冷たい彼女〔続編〕
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#25 [ゆーちん]
「ね、って何よ。私に聞かないで。しかも、そういう恥ずかしい話をファミレスでしないでくださーい。」
面倒臭そうな顔をした凜ちゃん。
すると大輝が苦笑いをしながら呟いた。
「恥ずかしい、って…凜ちゃんそういうキャラだったっけ?」
:09/01/30 13:25
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#26 [ゆーちん]
「確かにねー…。」
と、竜も続いた。
「どういう意味?」
俺が聞くと、大輝は答えた。
「転校して来た最初の頃は、教室で童貞とかSEXとか普通に声に出してたのに。だからそういうのは恥ずかしくない人なのかと思ってた。」
あー…そんな事もあったね。
:09/01/30 13:26
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#27 [ゆーちん]
なんて懐かしんでいると凜が髪をカサッと、かきながら答えた。
「何でだろ。全然恥ずかしくないはずだったんだけど…厄介な彼氏が出来てから、私性格変わっちゃったみたいなの。」
そう言って笑った、凜のその笑顔が答えの全てだ。
:09/01/30 13:27
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#28 [ゆーちん]
全く笑わなかった凜が、こんなに可愛い笑顔を咲かす。
「俺に冷たい部分は変わらないじゃんかー。」
「そう?優しくなったはずなんだけどな。」
「ノロケんな、バカ心。」
あんなにとがってた凜は、あの島に来て本当、丸くなった。
嬉しいよ、彼氏として…島の人間として。
:09/01/30 13:27
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#29 [ゆーちん]
ファミレスを出た頃には、すっかり辺りが暗くなっていた。
「寒い〜!」
香奈も凜も短いスカートから細い足を覗かせている。
見ているこっちが寒い。
「私そろそろ寮帰るね。」
と、香奈。
:09/01/30 13:28
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#30 [ゆーちん]
「俺も帰るわ。大輝と心は?」
「俺も帰るー。寒すぎ!」
「心は?」
「俺、凜ちゃん送って帰るから先に帰ってて。」
『別にいいよ。』と遠慮する凜ちゃんの言葉は無視。
ちゃーんと送り届けないと俺のプライドが許さないんだよね。
:09/01/30 13:28
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#31 [ゆーちん]
「んじゃ、またな。」
「バイバイ!」
「また集まろうね。」
香奈、凜と大輝、そして俺と凜ちゃん。
三方向にそれぞれ歩き出した。
みんなが見えなくなったところで俺らは手を繋いだ。
:09/01/30 13:29
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#32 [ゆーちん]
「凜ちゃんの手、いつも冷たいねー。」
「そう?」
「俺がいつでも温め‥」
「調子乗ってると海に沈められるよ。」
「…。」
「アハハッ。」
凜ちゃんが小さく笑った。
:09/01/30 13:30
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#33 [ゆーちん]
可愛い。
嬉しい。
幸せ。
だんだんと凜の手が暖まって来たというところで、マンションに到着。
:09/01/30 13:30
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#34 [ゆーちん]
「上がってく?」
「いいの?」
「ダメって言っても来るんでしょ。」
尻尾を振りながら凜に続いて部屋へと入った。
「お邪魔しまーす。」
いつ来ても思うんだ。
…広い。
一人暮らしにしては広すぎるよ、この部屋は。
:09/01/30 13:31
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