私はクリスを背負ったまま天井に設置してあった鉄棒を掴み、宙に浮いていた。
「どこだ!マキ!」
ドットが自分たちの真下へとやって来た。
今だ、と思い、天井の中央にある白く円形状の部分に、ジッポーライターの火を近づける。
:09/10/10 17:59
:SH705i
:ZzNcONIA
#646 [ぎぶそん]
一時その火を近づけたままでいると、人工的なスコールが振り始めた。
スプリンクラーが正常に作動したのだ。
「ヒャアッハー!そんな小雨程度のシャワーで、俺がヒビるとでも思ったかぁ!」
ドットが絶え間無く降り続ける水を浴びながら顔を上げ、天井に張り付いていた私たちに気づき声をかける。
私は、今までずっと後ろズボンに挟んでままでいた、あるものを取り出した。
:09/10/10 18:04
:SH705i
:ZzNcONIA
#647 [ぎぶそん]
コルト・ガバメント。
私がこの世で最も愛する拳銃。
マシュー銃器店から拝借したのを、最後の切り札にと今まで隠したままでいた。
一発目、ドットの脇腹をかすめ、壁に着けてあった配電装置のカバーに当たる。
二発目、カバーの外れたその装置へと撃ち込む。
「どこ撃ってんだよ、下手くそ!」
余裕の笑みを見せるドット。
:09/10/10 18:13
:SH705i
:ZzNcONIA
#648 [ぎぶそん]
無数の剥き出しになった電気コードが、ドットの身体に接触する。
十分に滴っている彼の身体に、大量の電気が流れ、彼の身体を蝕む。
「ぎぃやあああー!マキ…貴様ぁっ…」
多大な電流地獄に逃れることが出来ず、その場で踊り狂うようにもがき苦しむドット。
一分ほどして、彼は完全に倒れ果てた。
:09/10/10 18:18
:SH705i
:ZzNcONIA
#649 [ぎぶそん]
騒ぎが静まり返った後、放電に気を使いながら下へと下りる。
終わった…。
…本当に?
終了を知らせるアイリーンの声が聞こえない。
何も起きない。
何もない。
――まだ、終わってない。
エンディングの手掛かりとなるものを探さなきゃ。
:09/10/10 18:23
:SH705i
:ZzNcONIA
#650 [ぎぶそん]
おそらく、この場所に持ってくるようにと命じられた三つのアイテムを使用しなければならないのではないかと推測する。
私はクリスを連れて歩きながら、「クレア研究室」という小さな部屋に入ってみる。
机の上に置いてあった、一冊の黒い日記帳のようなものを見つけた。
それをパラパラとめくってみる。
『5月21日。
隣人が、友人が、仲間が、次々と醜い姿へと化す。
この地球全体が、暗黒なバイオハザードの世界へと化した瞬間であった。
私ら科学者は、早急にこの混乱の謎の解明に迫らなければならなくなった』
:09/10/10 18:32
:SH705i
:ZzNcONIA
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194