冷たい彼女〔続編〕
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#231 [ゆーちん]
二人は慣れた手つきで戸締まりを済ませ、繁華街へと繰り出した。
暑い。
夏の日差しは容赦なく俺らを照らす。
「いや?」
暑いから繋ぎたくないかな、とダメ元で手を差し出すと、凜は何も言わず繋いでくれた。
:09/02/04 18:01 :SH901iC :LN85bOO.
#232 [ゆーちん]
「フフッ。」
「何笑ってんの。暑さで頭おかしくなった?」
「ワッハッハーッ!」
「フッ。壊れた。」
:09/02/04 18:02 :SH901iC :LN85bOO.
#233 [ゆーちん]
太陽が、凜の笑顔が、凜の手の平が、俺のココロをどんどん熱くしていく。
暑いのはいやだけど、夏は楽しい事だらけ。
夏は全然きらいじゃないよ。
:09/02/04 18:02 :SH901iC :LN85bOO.
#234 [ゆーちん]
額に汗が滲み始めた頃、涼しい店内に入った。
汗がサッと引く。
「生き返る〜。」
クーラーの冷たさが、ほてった体を落ち着かせてくれた。
広い店内を見ながら、あれでもないこれでもないと誕生日プレゼントを探す。
:09/02/04 18:05 :SH901iC :LN85bOO.
#235 [ゆーちん]
途中、主旨から脱線して、『心これ似合うかもよ?』と俺の顔にサングラスや帽子を合わせてはしゃぐ凜が、たまらなく可愛いかった。
「あ、これなんか可愛いし千夏に似合いそう!」
いきなり凜が見つけたのは夏らしい水色の花のピアス。
しばらく悩んではいたが、結局ピアスに決定した。
:09/02/04 18:05 :SH901iC :LN85bOO.
#236 [ゆーちん]
「んじゃ、俺はこれプレゼントするわ!」
女の子の好きなものはよくわからないから、凜が選んだピアスによく似た花が付いているネックレスを選んだ。
「え、それにするの?」
「うん。変かな?」
:09/02/04 18:15 :SH901iC :LN85bOO.
#237 [ゆーちん]
「変とかじゃないけど…」
凜が目を伏せた。
あれ?
俺、何かマズイ事でも言った?
明らかに様子が変わり、千夏のプレゼントより、凜の方が気になってしまう。
:09/02/04 18:16 :SH901iC :LN85bOO.
#238 [ゆーちん]
「凜ちゃん、ごめん。俺なんか変な事言った?」
「変な事っていうか…」
「何?言って。」
:09/02/04 18:16 :SH901iC :LN85bOO.
#239 [ゆーちん]
俺は、鈍感な性格だから。
俺は、女心のわからない男だから。
「…私が、やだ。」
「え?凛ちゃんが?やっぱこのネックレスじゃセンス悪い?」
「違う。そうじゃなくって…」
:09/02/04 18:17 :SH901iC :LN85bOO.
#240 [ゆーちん]
俺は…凛のヤキモチになかなか気づけなかった。
困った顔の凛。
困った顔の俺。
困った困ったで睨めっこしてる場合じゃないんだよ。
「そういうアクセサリーとか、他の女の子にあげないで。」
:09/02/04 18:19 :SH901iC :LN85bOO.
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