冷たい彼女〔続編〕
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#507 [ゆーちん]
弱った声でそう言った凜を抱きしめてあげる事しかできなくて、もらい泣きした。
「泣くな、バカ心。」
「凜ちゃんが泣くからじゃんかぁ。」
「誰のせいで泣いてると思ってんのよぉ。」
:09/02/26 18:35
:SH901iC
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#508 [ゆーちん]
誰のせいでもない。
これは神様が決めた運命なんだって思った。
泣きじゃくる俺と、綺麗な涙を流す凜。
結局、話は中途半端なまま凜のマンションを後にした。
夜空が腹立たしい程、明るかったのを今でも忘れられない。
:09/02/26 18:37
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#509 [ゆーちん]
凜の事でへこんでる時に、さらに追い討ちをかけられる俺。
「江森、このままじゃマズイな。」
担任にマズイと叱られたので、俺はしばらくバイトを休み、テスト勉強に集中する事にした。
留年なんて洒落にならないからね。
:09/02/26 20:15
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#510 [ゆーちん]
テスト勉強だと理由を作り、俺は凜のマンションに毎日通った。
バイトの時間まで、というタイムリミットのない夕暮れ時、俺は真面目に勉強を教わった。
:09/02/26 20:19
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#511 [ゆーちん]
二人して泣いたあの日から、凜の両親の話には触れなかった。
まだ、どうなるか100%わかった事じゃないし、俺が口を開けばわがままばかり言ってしまうだろうから。
:09/02/26 20:23
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#512 [ゆーちん]
行かないで、と言ってもまだわからない。
前の時と同じだけど、気持ちを伝える事で凜は安心してくれる。
だから正直に言った。
でも今回ばかりは…まだわからないんだ。
凜の未来にはアメリカが待っているのかもしれないんだ。
:09/02/26 20:27
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#513 [ゆーちん]
テスト勉強と名付けた口実で、マンションに転がり込んだ4日目。
俺は寂しさや不安などが限界を迎え、凜を抱いた。
キスを求める俺に、勉強しろと怒った凜も、最後は受け入れてくれた。
:09/02/26 20:28
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#514 [ゆーちん]
キスするたびに、不安になった。
白い肌に指が触れるたびに、寂しくなった。
凜の声が零れるたびに、時間が止まれって願った。
このまま一緒にいたいだけなのに、神様はずるすぎる。
:09/02/26 20:36
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#515 [ゆーちん]
そんなテスト期間が過ぎ、結果発表を迎えた。
「んー、何とかギリギリセーフってとこかな。」
担任の言葉に安心したのもつかの間。
油断するなと念を押された。
:09/02/26 20:37
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#516 [ゆーちん]
「凜ちゃんのおかげだよ。ありがと!」
「あと一歩のところで誘惑に負けないで頑張れば、油断するなって叱られなかったのに。」
まぁ、そうだよね。
でも、欲望に勝てず、凜を抱いた事を除けば結構頑張ったよな、俺。
:09/02/26 20:37
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